“トレンド最前線社長”が教えます!流行の読み方、オープンな空間の作り方【PR TIMES代表取締役・山口拓己さん】
世の中で今まさに起こっていること、これからブームを迎えるものがプレスリリースとして集まるPR TIMES。そのPR TIMESの代表取締役・山口拓己さんはいわば“トレンド最前線社長”! そんな山口さんに、残りわずかとなった2017年と、2018年のトレンド予想を伺います。おしゃれなオフィス探訪レポートも!
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トレンドは街の景色に浮かび上がるもの
——PR TIMESさんのオフィスがとってもスタイリッシュで驚きました!
山口拓己さん(以下、山口さん):ありがとうございます。私は場所も内装も、ほぼ「追認のみ」という状態でした。
——スタッフのみなさんにお任せしているんですね。PR TIMESの方々はお若いんですか?
山口さん:平均年齢は約30歳です。
——みなさんは情報の最前線にいらっしゃるので、トレンドに敏感だと思います。情報キャッチのメソッドを教えていただけますか?
山口さん:むしろメディアからの情報がやはり一番早いと思っていますから、メディア関係者の方々との接触がまず情報の収集方法です。また、私たちPR TIMESのサイトは、逆にメディアの方にもご利用いただいています。みなさんがサイトを使って今何を検索しているのか、その検索ワードも大きなヒントです。それと、我々が追っている情報とを照らし合わせて次のトレンドを推し量る、という感じでしょうか。
——常にアンテナを張っていらっしゃるんですね!
山口さん:業務を離れた個人でいえば、街を歩いていると気になることがすごく多くて、すぐにメモするようにしているんです。特に写真はよく撮ります。かつてはデジカメでしたが、今はスマートフォンで。
——メモのための写真を。
山口:そうです。最近だとインスタグラムに投稿するために写真を撮る方も多いと思いますが、僕にとって写真は「メモ」ですね。そうすると、街のちょっとした変化、世の中の様子が浮かび上がってくる気がするんです。例えば最近では、私の家のご近所の庭先にコンテナが運び込まれていました。普通の住宅の敷地なので「何だろう」と観察していたら、ある日カフェになっていたんですね。
——増築でもなくカフェですか。住宅街では驚く光景です。
山口さん:そうなんです。そこから気になっていろいろと調べてみたら、タイニーハウス、小屋が流行りつつあるんだなとわかったり。
——確かにトレンドになっていますね。〔無印良品〕が打ち出した小屋など、話題になりました。
山口さん:ニュース的に「タイニーハウスというものがある」と知るより、現実的にどんな人がどういった使い方をしているのかをこの目で見る方が、自分の中で知見として広がります。「そうか、今はコンテナか、タイニーハウスなのか」と。
——それも、自宅の庭先でカフェを始めるという。
山口さん:そうです。そういった発想の転換、価値観の変化を感じることができた瞬間に喜びを感じます。
——LIMIAユーザーのみなさんも、「記録」ということを意識していただくと、トレンドキャッチが上達するかもしれませんね。
キーワードは、便利さの先の「価値」や「風合い」
——LIMIAにはDIYに長けたユーザーの方がたくさん集まっていて、DIYは世の中的にもブームだと言えると思うのですが、山口さんから見ていかがでしょうか。
山口さん:今のこの DIYブームは、まさに“トレンドの転換点”から巻き起こったものではないでしょうか。家具、家電などの既製品が機能面や耐久性で進化していくにつれ、存在としては無機質なものになっていったように感じています。その段階を経て、むしろ“風合い”であったり“有機的”なものであったりを好むトレンドがあるのではないかと。
——そういえば、あえて家具に汚れを作ったりして風合いを狙うDIYは人気です。
山口さん:住居でもオフィスでも、無機質、機械的なものよりは「自然」なものを選ぶ方が増えているようですし、私自身も心地よく感じます。また、今までになかった余白に“新しいもの作る”という発想もDIYらしさではないでしょうか。
——編集部から見ていても、ユーザーのみなさんが作るものはどんどん進化し、新しくなっていって、「こんなものもできるんだ!」という驚きが日々あります。
山口さん:その“余白を埋める”行動に私は新しさを感じます。例えば、東京で暮らしていると、この都市には空間がすごく少ない印象を受けますが、少し道を逸れたり時間帯をずらすと新しい表情が見えてきます。そういった“余白”に何かが生まれ、人々の行動が変わり、生活が変わる。結果、人それぞれの中にトレンドができる。
——世の中の大きなトレンドというよりは、個人単位の?
