<ドラマアカデミー賞>監督賞は「ミステリと言う勿れ」チーム『菅田将暉さんしか整を演じられる人はいなかった』(松山博昭D)
■テレビを見る層とネットを見る層の両方に届いた2022年1~3月放送ドラマを対象に開催した「第111回 ザテレビジョン ...
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テレビを見る層とネットを見る層の両方に届いた
2022年1~3月放送ドラマを対象に開催した「第111回 ザテレビジョン ドラマアカデミー賞」の受賞者を発表中。監督賞を受賞したのは、菅田将暉主演「ミステリと言う勿れ」(フジテレビ系)の演出を手掛けた松山博昭監督、品田俊介監督、相沢秀幸監督。人気コミックをドラマ化し、ミステリーと会話劇を融合させた本作。「僕は常々思ってるんですけど…」という語り出しで始まる主人公・整の言葉の数々は、視聴者の胸に響き、大きな共感を呼んだ。視聴者からは、「抑えたトーンの美しい映像」や「人間心理を計算した演出」などが高く評価された。
受賞を受けて松山監督は、「選んでいただけて光栄です。この作品が評価されたのは、田村由美先生の素晴らしい原作と、そこにある言葉を菅田将暉さんが皆さんに伝わるように届けてくれたから。やはり菅田さんしか整を演じられる人はいなかったと思います」と主演男優賞を受賞した菅田の演技を改めて賞賛。
菅田らの演技力があったからこそ、「会話メインの密室劇であるにもかかわらず、人物をなるべく動かさず、固定位置のまま会話をするという演出方法を取りました」とシンプルな演出に挑めたという。
また、原作のエピソードを入れ替えた構成の妙も際立った。「原作漫画が完結していない中クライマックスをどうするか話し合い、整とライカの別れをピークに持っていこうと考え、そこからの逆算でエピソードを組み立てていきました」と語る第10話は、Twitterのトレンドに「ライカさん」がTOP10入りする反響となった。
世帯視聴率2桁をキープし、TVerなどでの見逃し再生回数が4000万回を超えるなど、数字の面でも人気の高さを実証。松山監督は「テレビを見る層とネットを見る層の両方に届いたようで、テレビマンとしてはうれしい。今後もこういう届き方をするものを作っていけたらと思います」と喜びを語っている。
(取材・文=小田慶子)
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