タンブラー乾燥とは?乾燥できる衣服の特徴&見分け方を徹底解説
簡単に早く乾かせて便利なタンブラー乾燥。しかし、タンブラー乾燥の使い方を間違えると衣類を早く傷めてしまうおそれがあります。本記事ではタンブラー乾燥のメリットデメリットや、乾燥可能な衣類の特徴や見分け方などを解説。正しくタンブラー乾燥を使って、日々の家事を楽にしてみませんか?
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タンブラー乾燥とは?
乾燥運転中の、ドラム式洗濯乾燥機の様子を見たことがありますか? 乾燥中は、洗濯物が中でクルクル回っているのが見えるでしょう。これがタンブラー乾燥です!
英語のtumbleには「コロコロ転がる」という意味があります。転がしながら温風で効率的に乾かす方法で、ドラム式洗濯乾燥機はすべてこのタンブラー乾燥になります。
「ドラム式洗濯乾燥機」が一般的になってきたのは、実はわりと最近のことです。それまでは「縦型洗濯機」が主流でした。ドラム式洗濯乾燥機は、水平方向の回転軸を持ち、叩き洗いができるため縦型に比べて節水しやすいのです。
また、乾燥機能においても縦型よりも、垂直方向に衣類を回転させられるドラム式洗濯乾燥機の方が優れています。
タンブラー乾燥のメリット
回転させたときに起こる「摩擦」や、洗濯槽に「叩きつける」衝撃に加え、熱風を吹き付けて衣類を乾燥させるのがタンブラー乾燥です。タンブラー乾燥は時短になるうえ、ふわっとした仕上がりになりますよ。ここからはタンブラー乾燥を使うメリットを詳しくお伝えします。
短時間で乾かせる
洗濯の作業でもっとも力を使い時間がかかるのが、水を含んで重くなった洗濯物を干す作業ではないでしょうか?
洗濯乾燥機を使って洗濯から乾燥まで済ませてしまえば、あとは取り出してたたむだけです。はじめて使ったときには「なんて楽なんだろう」と感動することでしょう!
また、洗濯乾燥機のよいところは、天気にかかわらず洗濯ができる点です。最近では、季節によって花粉や黄砂が気になって外干しできないこともありますよね。
洗濯乾燥機なら、たとえ雨だろうが台風だろうが洗濯物をためずに済みます! 「洗濯を忘れていた」とか「洗ってすぐに乾燥させたい」なんていうときも、外干しより圧倒的に早く乾かせるので便利です。
タンブラー乾燥のデメリット
あまりの便利さに、洗濯はすべて洗濯乾燥機に任せてしまいたくなりますが、洗濯表示を見る限りそうもいかないようです。
タンブラー乾燥で起こってしまうおそれのある、服へのダメージについて勉強しましょう!
色落ち
素材にもよりますがタンブラー乾燥を繰り返していると、色落ちの原因になることもあります。さらには、プリントがはがれたり刺繍が切れてしまったりすることも。
デリケートな素材のものだけではなく、Tシャツやトレーナーなど丈夫な生地のものでも色落ちの注意が必要です。
縮んだりシワになったりする
タンブラー乾燥は、ドラムの中で衣類を回転させながら温風を当て乾燥させる方法です。温風を当てて乾燥させるために、ドラムの中で摩擦が発生してしまうことも。そういったことから、衣類が縮んだりシワになったりする原因になります。
シワになってしまった衣類は、もう一度洗ってアイロンをかければ復活します。しかし縮んでしまったら、元に戻すのは一苦労です。デリケートな衣類はタンブラー乾燥を避けましょうね。
装飾が傷んでしまう
繊維の種類によっては、こうした摩擦などの作用や熱で型崩れしたり、縮んだりすることがあるのです。
また、衣類によってはビーズやスパンコールのような装飾が付いているものもあるでしょう。これもタンブラー乾燥で傷つくおそれがあります。
服の寿命が縮まるおそれも
熱に弱い繊維もあり、繰り返しタンブラー乾燥にかけることで、通常よりも早く服の寿命がきてしまうことも……。
お気に入りの服を気づかないうちにダメにしてしまわないためにも、洗濯機に乾燥までお任せしてはいけない服の素材や特徴について知っておきましょう。
タンブラー乾燥可能な衣類の特徴と見分け方
熱に弱い素材は「ウール」や「シルク」が挙げられます。とてもデリケートな繊維で、タンブラー乾燥にかけると縮みや痛みの原因になるため注意しましょう。
ビーズやスパンコールなどのほか、繊細な「刺繍」や「プリント模様」もタンブラー乾燥には向きません。刺繍の糸が傷んだり色褪せたり、プリントは剥がれてしまうこともあるでしょう。
「ニット系」は、その目の粗さが原因で縮みが起きやすい衣類です。柔らかさを出すためふんわり編まれた隙間が、熱風により狭まり服全体のサイズが小さくなってしまいます。
また、「コットン100%」の製品でもタンブラー乾燥に向かないものも。生地が薄ければシワや縮みの原因になるでしょう。
洗濯表示を確認する
同じ繊維であっても、洗濯方法が異なる場合があります。タンブラー乾燥できるかどうかは、手持ちの服の「洗濯表示」を確認しましょう。
平成28年12月1日より、衣料品の取り扱い表示について新しい規定が施行されました。以前はタグに「タンブラー乾燥は……」のようにひと言書かれていましたが、今ではタンブラー乾燥についての記号で確認できるようになっています。
記号はドラム式洗濯乾燥機を正面から見たような、□の中に○を入れたものです。
その中の●が1つなら、排気温度60度までの乾燥ができ、2つなら80度まで、●がなくて×が大きく書かれていれば、タンブラー乾燥はできません。
タンブラー乾燥が大活躍する布製品の特徴
ここまで「ほとんどの衣類がタンブラー乾燥できない」ことばかり述べてきました。これではせっかくの便利機能も宝の持ち腐れですね。
しかし、日々たくさん出る洗濯物は、デリケートな衣類ばかりではありません。次は、タンブラー乾燥が大活躍する布製品について見ていきましょう!
