壁紙のひび割れは家が傾いているサインかも? 原因や見極め方を詳しく紹介

気付かないうちに壁紙にひび割れができていたことはありませんか? 築年数の浅い住宅だと、欠陥住宅なのでは? と疑ってしまいがちですが、ひび割れがすべて危険に直結する訳ではありません。中には外装工事や地盤の修復が必要な場合もありますが、ひび割れの発生場所や、壁紙の下地に使われている材質によっては安心して良い場合もあります。気になる壁紙のひび割れの原因や見極め方などを紹介します。

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壁紙のひび割れの原因を知ろう

まず、壁紙のひび割れが発生する原因から解説しましょう。ひび割れには、大きく分けて次の2種類があります。

【原因1:壁紙と壁紙の継ぎ目が離れ、隙間ができている】
壁紙同士の継ぎ目が離れている場合は、季節や気温、湿度などの変化によって壁紙自体が縮んでしまっているケースが考えられます。また、建物に用いた木材などが気温や湿度の変化によって伸縮した場合にも、壁紙の継ぎ目に隙間ができてしまうことがあります。

【原因2:壁紙が裂けている】
壁紙が裂けている場合は、壁紙の下地部分に何らかの変化が起こっているケースが一般的です。下地の種類によって考えられる原因は異なるため、ひとつずつ順番に見てみましょう。

・石膏ボードでできた下地
熱や湿気に強い反面、地震のように一時的に起こる揺れや、長年にわたって繰り返されるドアや窓の開閉による振動で割れてしまうケースが多く見られます。

・合板でできた下地
石膏ボードと同じく熱や湿気に強い特徴があります。しかし木材であるため、季節や気候によって変形してしまうケースのほか、地震の揺れや、ドアや窓の開閉による振動が重なって割れてしまうケースもあります。

・コンクリートでできた下地
一見すると頑丈に思えるコンクリートですが、実はひび割れしやすい材質です。経年劣化が原因となっている場合や、施工が不十分だったことなどがひび割れの主な要因として考えられます。

このように、壁紙のひび割れは壁紙自体が縮んでいるケースもありますが、下地にトラブルが発生しているケースも少なくありません。まずは壁紙の下地にどのような材質が使われているかを確認し、ひび割れの原因を知ることが大切です。

ひび割れの原因の見極め方は?

上記で紹介したように、壁紙のひび割れにはさまざまな原因が考えられます。原因を見極めるためには、まずはひび割れの状態を見て、壁紙と壁紙の継ぎ目が離れていることでひび割れたように見えているのか、または壁紙の継ぎ目ではないのにひび割れが起こっているのかを確かめましょう。

後者の場合は壁紙の下地に問題があるケースが多いため、石膏ボードや合板、コンクリートなど、自宅の壁紙にはどんな素材の下地が使われているのかを確認します。それぞれの材質の特性を理解した上で、衝撃や振動による下地の破損なのか、季節や気候による伸縮なのか、もしくは経年劣化による傷みなのかを見極めると良いでしょう。

同じひび割れでも、ドアや窓の上部や部屋の角などにできたものは、小さな振動の積み重ねが原因であるケースがほとんどのため、心配する必要はありません。しかし、壁や天井の継ぎ目ではない部分やコンクリートの下地のひび割れには注意が必要です。

これらは地震などの災害や地盤沈下、周辺を走る車両の振動などによって少しずつ住宅が傾いているために、ひび割れが発生しているケースが多く見られます。住宅の破損や倒壊のリスクが高まるほか、身体のバランス感覚が鈍り、体調を崩す可能性もあるのです。

壁紙や下地といった部分的なひび割れの場合は内装工事などで済むことが多いですが、住宅の傾きによる場合は地盤修復など大がかりな工事が必要となる可能性があります。

わからないときは調査を依頼しよう

壁紙のひび割れは、発生場所や状態、下地の材質によっては安心できるケースもあります。しかし、万が一判断を誤ってしまうと、のちに大きな被害に発展する可能性も十分に考えられるでしょう。子ども・ペットのいたずらや、家具を移動させる際に誤って擦ってしまったなど、明らかに外的要因によるひび割れだとわかれば安心です。ただ、そうでない場合には地盤沈下や欠陥住宅である可能性も考え、施工業者や建設会社、建築事務所などへ調査を依頼するのもおすすめです。

地盤の調査には、使用する機材に応じて約30,000~90,000円、欠陥の有無を調査する場合は施工管理費だけでも約150,000~200,000円かかる場合もあります。調査内容や調査箇所、事務所などによって異なるため、必ず事前に確認しておきましょう。

調査には費用が発生するため、躊躇する方もいるかもしれません。しかし、原因がわかれば安心できるだけでなく、原因に適した正しい修復方法を選択できるメリットもあります。大きな被害につながるのを防ぐためにも、気になる方は検討してみると良いでしょう。

まとめ

壁紙のひび割れは、発生場所によっては心配のいらないケースもあります。しかし、中には地盤沈下や欠陥などが原因で住宅が傾いているケースも考えられるため、原因がわからない場合は調査を依頼するのもおすすめです。また、壁紙は10~15年ごとの点検が推奨されています。築年数が該当する方は、これを機に室内の壁紙を点検してみてはいかがでしょうか。

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