【専門家監修】天井をリフォームしたい!施工事例や費用・相場を紹介
家のリフォームの中でも、天井のリフォームを考える機会はそう多くないと思いますが、雨漏りや天井の破損などがあれば急務を要することも。また、天井を高くしたり、シーリングファンを取り付けるなどは部屋の雰囲気や過ごしやすさを大きく変えてくれるポイントでもあるので、ぜひ一度検討してほしいところです。そこで天井リフォームの種類や費用、失敗事例などをご紹介いたいます。
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このアイデアの監修者
森住宅コンサルタント株式会社 代表取締役 森雅樹
名古屋生まれ。法政大学卒業後、大手ハウスメーカーに就職し戸建て住宅営業を経験。
退職後は都内の零細工務店において戸建て営業とリフォーム営業に従事。その後、森住
宅コンサルタント㈱を興して独立。現在は住宅会社と消費者向けの講演、執筆、コンサ
ルティング活動を行う。買う側、売る側双方の立場を熟知したうえでのアドバイスを行
っている。住宅購入者向け、住宅販売者向けの単行本20冊以上。
森住宅コンサルタント(株)
http://mori-consultant.com/
天井リフォーム|どんな種類がある?
「天井のリフォームって?」となるかもしれませんね。リフォームという言葉を耳にした時、普通はキッチンのリフォームとかトイレのリフォームを連想する人のほうが多いでしょう。
実際、リフォームの場所は多岐にわたります。この天井というキーワードはあまりなじみがないのですが、家に危機的な状況をもたらす可能性もあり得る部分ですので、常に頭に入れておきたいリフォームの可能性のある場所だと肝に銘じましょう。
天井破損部分の補修リフォーム
リフォームのタイミング
クロス張りの天井ではなく、古い住宅によくみられる板張りの天井が基本的には該当する話です。
問題はそのリフォームタイミングでしょう。築100年ものならばあり得ますが、20年程度の家において板張りの天井が目に見えて割れているようなことは考えにくいですよね。
そこで、着目してほしいのは色の変化です。
均一の天井部材なのに、一部が変色しているのは何か原因があると考えるのが普通でしょう。もっとも考えられるのが湿気です。変色部分の上に水がたまるなどの問題が起き、それが表面にあらわれていると考えられます。
施工内容
当該部分の板だけを入れ替えるのが最小の工事となりますが、どうせリフォームをやるのであれば、天井全体を撤去した方がいいでしょう。
格天井、竿縁天井といった種類があり、材料が2~3畳でワンセットになっているケースが多いので、それを天井に充てていく感じの工事になります。
費用の相場
もっとも一般的な板張り天井で考えますが、6畳であればその張替え費用は20万円で大丈夫ではないでしょうか。
失敗事例
和室の天井で傷んだ部分だけの取り換え工事にしたために、そこだけ質感がまったく違ってしまうことがあります。これは私の親せきの家だったのですが、まだ私が小学生のころ遊びに行ったとき心の中で「なんだか変だな~」と子どもが思うほどの違和感がありました。
一部分だけの工事であれば費用は抑えられるかもしれませんが、使用年月の違いがでてしまうため、材料の選び方によって見た目の違いがでてしまうことがあります。
クロスの張替え・塗装リフォーム
リフォームのタイミング
タイミングをみるときの指標となるのが色の劣化と剥がれとなります。この兆候が見られたら、天井クロスは完全な張替え時期。すぐに業者に相談をしましょう。また、ここ最近は天井を塗装リフォームするケースも見られるようになってきました。
施工内容
クロスを例にとりますが、既存のクロスをはがし下地を綺麗に掃除。そのうえで糊を付けて再びクロスを貼る。こういう流れになります。
上を向きながら行う工事ですので、慣れていない職人にとっては少し難儀かもしれません。
費用の相場
天井だけですので6畳程度ならば4万円〜8万円です。
失敗事例
DIYによる塗装天井リフォームの失敗事例を取り上げましょう。
私の古くからの友人であるU君。自宅の天井を奥さんと一緒にDIYで塗装仕上げをしようとしたのは良いのですが、薄める濃度を間違えたのか、天井に液剤を塗るごとにポタポタと垂れ落ちて来たらしいのです。
ひどいたれ落ちではなかったらしいですが、時間を置くとだんだん乾いてくるため鍾乳洞のような氷柱状のものがあちらこちらに出る羽目に。結果的にはそれなりの出来栄えになったらしいですが、素人工事は慣れていない分どうしても失敗がつきものですよね。
雨漏りなどの修復
リフォームのタイミング
雨降り直後の黒シミの露出を確認したらもちろんですが、何となくおかしいな? と感じたら実際にその部分を触ってください。その時に湿気を感じたら赤信号です。