身に着けない布製品
洗濯カゴの中でいつも多くを占めているものは、「タオル類」ではないでしょうか?
家族の人数が多いほど、洗濯するタオルの枚数も増えていきます。色物と白物を分けたら白物のほとんどがタオル類なこともありますよね。
タオルはタンブラー乾燥OKです! 逆に、適切な量で乾燥すれば天日干しするよりもふんわり仕上がります。
また、「シーツ」や「枕カバー」などダメになったらすぐ買い替える消耗品も、どんどん乾燥機で手早く乾かしてしまいましょう。
シワが気にならない部屋着や下着
身につけるものの中では、「部屋着」「下着」「靴下」などがタンブラー乾燥してしまいたいアイテムです。
目に触れることのないものであれば、多少シワになったとしても気になりません。
外に着ていくものでも、子どもの体操着のような素材のものであれば、タンブラー乾燥でもほとんどシワがつかずにキレイに仕上がります。
「今日使いたい」なんて洗濯物を出された朝には、時短ワザを駆使してタンブラー乾燥をフル活用しましょう。
脱水が終わった時点で一時停止できる洗濯乾燥機であれば、乾燥前に乾いたバスタオルを投入すればOKです。それだけで乾燥時間がぐっと短くなります!
毛布
「ウール」や「カシミヤ」素材を使った毛布は要注意ですが、「ポリエステル」「アクリル」「綿」素材の毛布であれば、乾燥機が使用可能なものもあります。
また、サイズが乾燥容量に収まっているかどうかも見ておきましょう。乾燥容量は洗濯容量より少なくなっています。
使っている洗濯乾燥機の乾燥容量が5kgであれば、5kgまでの毛布を乾燥させられます。
毛布のような大物は、物干し竿にかけるのにかなり力が必要です。タンブラー乾燥できれば大助かりですよね。さっそく使っている毛布の洗濯表示を確認してみましょう!
タンブラー乾燥をせずに早く乾かす方法
大事に着たいと思う服にかぎってタンブラー乾燥NGなのはよくあることです。手洗いやクリーニングを前提に購入するのが当たり前になっている人もいるかもしれません。
しかし、衣類の痛みが気になるからといって、毎回クリーニングに出していては、今度は懐が痛みますよね。
最後に、タンブラー乾燥できない衣類の乾かし方を見ていきましょう。
天日干しや陰干しをする
天気のよい日であれば、いつものようにハンガーやネットを使って「天日干し」しましょう。暖かく気持ちのいい風通しがあれば短時間で乾きます。
日差しに弱い素材の衣類は、陽の当たらない風通しのいい場所に「陰干し」します。
タンブラー乾燥で起こるようなダメージはないので、衣類にもっともやさしい乾燥方法といえるでしょう。
また、タンブラー乾燥に向かない衣類であっても、タンブラー乾燥との合わせ技で洗濯を楽にする方法もあります。
ピシっとシワを伸ばして乾かしたいYシャツは、形を整えて天日干ししますが、その前に3分程度タンブラー乾燥にかけてみましょう。乾燥機の熱でシワが取れ、アイロンを当てたような仕上がりになります!
浴室乾燥機を使う
タンブラー乾燥ができない衣類も、雨の日や、夜に洗濯することがあるでしょう。なるべく湿気のないところでサっと乾かすなら、「浴室乾燥機」を使いましょう。
浴室乾燥機では浴室を温風で温めるものの、洗濯乾燥機のように衣類に直接熱風を吹き付けないので、熱や風による痛みも摩擦もありません。
カシミヤでもシルクでも、形を整えて置いておけば数時間で乾燥できます。
たいていの家庭では、洗濯機は浴室の近くに設置してあるでしょう。脱水したら洗濯機から出してすぐに干す作業に取り掛かかれるので、洗濯物を持って移動しなくて済みます。
タンブラー乾燥を使って洗濯をもっと楽に♪
洗濯は時間のかかる家事の1つです。干す物の量が少なくなるだけで、洗濯は劇的に楽になります!
うまく使いこなすには、タンブラー乾燥と布製品の特性を知ることが重要です。まずは衣類の洗濯表示を確認して、次回から洗濯物を楽にきれいに仕上げましょう♪
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