ファーストサマーウイカ、ブレイクまでの道のり「大きな目標を持たない」「壊せない壁があれば回り道を」<インタビュー後編>
4月2日(土)から、ファーストサマーウイカ主演「私のエレガンス」が放送される(毎週土曜夜9_00-9:55、BSテレ東)...
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【インタビュー前編】連ドラ初主演「私のエレガンス」への思いや演じる役どころについて語る
4月2日(土)から、ファーストサマーウイカ主演「私のエレガンス」が放送される(毎週土曜夜9:00-9:55、BSテレ東)。同ドラマは、ウイカ演じる元レディース総長でトラック運転手の桃子が、娘のために一念発起し“エレガンス”を目指す物語。2019年にキレのあるトークでバラエティ番組でブレイクし、現在女優、歌手、ラジオDJなど幅広い分野で活躍するウイカ。高校卒業後から約5年「劇団レトルト内閣」で劇団員としてキャリアを重ねてきたウイカは、本作で満を持して連続ドラマ初主演を飾る。WEBザテレビジョンでは、ウイカにインタビューを行い、前・後編に分けて紹介。後編では、劇団員時代を振り返ってもらい、これまでの歩みに迫った。
ブレイクに至るまでの女優人生とは
――あらゆる経験を経ての現在のブレイクについてどのように感じていますか?
うれしいですし、本当にありがたいです。でも有名になると、私のことをよく知らないけど、薄っすら名前くらいは知っているという人が増えますよね。知名度が全然なかった時は、私がどういう人間かを知って、認識してくれることが多かったんです。今は、例えば「ファーストサマーウイカは大阪の芸人さん」というような間違った情報で、私のことを語られることもあるので、その点は危惧しています。
――ツッコミたくなるSNSの声も目にしますか?
励みになる声もありますが、本当の自分をみんながみんな見てくれているわけじゃないんだと、悲しくなる声もあります。いちいち気にしていられないので、ちゃんと私を見て応援してくれる方に向けて、力を注いで還元していくだけです。テレビ番組やCMなどに出るという一つ一つが恩返し。有名になればなるほど、それらに出るチャンスが回ってきて、恩返しができるので、これからも頑張りたいです。
――まさに今回の連ドラ主演は、劇団員時代から応援してくれていたファンへの恩返しですね。
自己満足だけじゃなく、少しでも恩返しになるとうれしいですね。芝居を教わった劇団があったからこそ、今ここに来られたので。
――今でも劇団に籍を置いているんですよね。
「劇団側にデメリットがなければ、残していいですか?」と言って、籍を置いてもらっています。私を通して劇団のことを知り、舞台を見てみようかなと思う方が一人でもいたら、それこそが還元、恩返しになると考えています。
――当時は、いつか連ドラに主演するという想像はしていましたか?
想像どころか、目標としても持ったことがなかったです。そんなことは私の人生に起こるはずがない、主役を張る人間じゃないと思っていたので。もちろん、これから機会があればうれしいですが、「私のエレガンス」が一生に一度のチャンスだと思って挑みました。今回、私のイメージと合うような題材が生まれたことや、「考えすぎちゃん」(Paravi)というバラエティ番組で濱谷(晃一)プロデューサーとご一緒したことなど、いろんな要素が合わさった奇跡だと思います。
――では当時の目標や夢は?
人生において、大きな目標を持ったことがないです。遠いところに目標を置くと、その間どう走っていいか分からないので、いつも一歩だけ前に進むことを意識しています。人生そんな思うようにいかないですし…。「次は動員を増やそう」とか「東京行ってみよう」とか頑張ったら達成できそうなことを積み重ねてきました。
――劇団員時代に苦労したことは?
なんだろうな~せりふを覚えること以外ですよね(笑)?…あ!劇団員は、衣装や小道具など必要なものは全部自分たちで作らないといけないんですね。殺陣で使うためにホームセンターで買った180cmの棒を、稽古場まで担いで毎日1時間自転車に乗っていたことかな。思いつくのはその程度です(笑)。お金にも困らないように仕事や貯金をしたし、何事に対してもリスクを生まないように用意することが大事。大変だと思っていたら辞めていました。
――壁にぶつかったと感じたことがなかったんですね。
厳密には壁にぶち当たったこともあると思いますが、それを“挫折”と捉えないマインドです。壁は壊せばいい。壊せないときは、回り道をしてきました。私は、女優という職業に憧れて、中学生時代からたくさんのオーディションを受けました。素質、見た目、スタイル、特技などアピールポイントが何もなかったので、書類すら通らなかったです。私には一体何ができるんだろうって…。
その後、バイプレイヤーを目指す方向に切り替えて、劇団で経験を積んで、古田新太さんみたいな存在感のある人になりたいと考えました。目の前に立ちはだかる現実という名の壁を越えることができずに、遠回りしてきた今、古田さんと同じ事務所に入ることができ、巡り巡って主演をやらせていただくことができています。
――下積みは長かったと感じますか?
そうですね…。でも常に今が絶頂、頂点だと思ってやっています。自分では、ずっと右肩上がりに感じているので、下積みではないのかもしれません。積み木みたいに、常に頂点を更新している感覚。人生の最後に振り返ったら過去のことは下積みになりますが、まだまだベストを尽くして、自分の中での頂点を高くしていきたいです。
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