マンションリフォームで間取り変更はどこまでできる？

マンションで間取り変更するには

雑誌やインターネットを見ると、マンションのリフォームに伴い間取りを変えている事例がたくさん見つかります。マンションでも間取り変更するケースは少なくないことがわかりますが、実際にお住まいのマンションで間取り変更リフォームが可能かどうかは、リフォーム計画を立てる段階で確認しておくことが必要です。

1.「マンション管理規約」で制限されていないか調べる

各マンションで定められた「管理規約」が、お住まいのマンションにも必ずあります。リフォームに関する決まりごとも明記されていますから、間取り変更を思い立ったらまず初めに確認しましょう。

管理規約上で「間取り変更は不可」とされている場合は間取り変更そのものができません。また、水回りやガスなど配管の移設を伴う間取り変更は不可とされているケースもあります。この場合は、配管への影響がない箇所の間取りは変えられます。あるいは、間仕切りの追加はできても、元々あった壁の解体を伴う間取り変更は不可という場合もあります。

2.マンションの構造上、間取りが変えられるか確認する

管理規約で間取り変更に関する制限がないことがわかったら、次は住宅の構造を確かめましょう。管理規約で間取り変更が制限されていないマンションでも、建物の構造によっては壁を解体できない場合がありますので注意が必要です。

マンションの一般的な構造には「壁式構造」「ラーメン構造」の2種があります。「壁式構造」とは、主に低層マンションに多い建築様式で、壁と床で建物を支え、柱や梁を設けずに強度を確保している構造です。一方、「ラーメン構造」は柱と梁で建物を支えており、中層・高層のマンションに多い構造となっています。

これらのうち、間取り変更が容易なのが「ラーメン構造」、間取り変更が難しいのが「壁式構造」になります。ただし、壁式構造のマンションでも、元々ある壁の解体を伴わず、間仕切りを追加する形の間取り変更であればできる場合があります。

成功しやすい、間取り変更のおすすめプラン

次に、成功例が比較的多く、マンションリフォームでおすすめの間取り変更プランをご紹介します。

1.独立キッチンとリビングをつなげて1室のLDKにする

この手法は、マンションで最も多い間取り変更例のひとつです。築30年を超えるマンションなどでは、昔ながらの細かく区切られた間取りの物件が中心となり、ダイニングキッチンとリビングが完全に壁で隔てられているケースも多くなっています。

その壁を撤去して「リビング＋DK」から「広いLDK」に変えることで、キッチン・リビングそれぞれで過ごす家族が互いにコミュニケーションを取りやすくし、室内の明るさや開放感も高められるメリットがあります。

2.リビングと、隣接する居室をつなげてさらにリビングを広くする

リビングの隣に、客間用などの目的で和室などを設けているマンションも多くなります。寝室や子供部屋が別途設けられている場合などは、この部屋の用途に悩むケースも少なくありません。そこで、リビングとつなげて1室にまとめ、リビングの一部として広々使えるようリフォームする手法も人気です。

既存の居室が和室だった場合などは、リフォーム後もその佇まいを残してリビングの一角を畳に座れる和の空間とするなどのアイデアも多く取り入れられています。

マンションの間取り変更事例

それでは、実際にマンションで間取り変更リフォームを行った事例をみていきましょう。

事例1　独立キッチンをLDKに間取り変更して水回りもリフォーム！家全体が明るくなる効果も

築20年のマンションです。キッチンや水回りに関する悩みが多くなり、キッチン・浴室・トイレをまとめてリフォームしました。まずキッチンは壁付けのまま位置を変えることで、リビングの家族に背を向けて調理する不便さを解消。この際に、間取りを独立キッチンからLDKに変えましたが、これだけでも室内全体に外の光が入って明るくなる効果を実感できました。

浴室は在来工法からシステムバスに変更。トイレも設備から内装まで一新しました。その他、間取り変更でキッチンにあった勝手口をなくしています。勝手口は使い道がなく、冬は寒さの原因にもなっていたため、思い切って取り去ることですきま風が抜けにくくなり、快適性が増しました。

事例2　3LDKの間取りを全面改修！LDKを大きくして、キッチンも対面式に

オーソドックスな3LDKのマンションの間取りを大胆に見直し、大きなLDKを中心とした2LDKの間取りに変更。玄関も思い切って広げ、暗く狭い空間から白い大理石の映える広い玄関スペースに。LDKの拡大に伴い、キッチンは裏側にゆとりあるカウンターテーブルを備えた対面式に変更しました。

不要な収納スペースを見直し、広くした洗面所はパウダールームも備えてゴージャスに。浴室や寝室も一回り広くして、開放的でゆとりある住まいを実現しました。

おわりに

マンションも、アイデア次第で大胆に間取り変更を行い、全く異なる空間に生まれ変わったようなリフォームを成功させている例が沢山あります。「わが家もリフォームで間取り変更ができそう」とわかったら、まずは気軽にリフォーム相談から始めるのがおすすめです。

最初にリフォーム業者さんと連絡をとる時は、一括見積を利用するとよいでしょう。多くの業者さんを直接訪ねなくても、ネットで1度にリフォーム相談と概算見積を沢山の業者さんに宛てて申し込めますから、比較検討しながらご自分に合った業者さんを見つけられます。

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