
マンションの騒音防止リフォーム。防音に効果的な箇所・方法は?
マンションで暮らすにあたって、気になるのはやはり外や近隣からの騒音や、自分たちの住戸から出る騒音の近隣への影響です。リフォームに伴い、効果的な防音工事を行いたいと考える方も多いでしょう。どんな箇所を、どのような手法でリフォームすると効果的に防音できるのでしょうか。今回は、マンションの騒音防止リフォームについてお話しましょう。事例や部位別の効果などを含めて、詳しくご説明いたします。
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マンションの、どの箇所を防音リフォームすると効果的?
マンションの全ての箇所を防音リフォームするとなると、工事も大掛かりになり費用もかさみます。より効果的に防音できる一部の箇所に絞ってリフォームを考えているケースがほとんどでしょう。ここでは、マンションのリフォームで防音効果が効果的に得られる箇所についてご紹介します。
床
床の防音リフォームは主に、自分たちの住戸から出る足音などの騒音が下の階へ伝わりにくくする目的で行われます。足音の出やすい、小さな子供さんのいるご家庭などで検討されていることも多いはずです。
マンションの場合、基本的には管理規約で定められた防音規定に則り、規定の防音基準を満たす床材が新築時より使用されているはずです。それでも不安という場合には、規定の防音基準よりも更に防音効果の高い床材に張り替えるか、床下地に床用遮音シートを張って防音効果を高める方法でリフォームが可能です。
ちなみに、畳には高い防音効果があるため、ご自宅のニーズに合っているなら畳敷きの和室にリフォームする方法でも効果的に床の防音が可能です。
窓
主に、外からの騒音が気になる場合に有効な防音リフォームです。外からの騒音は、窓から侵入する場合がほとんどのため、窓の防音を見直すだけでもかなり気にならなくなるケースが多くなります。
マンションの場合、管理規約で窓のサッシやガラス部分は「共用部分」とされるため個人では改修できません。しかし、室内側から内窓を取り付けて二重窓にするリフォームは認められている場合がほとんどです。内窓にもさまざまな種類がありますが、防音効果が高いとうたわれている製品を選べばまず間違いないでしょう。
工事による取り付けも簡単で、大抵の場合は1日あれば作業ができて価格も手頃なため、多くのマンションで行われている防音リフォームです。また、窓が二重になるため断熱効果も得られるというメリットがあります。
壁
マンションの防音リフォームでは最も大掛かりな工事を要する箇所です。鉄筋コンクリート造のマンションの場合は主に「二重壁工法」という手法で壁の防音リフォームが行われます。コンクリートの壁面に直接クロスを張って化粧をせず、すきまを設けて石膏ボードなどを張り、その上からクロスを張って仕上げる方法です。
もし、この二重壁工法がすでに用いられているマンションであれば、隣家からの話し声やスリッパでの足音などの「軽量音」と呼ばれる騒音はある程度防げていると考えられます。それでも気になる音というと、子供さんが走り回ったり格闘して遊んだりする時の「重量音」と呼ばれる騒音と思われ、これは躯体の振動なども伴って発生するため、壁の改修だけで完全に解決することは難しくなります。
どうしても隣家に接する壁からの騒音が気になる場合、空間に余裕があるならその壁面にクローゼットなどの収納設備を移設して、音を伝わりにくくするという方法もあります。
換気扇
外からの騒音は主に窓から入ってくると先述しましたが、換気扇の開口部からも外の騒音はかなり入ってきてしまいます。キッチンなどにいて外の騒音が不自然なくらい気になることがあれば、換気扇が原因の可能性があります。その場合は、換気口を防音効果のあるものに交換することで効果的な騒音対策ができます。
マンションの防音リフォーム事例
次に、マンションの防音リフォームを実際に行った例をみていきましょう。
【事例1】防音目的に絞ったマンションリフォーム。和室の室内を一新しつつ、防音効果も
間取りや設備などに不満はなく、そのまま居住することを考えて購入した中古マンション。しかし、駅に近い立地優先で選んだこともあり、常に外からの騒音が気になる状態でした。
入居まであまり日数がなく、防音リフォームを最優先に考えましたが、せっかくなので内装もきれいにしようと、全室の壁のクロスや床などを張り替え。外からの騒音が最も気になる、幹線道路に面した和室を重点的に防音リフォームしました。
まずは、傷んでいた畳を新品に張り替えました。畳は遮音性が高く、張り替えるだけでかなり防音効果を実感できます。襖も防音襖に交換し、内障子はインプラスという和風二重窓に替えました。見た目は障子ですが、防音・断熱効果を備えた高機能な二重窓です。
寝室として使う和室の騒音がこれだけで全く気にならなくなり、道路沿いの部屋でもぐっすり眠れる空間を実現しました。全室の内装張り替えと和室の防音を行いましたが、費用も総額で170万円とリーズナブルに済んでいます。
【事例2】マンションでもピアノが弾ける!リフォームで楽器専用の防音室を実現
リビングの隣に設けられた和室をリフォームし、ピアノ専用室にした例です。まずは、ピアノを置くために床の重量対策をしっかり行いました。壁には防音室用の遮音パネルを全面に張り、廊下から出入りするドアも防音ドアに交換しました。
リビングとの間に引き戸が設けられていましたが、防音ガラスを使用した間仕切り仕様のインプラス(防音窓)に交換。音で迷惑をかけることなく快適にピアノが弾けるようになっただけではなく、リビングとの間の戸を防音ガラスにしたことで、リビングからいつもピアノが眺められる優雅な雰囲気も実現できました。
おわりに
マンションで気になる騒音の種類や、外の環境などによって適切な防音対策も異なります。「どこからの、どんな騒音が気になるのか」をしっかり見極めて、少ない手間で大きな効果が得られるマンションの防音リフォームを成功させましょう。まずは、気軽にお悩み相談から始めるのがおすすめです。相談だけのために業者さんへ出向くのが大変であれば、一括見積サービスで相談申込と見積依頼をまとめて行うのもよい方法でしょう。多くの業者さんの見積やアドバイスを比較検討するのも、ネット上で楽にできます。
もっと具体的にリフォーム・リノベーションについて知りたい方は、多くの業者から見積もり・提案を無料で受け取ることができる、一括見積もりサービスからお気軽にお問い合わせください。
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