吹き抜けをリフォームしたいときのポイント

ポイント1　暑さ対策・断熱対策

吹き抜けのある家に暮らして出てくる懸案事項として最も多いのが「夏場は暑い」というお悩み。温められた空気は高い所へ流れる性質があるため、1階からの熱気も吹き抜けの上部に溜まってしまい、2階が余計に暑くなる傾向になりがちです。逆に冬は、吹き抜け上部で冷やされた空気が1階へ流れてしまい、暖房が効きにくくなる可能性もあります。

吹き抜けをリフォームするポイントの1つは「暑さ・断熱対策」になるでしょう。以下のような方法を用いて、夏の暑さや冬の暖房対策を行うだけでも、吹き抜けのある暮らしがぐっと快適になります。

・吹き抜け部分の窓ガラスを二重ガラスや強化ガラスに替える
・天井にシーリングファンを設置し、室内の空気を循環させる
・ダクトを設置し、専用の換気システムを構築しておく

ちなみに、吹き抜けへの設置の要望が高い天窓ですが、多くの直射日光を浴びるため断熱対策をしても暑さが避けられなくなってしまいます。専門家によると、熱対策を考えれば天窓は設置しない方が望ましいとのことです。

ポイント2　デザイン性の向上

吹き抜けは、家の中でも最も広い空間のひとつになるはずです。見た目は開放的ではありますが、ただ広々として何もない空間のままでは素っ気ない印象を与えてしまうことも。デザイン性を高めたり、アクセントを与えたりすることも吹き抜けリフォームのポイントです。

縦長の吹き抜けにおすすめなのは、化粧梁の設置です。横向きに何本か渡すことでより空間に奥行きが生まれますし、梁と梁の間に吊り下げ式の照明をいくつか均等に設置するなど工夫すれば、カフェやギャラリーのようなおしゃれな空間を演出することもできます。

ポイント3　窓のお掃除対策

吹き抜けのある家で意外に多いのが「窓の掃除が大変」というお悩みです。脚立に登って行う人が多いでしょうが事故の危険が伴いますし、柄の長い掃除用具を使うにせよ、掃除のプロでもない限りやりにくいものです。

窓のお掃除対策には、窓まで行けるよう小さな床を造作すると便利になります。開放感が損なわれるのでは？との心配もあるでしょうが、実際に吹き抜けに床を作った人によると「サンルームのような明るい空間ができて居心地よくなった」という声も多く寄せられています。

吹き抜けのリフォーム事例

次に、実際に吹き抜けをリフォームした例をご紹介しましょう。

事例1　床用の強化ガラスで吹き抜けの上下を仕切り、断熱・防音対策もばっちり！

吹き抜けの下にあるリビングの暑さ・寒さに悩んでいたご家庭。開放感を損なわない断熱リフォームを模索していましたが、リフォーム会社に相談したところ「吹き抜けの上下を断熱ガラスで仕切っては？」との提案。

2階の床とつながるように、吹き抜けの途中に床としても使える二重強化ガラスを取り付けて断熱リフォーム。下から見上げればこれまでと同じく開放的な空間が広がりますが、ガラスで仕切った分しっかり断熱できるようになりました。2階からは床と同じようにガラスの上を歩けるので窓の掃除も楽になり、事故の危険もなくなりました。

事例2　吹き抜けの空間の一部をロフトにして、窓の掃除を楽に

広々とした吹き抜けのある家がお気に入りのご家族。しかし、あまりに吹き抜けが広すぎて上部の窓を掃除するのが大変です。大掃除のたびにモップの柄に長い棒を付け足して拭き掃除をしていましたが、高すぎてきちんと掃除できているかもわかりません。そこで、窓の部分まで歩いていけるようバルコニーのようなロフトを設けることに。階段から上がってすぐの2階廊下とつなげ、元からあった空間のように自然に仕上げてもらいました。

掃除専用のつもりで設置したロフトでしたが、窓のお陰で明るくぽかぽかした空間が生まれました。座ってくつろいだり読書したりするにも便利で、そのうち夜でも過ごせるよう専用の照明を付けようと考えています。

おわりに

吹き抜けは家を明るく開放的にする効果がありますが、暮らしてみなければわからないお悩みも付き物です。しかし、後からリフォームすることで解消できる場合が多く、お悩み対策がしやすい箇所といえるでしょう。

吹き抜けのリフォームには、知識をもったリフォーム会社のアドバイスも不可欠です。まずは一括見積サイトを利用し、リフォーム会社選びから始めましょう。多くのリフォーム会社を訪ねなくても、1度の申込みで複数業者に見積を申し込めますから、比較検討も楽々です。

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