古い平屋をリフォームするポイント

1.平屋といえど耐震性は重要。住宅の状態を確認し、必要であれば補強を忘れずに

一般的には、平屋の建物は2階建てなどより耐震性にすぐれるといわれています。とはいえ、新築から何十年も経過している住宅は、基礎などの造りも現代のものと異なる場合が多くなります。また、昭和56年の新耐震基準を満たしていない物件がほとんどになると考えられるでしょう。

リフォームによって寿命を延ばし、より長く住み続けることを想定しているなら、住宅診断や耐震診断を事前にしっかりと行い、安全性や耐久性を高めるリフォームを考えましょう。

2.間取りの変更は暮らしやすさにも、安全性にもプラス

古い平屋は日本家屋独自の間取りになっていることが多くなります。たとえば、居間(リビング)を家の中心に据えて、その周囲に沢山の6畳の和室や廊下が設けられているなどです。この場合、必然的にリビングには日の光がほとんど入らなくなりますから、真昼でも照明をつけっぱなしで暮らさざるを得ません。

間取りの見直しは、室内に開放感を与えて現代的な暮らしができるようになるだけでなく、間仕切り分の重量がマイナスされるため耐震面にもプラスになります。既存の古い平屋で、間仕切りが多くて暮らしにくいと感じているなら、間取りの変更は行っておきたいリフォームです。

3.平屋だけど2階がある？場合は、ロフトや屋根裏収納に変えよう

造りは平屋であるものの、梯子を上ると屋根裏部屋のような空間がある古い家は珍しくありません。養蚕や干し柿の生産などに小屋裏部分を利用していたケースが多く、現代の住宅に置き換えれば「ロフト」のように使っていたと考えてよいでしょう。

リフォームで本格的なロフトや屋根裏部屋に改装すれば、2階建てのように使える平屋が生まれるというわけです。収納や子供部屋などにもぴったりですから、もし屋根裏が利用できそうならぜひ検討したいリフォーム方法です。

古い平屋のリフォーム事例

次に、古い平屋を実際にリフォームした例をご紹介しましょう。

事例1　平屋の古民家を、大きなLDKを備えた米軍ハウス風にリフォーム！

既存の住宅は昭和の時代によくあった和室が多い平屋で、なんとなく暗い雰囲気が気になる家でした。どうにか明るく開放感のある造りにしたいと考え、米軍ハウスと呼ばれるアメリカの1階建て住宅のようにできないかとの要望で行ったリフォームです。

まずは2つの6畳和室をつなげ、開放的なLDKに改装。壁に足場材を活用した木材を貼ってアクセントとし、過ぎの無垢材を活用したフローリングの床とするなど、こだわりと趣味を生かした内装に。対面式のカウンターキッチンを設けていますが、こちらも木製カウンターをオーダーで造作するこだわりようです。

和室も一つだけ残しましたが、押入れは大きなクローゼットに変えて収納を確保、子育て部屋としても使えるよう、縁なしの畳を敷いて安全にも配慮しました。リフォーム後は家で暮らすことが楽しくなり、ご主人はリフォームによる大変身に影響されてDIYが趣味に。日々、表札などの小物を手作りするのに夢中で、更なる家のバージョンアップにも余念がないそうです。

事例2　レトロ感が気に入った築40年の平屋。味わいを損なわず、現代的にリフォーム

築40年の平屋のなんとも古びた味わいに惹かれ、中古購入を決めたご一家。リフォーム前提での購入のため、古さも生かしつつ現代的な暮らし方ができるようにとの要望のもとにリフォームを行いました。

すべて和室という間取りだったため、畳を無垢フローリングに変更。天井も従来の和天井からシナ合板に変え、水回りの床は耐久性のあるコルクタイルに張り替えました。断熱改修もしっかり行い、床の段差もすべて解消してバリアフリーにも配慮しています。

ただし、真壁の内装はあえて大壁に変えず、柱などを見せ昭和レトロな雰囲気を大切にしました。また、老朽化した設備などもすべて一新し、浴室には暖房をつけて末永く暮らせる工夫をしています。

おわりに

古い平屋は構造がしっかりしているものも多く、適正な補修をすることでまだまだ寿命を延ばせる物件も多くなります。身内が残してくれた家や、味わい深い中古住宅をきちんと手入れしながら長く住むのも今の時代背景に合ったエコなリフォームといえるかもしれません。

古い平屋のリフォームには、経験豊富なリフォーム会社の知識も不可欠です。まずは一括見積サイトを利用し、多くの優良リフォーム会社から匿名・無料で見積を取ってみましょう。1度の申込みで沢山のリフォーム会社と連絡が取れますから、比較検討も楽々です。

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