山口さん:はい。その人自身のスタイルを表現し、それが部分的にトレンドと重なり合う、そんなイメージです。
——そうして情報が多様化すると、PR TIMESさんの元にはいっそうたくさんのリリースが集まりますね。
山口さん: SNSや検索技術が進んだおかげで、グルメ、ファッション、美容と、たくさんある情報から自分に合うニュースを受け取りやすくなりました。個人が自分のライフスタイルと重ね合わせて楽しめるのは、ここ数十年の大きな発展です。いわゆるフェイクニュースが取り沙汰される状況ですが、私は“誰かの仕事が誰かのためになるようなニュース”を、PR TIMESの事業を通じて届けたいんです。より多くの方が、自分に合った多様な生活を送れるようになればなるほど、私たちのビジネスの拡大にもつながりますから。
フルオーダーのカフェスタンドで仕事の合間にリラックス
——そういえば、こちらのオフィスの家具も、他では見られない個性的なデザインですね。
山口さん:新オフィス担当のスタッフが、全体のデザインから家具まで、かなりこだわっていました。ほとんどが特注で作ってもらったものです。
——オリジナルですか!
山口さん:価格の安さよりも、自分たちで作る楽しさを優先させるプロジェクトでした。欲しいと思ったものが売り場にない、既製品にはないなら作ればいい、と。その結果、空間にそれぞれがフィットして、とてもいい役割を果たしてくれています。
——山口さんが個人的に好むインテリアのスタイルはどんな感じですか?
山口さん:木が好きです。プラスチックよりも木。やはり心が穏やかになりますね。オフィス内で気に入っているのは《TIMES GARDEN》のスペースです。施工の最後の最後に「これを入れる」と決めて、カウンターを作ってもらいました。
——社員のみなさんが自然と集まってくる、すてきなカフェカウンターですね!
山口さん:みんながよくここで仕事をしていたり談笑したりしている姿を見ると、本当に作って良かったなと思います。
——コーヒーが何種類か揃っているんですか?
山口さん:そうですね、だいたい3種類ほど。毎週月曜日にはバリスタの方に来ていただいて、コーヒーやお茶も提供しています。家もオフィスもですが、本当に充実した空間にするには、ただ施設を作るだけでなく、そこに“コンテンツ”が必要だと思うんです。自宅であれば人を招いてパーティーを開催することかもしれませんし、オフィスであればみんなでケータリングのランチ会をするとか。そういった“コンテンツ”の果たす役割の大切さを感じています。
——とてもオープンな空間ですね。
山口さん:フラットでオープンな組織でありたいんです。社員同士だけではなくて、外のステークホルダーの方とのコミュニケーションにおいても。オープンというのは“クリア”でもあるということ。いたらないところもあると思いますが、透明性を高め、そういったことも含めて見ていただくことが、最終的にはいい広がりになるような気がしています。
【山口拓己(やまぐちたくみ)】
1974年生まれ、愛知県出身。株式会社PR TIMES代表取締役社長。東京理科大学を卒業後、証券会社、コンサルファームを経て、2006年に株式会社ベクトルに入社、取締役に就任し、のちにPR TIMESを立ち上げる。
●聞き手 藤島由希
●写真 柏木鈴代
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