2階建てを3階建てにリフォーム！家を“上に”増築するには？

1.基礎や建物の強度の問題

一般的な木造一戸建て住宅を想定した場合、2階の上に3階を増築するとなると、かなりの重量負荷が考えられます。まず、建物自体が増築する3階の重量に耐えられる強度を持っているかを確かめる必要があります。また、建物の基礎部分や、家の建っている地盤そのものの強度も求められます。

それでも増築したいとなると、基礎部分の大幅な補強や地盤改良などが必要になる場合もあります。そうなればリフォームではなく、建て替えを行った方が楽で安くなる可能性もあるでしょう。

2.法律上、3階建ての住宅を建てられる地域かどうか

2階建ての家が3階建てになれば、住宅の高さが変わります。地域によっては法律上、住宅の高さが規制されている場合があるため、3階建てへのリフォームは現実的に難しいことも。家の住所が「第一種低層住居専用地域」または「第二種低層住居専用地域」に指定されている場合は、3階建て以上の中高層建築物を建てることは難しいでしょう。

また、注意しなければならないのが「日影規制」です。近隣の日照に影響を与える可能性があるため、建物の高さに制限が設けられている場合にも、3階建てへの増築は難しいことがあります。

3.近隣住宅との兼ね合い

法律上は3階建てへの増築ができるとされていても、ご近所さんなど近隣の人たちから増築への理解が得られるかどうかという問題もあります。日照問題は、近隣住民間のトラブルの原因として意外に多いケースです。ご近所さんの心証を損なってまで、3階建てにする必要があるかどうかは十分慎重に検討したほうがよいでしょう。

こんなリフォーム方法なら、高さを変えずに1階層増やせます！

家の高さを上げるリフォームが難しいとなれば、屋根の高さを変えずに屋内の階層を1つ増やすリフォームを考えてみましょう。そこまで本格的な3階が作れなくてもよいという場合であれば、増築よりはコストもかからず、住宅の強度への影響も少なく済みます。

1.ロフトや屋根裏部屋を作る

天井の高い箇所や屋根裏部分をデッドスペースにしている家であれば、その部分を活用して部屋を増やすという方法があります。特に、子供部屋を増やしたいなどの目的なら、ロフトや屋根裏部屋を造作すれば十分用が足りるケースも多いでしょう。

ロフトや屋根裏部屋は、床面積を大きくしすぎなければ建築基準法に抵触しないため、固定資産税の金額に影響なく増設することも可能です。ただし、あまり簡単な造りだと冷暖房などが効きにくくなるため、快適に過ごすためには断熱工事や換気・空調の工夫をしっかり行ってください。

2.スケルトンリフォームでスキップフロアのある家にする

もともと屋根までの高さが高めの家なら、スケルトンリフォームをして1階と2階の間にスキップフロアを設け、簡単な3階建てのような造りにすることもできます。小さな子供部屋や簡単な客間・応接室を設けたいなどの場合なら、スキップフロアで事足りる可能性もあるでしょう。

ただしこの場合も、固定資産税を上げないために建築確認が不要な方法でリフォームしようとすると、スキップフロアの部分は小屋・物置扱いにする必要があります。その場合には、あまり広い居室は設けられませんから注意が必要です。

おわりに

2階建てから3階建てへのリフォームは、増築するとなればかなり大がかりな工事になることがわかりました。ただ、屋根の高さを変えずにロフトや屋根裏部屋などを作るのであれば、それほど難しくはないようです。しかし、どちらの方法を選択するにせよ、住宅の強度を損なわないよう慎重に計画を立てる必要がありそうです。

家に新たな空間を設けるリフォームは、設計の段階からプロのアドバイスが不可欠です。失敗のないよう、リフォーム会社の選定から慎重に行いましょう。まずは一括見積サイトを利用し、複数のリフォーム会社から見積を請求してみましょう。それらを比較検討し、ご自宅に合ったリフォーム会社を探すことがおすすめです。

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