施工内容
最終的には天井をすべて交換すべきなのですが、雨漏りをしているということは、屋根のチェックが先決事項でしょう。屋根になにかしらのトラブルがあり雨が漏れているから天井まで来ていると考えるのが妥当な考え方だからです。
費用の相場
これは難しいですね。雨漏りを起こしているということは、予想をはるかに超える大問題を抱えている可能性もあるわけです。
それをお断りしたうえでの金額を上げるとすれば、80万円~〜250万円ほどかかると言っておきましょう。
失敗事例
2階天井が雨漏りを起こした四国在住のYさん。雨漏りがあったため、天井裏を覗いて上から染み出る水を確認してそのルートを特定したのですが、費用をけちるために業者依頼をせずにDIYチャレンジを選択。
長くなるので結論だけ書いておきますが、結果的には効果がなく業者に頼んだそうです。
DIYは私も大賛成ですが、雨漏り問題を解決する手段としてDIYを選択するのは安易な考えです。無駄に時間だけがすぎてしまい、早めに対処するよりも状況が悪化してしまうことも考えられます。
天井を高くする
リフォームのタイミング
特にタイミングはありませんが、尺モジュールの家をメーターモジュールのようにしようとしたときは、そのタイミングと言えるかもしれません。
部屋に入るドアの高さも、畳1枚の幅もそのすべてを90cmから100cmに変更するのですから、天井もそれに応じて高くしないとバランスが取れないからです。
施工内容
既存の天井をまずはすべて撤去することから始まるわけですが、その次は新たな天井ラインと設定したところに天井を支える工事をしなくてはなりません。
そのうえで新たな天井を貼っていくわけですが、もう一点必要なのが壁紙の張替え作業です。天井を低くするのであれば壁紙を変えなくても良いかもしれませんが、上げるとなると上げた部分が丸裸になってしまいますから。
費用の相場
6畳程度を想定しますが20万円〜40万円です。
失敗事例
新築したばかりの友人の家にお呼ばれした都内のKさんは、そのリビング天井の高さを見て「これいいな~」と絶句。自宅は親譲りの築50年の木造一戸建てだったからです。
時代と言えば仕方がないですが、Kさん宅のリビング天井高は2m20cm。友人宅のようにこの天井をリフォームで上げることを即断したのですが、いざ出来てみるとイメージの違ったものに仕上がったとのこと。
建物構造上の問題なのですが、部屋の四隅の構造部分が火打ち梁などの補強してあり、天井のかさ上げリフォームによって室内から丸見えになってしまったのです。「こんなの聞いてないよ~」とKさんは騒いだらしいのですが、時すでに遅し。でも、業者からはおそらく説明があったと私は思いますけどね。
また、天井高を上げるときの注意点についても1つご指摘しておきましょう。
新築ならばいいのですが、古い住宅の断熱性は現在の新築住宅と比較するとかなり落ちるケースがほとんどです。この状況で天井だけを上げると、室内の体積が増えるのでその分だけ冷暖房効率が落ちる可能性が高いので、この点も念頭においておくと失敗を防ぐことができるでしょう。
シーリングファンをつける
施工内容
シーリングファンといっても難しいことはなく、天井に大きな照明をつけるのと工事だと考えてもらえばいいでしょう。ただ、大きくて重いだけに補強工事などの付属工事が発生しうる可能性があることだけは、しっかりと頭に入れておきたいところです。
費用の相場
安価な商品であれば1万円で手に入れられます。また、設置費用も安いのですが、油断できないのが天井の補強コスト。もちろん全く不要なケースもありますが、業者などに不要と言われても私ならば多少は手を加えたいですね。
そういった事情を総合的に考えると、3万円~20万円と考えておくといいでしょう。
失敗事例
やはり音でしょうね。この失敗事例が最も多いのです。商品自体の値段はピンキリで、高価な欧米製のものから安価なアジア製のものまで大量に存在します。
しかし、安い商品になればなるほど、質が落ちるのは物の道理。質感が安っぽいなどの理由ならば問題ありませんが、使い始めてものの1週間もしないうちに、プロペラの回転と同時に「ブーン、ブーン」という定期的な音が漏れてくるのです。
実際にお伺いした家で私も体験しましたが、あれではとても穏やかに過ごすことなどできない騒音でした。
天井のリフォームでワンランク上の住環境を手に入れましょう!
天井が高い部屋は気持ちいいものです。全部を高くしなくても、一部を高くしてその逆に低くする部分を作ってもいいでしょう。そのコントラストが生活空間を豊かに演出します。
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