売却が決まるまで支払わなくていい!マンション売却時の仲介手数料のポイント教えます
マンションを売却したときに不動産会社に支払うことになる仲介手数料。その額はどのようにして算出されるのでしょうか。また、支払うタイミングは決まっているものなのでしょうか。マンション売却時の仲介手数料について、気になるポイントを解説していきます。
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仲介手数料はマンションを売却するまで払わなくていい!
不動産会社に支払う仲介手数料は、物件の売買が成立したことに対する成功報酬です。この成功報酬主義については、宅地建物取引業法にその旨が記載されています。つまり、マンションを売却する場合であれば、実際にそれが売れたときに仲介手数料を支払うのが原則ということになります。
そのため売り主は、マンションの売買契約が成立していない段階で、仲介手数料として報酬を支払う義務がありません。たとえそれまでに不動産会社が広告展開などで多くのコストや労力をかけていたとしても、買い主が見つかってマンションが売れない限り、仲介手数料はかからないということです。
場合によっては、複数の不動産会社へ同時に仲介を依頼し、その中の1社が仲介した買い主と契約する、というケースもあります。この状況においても、何らかの特別な契約を結んでいない限りは、契約が成立した1社以外の不動産会社に対して、仲介手数料は払わなくてかまいません。
逆にいえば、一旦売買が成立すると、その段階で仲介手数料を支払う義務が生じることになります。つまり、気が変わるなど売り主側の一方的な都合で契約解除をした場合は、物件が売れなくても仲介手数料を支払わなければならない可能性があるのです。
契約解除の原因が明らかに不動産会社側にあるときは別ですが、このことを理解しておかないとトラブルのタネになることがあるので、注意しましょう。
不動産会社へ支払う仲介手数料には上限がある!
不動産会社へ成功報酬として支払う仲介手数料には、上限があります。上限額は、宅地建物取引業法に定めのあるものです。もしも、不動産会社から上限額を超えて仲介手数料を支払うように求められ、不動産会社がその金額を受け取ったときには、法令違反となります。手数料の上限額の計算方法は次のとおりです。
不動産の売買価格が
2,000,000円以下⇒売買価格の 5%
2,000,000円超4,000,000円以下⇒売買価格の4%+20,000円
4,000,000円超⇒売買価格の3%+60,000円
ここに別途、消費税も加算されます。なお、上限額というのはあくまで、不動産会社に対し「これを超えて請求してはならない」とされている額です。マンションの売り主が常に上限額を支払うことになっているわけではありません。一方、下限額は設定されていないため、仲介手数料0円ということもあり得ます。
以前は不動産会社が法定の上限いっぱいの額を提示してくるのが通例になっていました。支払う側も「そういうものなのか」と思って、あまり疑問も持たずにその額を支払っていたという側面があります。
また、間に1社のみが仲介として入る不動産売買では、売り主、買い主の双方から、不動産会社は仲介手数料を受け取ることができます。つまり、4,000,000円超のマンションを仲介したときには、不動産会社は(3%+60,000円)×2の仲介手数料を得ることができるわけです。これを不動産業界では「両手仲介」と呼んでいます。
しかし、こうした状況は近年では少し変わってきています。不動産会社の中には上限いっぱいの額ではなく、「◯%オフ」というかたちで手数料の割引を行っているところも現れています。
また、両手仲介ではなく、売り主からは手数料を取らない「片手仲介」にして、「仲介手数料なし」をセールスポイントにしている不動産会社もあります。仲介手数料にはこうした価格競争が生まれていることも知っておくと、不動産会社選びの参考になります。
不動産会社へ仲介手数料を支払うタイミングは?
では、マンションの売却が決まった際の仲介手数料はいつ支払うのでしょうか。支払い義務が生じるのは不動産売買契約が成立したとき、すなわち売り主と買い主の双方が売買契約書に署名押印したタイミングです。
ただ、実際に多いのは、不動産売買契約を結ぶときに仲介手数料の50%を支払い、決済・物件引き渡し時に残り50%を支払うという方式です。そうでなければ、決済時に全額支払いということになるでしょう。また、不動産売買契約時に全額を払うケースもあるようです。
このように不動産会社によって方式が違うため、仲介手数料を支払うタイミングは事前に確認しておくべきです。
まとめ
不動産会社に支払う仲介手数料は、決して安いものではありません。いつ、いくら支払うことになるのかをしっかりと確認しておくことが大切です。疑問点があれば遠慮なく担当者に尋ね、納得のうえで契約しましょう。
なお、マンションを売却するには一般的な仲介だけではなく、不動産会社そのものが買い主となる「買い取り」という選択肢もあります。この場合、マンションの売却価格は安くなることがほとんどですが、仲介手数料が発生しないことは知っておくといいでしょう。
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