使い勝手&カッコ良さを両立☆都会派インダストリアルリノベ☆
一昔前ならば生涯の財産として新築一戸建てを購入することって一生の夢でしたよね。でも同じ”一生の夢”でも、今ではビンテージマンションを手に入れて、自分の好きなように自由にリノベーションするスタイルが選択肢の一つとなってきています。だからこそ誰しも失敗はしたくないものです。例えばスタイリッシュな空間と使い易さ、一見相反する要素だって両方GETしたい! そんな欲張りのアナタにピッタリの、オイシいトコ取りなインダストリアルリノベーションのお宅があるとの事。早速伺ってきましたよ!
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スタイリッシュな拘りと住み易さ、相反するテーマは両立できる?
世の中のデザインの中には、見た目の良さと使い勝手が相反するモノって沢山ありますよね。例えばクルマ。カッコいいの代名詞でよく使われる”ウェッジシェイプ”と言われるフォルムは、前が低く後ろが高い”クサビ形”でしかも全体が低ければ低い程カッコいいわけなのです。例えばランボルギーニなどはスピードを優先するには最適な形状ではありますが、視認性も悪いし積載性は皆無と、デザイン性優先でおよそ道具としての使い勝手は無きに等しいものなのです。つまりデザイン性を高めればある面での機能性が極端に失われてしまう、というのは工業デザインの一つの定説と言えます。
ではインテリアデザインに関してはどうでしょう? こうすればカッコいいけど収納が無くなる、やっぱり見た目は諦めて使い勝手重視で、なんて妥協する事例も残念ながら多いと聞きます。特にスペースや出来る事に限りのある都内のビンテージマンションであればなおさらです。でもそこは(大多数の方々にとっては)一生の買い物。後悔したくない方々に是非、参考にしていただきたいリノベーション物件がコチラなのです。
剥き出しの素材と最新設備が交差するアーバンインダストリアルスタイル
閑静な高級住宅が立ち並ぶ、代官山よりの渋谷エリア。そこはまさに憧れのアーバンエリアにある築45年のビンテージマンションなのですが、Sさん夫妻はリノベーションを前提としてその一部屋を購入しました。占有面積66.6㎡と一般的な広さですが、そこは都内の一等地。安いお買い物ではなく、まさに”一生の夢”。だからこそリノベーションも失敗はしたくないと、好みのインダストリアルスタイルに長けたhowzlifeにリノベーション施工をお願いしたのです。
Sさん夫妻は旦那様であるSさんがIT関係のお仕事で、奥様が海外の航空会社に務めるフライトアテンダント。海外暮らしが長く、現在はヨーロッパにお住まいになっていて、普段からお互いが日本と欧州を行ったり来たり、という生活なのだそうです。そんなプロフィールからも想像できる通り、非常に自由なセンスと拘り、そして独特のライフスタイルを持ったご夫婦なのです。
そんなご夫婦それぞれがこだわった”一生の夢”。それは素材感を大切にしたスタイリッシュな、それでいて長く住むのに必要な使い勝手をしっかり確保した、スマートなインダストリアルスタイルだったのです。
打ちっぱなしのモルタルにステンレス&スチール、そしてウッド使いと、「工業的」を意味するインダストリアルの基本はキッチリ押さえつつ、限りあるスペースをスッキリ見せるために設計されています。日当りの良さを最大限活用した窓側全面に面したLDK空間。そこに隣接するのは大きな開口部を持つ室内窓を設置し、空間を広く見せる効果を狙ったベッドルーム。可能な限り段差を無くしたバリアフリーの床。配管動線スペースまで考慮に入れて容量を確保した各部収納には、スッキリ見せるための目隠しもしっかり考えられています。ご夫婦の気持ちのこもったこだわりを限りある条件内で実現してみせた、howzlifeメインデザイナー黒田さんの自信作を見ていきましょう。
使い勝手を徹底した”すっきりスマートデザイン発想”
奥様がまず一番にこだわったのは”動線”と”こだわりの最新設備”、そして”収納”でした。どれも使い勝手の良さが”住み易さ”に直結する奥様ならではの条件ばかり。収納はスタイリッシュかつ容量を確保し、海外住みの奥様ならではの使い勝手のいい海外製の食洗器の導入とステンレス仕様を両立させるためにキッチンは造作で施工。そして一番こだわったというフルフラットのフロアは特に水廻り移動でどうしても出来てしまう段差をいかに最小限にしてフラットにするか、という部分で大変苦労したそうです。その甲斐あって、見た目はすっきりとスマートに、そして使い勝手は心地よく、を実現しています。
