自由料金制とは?二部料金制ってなに?プロパンガスの料金システムを解説!

プロパンガスはガス販売会社ごとに価格設定が異なります。またガス料金の算出方法自体も会社によって違いがあるため、都市ガスと比べるとプロパンガスの料金システムはやや複雑だというイメージを持っている人も多いでしょう。この記事ではプロパンガス販売会社が採用している自由料金制や、基本料金と従量料金の違い、そして二部料金制などの料金システムについて、わかりやすく紹介していきます。

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自由料金制とは?

プロパンガスは、ガス販売会社が自由に価格を設定することができる、いわゆる「自由料金」の商品です。

都市ガスや電力などのエネルギーは、どの販売会社で購入した場合でも、ほぼ同一の価格で買える「公共料金」の商品です。価格設定には国や自治体の認可を得る必要があります。そのため通常は大きく値段が変動することはないのです。

一方プロパンガスの場合には、2017年11月現在、価格を規制する法律はありません。各ガス販売会社は、独自の料金システムにのっとって、自由に価格を決定できます。

プロパンガスが自由料金制になっているのには理由があります。

1つ目の理由としては「ガスの輸送にかかる費用には、地域差が生まれやすい」ということが挙げられます。

海外から輸入されたプロパンガスは、ボンベに充填されて各家庭に届けられます。ただ、このボンベの運搬にかかる運送料は、届け先の地域によって大きな高低差が生じがちです。こうした地域別の価格の不均衡を是正するために、各販売会社に自由な価格設定が認められています。

2つ目の理由は「プロパンガスの供給量のうち、ほとんどが海外からの輸入品である」ということです。

ガスの購入額は、ガス産出元の企業から提示された価格に従うほかありません。また為替レートの変動も受けやすいため、輸入価格を一定にコントロールすることが大変困難です。このため日本のガス販売会社には、ガスの価格高騰に対処するために、自由な値上げをおこなえる環境が整えられています。

基本料金と従量料金について

プロパンガスの使用料金を計算する際「基本料金」と「従量料金」と呼ばれる項目を参照する必要があります。

基本料金とは、プロパンガスの使用に必要となる機器の整備代金です。具体的にはガスメーター、ボンベ、高圧ホース、ガス導管などを修理、調整するための費用にあてられます。またこのほかにも、ガス漏れ時などの対策費、定期の検針費、事務手数料なども、基本料金として請求されます。

一方で従量料金は、ガスの単価に使用量をかけ合わせて算出される項目です。使用量が増えれば、当然支払う額もそれに応じて膨らんでいくことになります。また先にも述べたとおり、ガス単価は輸入価格や為替レートに応じて変動するので、急な値上がりなどには注意が必要です。

なお基本料金と従量料金の金額は、検針票などから直接確認することができません。月ごとのガス料金は、基本料金と従量料金が合算された状態で請求されます。このためガスの使用量に対して請求額が高すぎると感じた場合などには、ガス会社に問い合わせをして、料金設定を確認した方が良いでしょう。

またガス料金は、日割りでの計算にも対応しています。例えば転居などの理由により、月の半ばからガスを開栓した場合、その日から月末までの日数に応じて基本料金、従量料金が計算されます。

同様に旧居のガスを閉栓した場合も、同じ計算方法が適用されます。したがって閉栓をおこなった日以降の基本料金は払わなくて良いのです。解約時には早めにガス会社に連絡し、閉栓作業をおこなってもらった方が良いでしょう。

様々な料金システムを紹介

多くのガス販売会社は、基本料金と従量料金を足し合わせた額を請求する「二部料金制」を料金システムとして採用しています。

二部料金制の特徴は、その計算方法のシンプルさにあります。消費者が料金システムの仕組みを理解しやすいため、請求額をめぐり、販売会社との間で余計なトラブルが生じにくい、というメリットがあります。

なお販売会社によっては、基本料金の内訳に含まれている設備調整費を「設備使用料」として別途算出する「三部料金制」を採用している会社もあります。三部料金制は、二部料金制と比較すると、請求内容の透明性をより一層高める効果が期待できます。

また使用量に応じてガス単価が変動する「スライド制」を採用する会社もあります。

スライド制は使用量が増えるほど、その分ガス単価がどんどん安くなるという料金システムです。日常的に多量のガスを使用している家庭にとってはお得といえるでしょう。

まとめ

プロパンガスの料金は、ガス販売会社が自由に設定できます。このため販売会社によっては、不適切に高い価格設定にしているところもありますし、反対に安い価格で提供する優良会社もあるのです。各ガス販売会社をじっくりと比較検討して、自分のライフスタイルや家庭状況に、もっとも即した料金システムを選ぶようにしましょう。

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