どんな屋根なら設置できる?アスファルトシングルと太陽光発電の相性とは?
施工性が高く合理的なことから、近年戸建てでも施工が増えているアスファルトシングル。ではアスファルトシングルの屋根に太陽光発電を設置する場合には、どうすれば良いのでしょうか? 今回は近年注目されている屋根材・アスファルトシングルの概要や太陽光発電との相性、太陽光発電設置の際に注意したいことをまとめてみました。
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アメリカでは100年以上も使われている! アスファルトシングルの屋根とは?
アスファルトシングルとは、屋根材の1種です。大きな特徴はシート状になっていることで、折ったり曲げたりすることができます。そのため曲線のある屋根や特殊な形の屋根にも対応可能です。日本でも近年使われるようになってきましたが、アメリカでは100年以上前から一般的に使用されており、アメリカの住宅の80%がアスファルトシングルを屋根材として使用しています。
【アスファルトシングルのメリット1:軽い】
屋根瓦の重さは1㎡60kg程度といわれています。それに対してアスファルトシングルは、1㎡につき約9kg~10kgで、約6分1の重量しかありません。屋根の軽さは耐震性にも影響を与えるため、なるべく軽い方が地震への対策をしやすくなります。
【アスファルトシングルのメリット2:耐久性が高い】
アスファルトシングルは耐久性の高い屋根材です。一般的には10年~20年ほど持つとされています。
またアスファルトシングルは、もともと防水をするためのルーフィング材(アスファルト等を染み込ませた防水性の高い紙。屋根の下葺に使用)に石の粒を貼り付けて作られています。ルーフィング材を下葺すると、ルーフィング材を2枚葺いたような状態になり、高い防水性を発揮します。
【アスファルトシングルのメリット3:リフォームしやすい】
アスファルトシングルは重ね張りが可能な屋根材です。アスファルトシングルの上に重ねるのはもちろん、別の屋根材にアスファルトシングルを重ねることも可能です。工事費用も比較的安価なため、リフォームしやすい素材といえます。
【アスファルトシングルのデメリット:業者選びが難しい】
前述したように、アスファルトシングルが普及しているのはアメリカです。そのため日本ではまだ施工経験のある業者が少なく、業者選びが難しい屋根材です。
甘い工事をしてしまうと屋根材が風で浮き上がってしまったり、張ったはずの屋根材が落ちてしまったりします。またアメリカで普及しているとはいえ、日本の気候に適しているか証明されていないため、自然災害の多い日本ではよりしっかりと施工をしてくれる業者を選ぶ必要があります。
アスファルトシングルはメーカーによってさまざまな設置工法がある
アスファルトシングルは、太陽光モジュールを設置しやすい屋根材です。基本的には架台と呼ばれる金具を取り付けることによって、太陽光モジュールの設置ができます。メーカーによって施工方法は違いますが、ここでは一例として、京セラでおこなっている施工方法をご紹介します。
【既存の屋根に設置する場合】
既存の屋根に太陽光モジュールを設置する場合には、直接設置用の金具を屋根に取り付け、その上に太陽光モジュールを乗せていきます。基本的には既存住宅向けですが、一部の製品では新築でも可能です。
【新築、または葺き替えと同時に設置する場合】
一方住宅の建築と同時に太陽光モジュールを設置する場合や、アスファルトシングルに葺き替えるのと同時に太陽光モジュールを設置する場合、屋根に支持金具を取り付けて、そこに太陽光モジュールを設置していきます。こちらは既存住宅の場合と違い、屋根に直金具を設置しません。
また太陽光パネルをアスファルトシングルに設置するための金具を作っているメーカーもあります。以前は設置工法が少なかったため、アスファルトシングルに対応できない太陽光モジュールもありました。しかし現在では設置工法が増えたことにより、アスファルトシングルでも比較的設置がしやすくなっています。
アスファルトシングルの屋根に太陽光モジュールを設置する際に注意したい2つの点
アスファルトシングルの屋根に太陽光モジュールを設置する場合、注意したい点が2つあります。それは雨漏りの可能性と、太陽光モジュールの重さです。
【注意点1:雨漏りの可能性】
既存の住宅に太陽光モジュールを設置する場合、前述したように設置用の金具を直接屋根に取り付けます。設置の際屋根に穴を開けることになるため、しっかりとした処置をおこなってくれる業者を選ばないと、雨漏りをする可能性があります。
アスファルトシングルは防水性に優れた屋根材ではありますが、雨漏りを完全に防げるわけではありません。設置の際には経験豊富で技術力の高い業者を選ぶようにしましょう。
【注意点2:太陽光モジュールの重さ】
アスファルトシングルに限ったことがではありませんが、太陽光モジュールを設置するとそのぶん屋根が重くなります。屋根が重くなるということは、それだけ地震に弱くなるということです。アスファルトシングル自体が軽い屋根材のため、瓦と比較すれば耐震性は高いですが、設置方法や重さによって耐震性は大きく変わります。
太陽光モジュールを設置する際には、太陽光モジュールの重さも検討内容に入れておくべきでしょう。
まとめ
アスファルトシングルに太陽光モジュールを設置する際には、アスファルトシングルの特徴を理解し、それに合った設置をおこなうことが大切です。アスファルトシングルの特徴や注意点を考えながら、最適な提案をしてくれる業者に設置を依頼すると良いでしょう。
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