リノベーションというととかく見て分かるデザイン性や素材使いに目がいきがちですが、実はこうした発想こそ、”生活空間”たる家にとって一番大切なのではないでしょうか。
本物の素材にこだわることで時間を刻む楽しさを加味
インダストリアル、というテーマは旦那様の発想だそうです。なかでもこだわったのが”素材”。特に当初からキーワードとして考えていたのが”モルタル””ステンレス””ウッド””スチール”だったそうです。どれもインダストリアルスタイルの定番的な素材ですが、それぞれ本物にこだわることで重厚感を加味しています。一方で人気のインダストリアルアレンジの一つであるエイジング加工はあえて使わないことで、本物の素材がこれから歴史を刻んでいくのを楽しめるようにもなっています。トレンドにあえて乗らず、本物志向を貫く辺りもSさんのセンスの良さが滲み出ています。厚みのある歴史を持つ欧州にお住まいの奥様の影響もあるかもしれませんが(笑)。
マンチェスター風を取り入れた欧風コーディネイト
全体のコーディネイトは、インダストリアルを中心に据えながらも、欧州的なテイストでまとめられています。特にお二人でイギリスにご旅行に行かれた際に立ち寄った、インダストリアルとは関連の深い、産業革命の中心地マンチェスターの街並みや家々のディティールをお二人とも大変気に入っていて、その辺りのイメージが基となっているのだそうです。
キッチンやトイレに使われるサブウェイタイルは、俗にいう”イギリス貼り”といわれる貼り方をお手本として施工。ちょっとした設備や調度品もイギリス及びヨーロッパを思わせるアレンジを採用することで落ち着いたお洒落さを上手に演出しています。イギリスの由緒あるPUBにでも訪れたかのようなオトナなスタイルが渋いですね。
☆デザイナー・黒田さんの今回のドア☆
さて突然ですが、howzlifeメインデザイナー、黒田さんのこだわりが最も端的に現れるポイント、それが”ドア”なのです。というわけで今回のこだわりのドアがこちら。素材テーマの一つである”スチール”を使い、ガラス面を広く取ることで重厚感と開放感を表現した渾身の作です。エントランスフロアとLDKを区切るドアなのですが、最も拘ったポイントが天井まで届きそうな高さ。これはSさんが絶対やりたい、と熱望されていたポイントなのだそうなのですが、このたっぷりとした存在感はオンリーワン。お部屋全体のハイライトの一つにもなっていて大成功と言えますね。
窓側を全面LDKに!すっきりシンプルな間取りに拘る
Befor
After
生活を犠牲にしない”スマートインダストリアル”が豊かな日々を生み出してくれます
都会的であり、なおかつ住み易さ、使い易さにまでこだわった”スマートインダストリアル”リノベーション、いかがでした? バブルの頃ならいざ知らず、現代は限りあるスペースを効率的に活用することこそスマートなスタイルと言えます。このSさん宅も同じ。センスとこだわり、そして知恵と工夫を持ってすれば、一見相反する”カッコいい”と”住み易さ”は両立できるのです。それは、一生の夢、としっかり拘る施主さんの気持ちと、それに応えるhowzlifeならではの”住む人の想いや願い”をあますことなく汲み取って形にするハートフルな姿勢があればこそ。
一生住む家だからこそ、見た目にも、そして見た目では分からない住み易さにもこだわって欲張りたい、そんな方は是非一度相談してみてはいかが?
この物件の動画はこちら
家族構成:ご夫婦(現状は子供無し)
所在地:東京都渋谷区
構造:SRC・12階建
形態:フルリノベーション
面積:66.6平米
間取:2LDK
築年数:45年
施工時期:2016年1月
施工期間:約2ヶ月
費用:リノベ費用約1000万円(税抜)
施工:howzlife
Text:藤川経雄
Photo:塩谷佳史
MOVIE:小久保直宣(LIMIA編集部)
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