屋根の塗装ってどうやるの?その手順・方法から気になる費用までご紹介
「自宅の屋根の色が剥げているし、黒ずんでいるようにも見える。なんだかみすぼらしいし、そろそろ塗り替えを考えようかな」と思うことはありませんか?屋根の塗装は、想像通りかなり大変な作業です。プロに作業を依頼するのが最善ですが、その分費用は高くついてしまうもの。相場でいっても、数十万円は見ておかなければなりませんね。ここでは、住宅に多く見られるスレート瓦の屋根の塗り直しをする手順や費用について紹介していきます。
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屋根の塗装の手順をご紹介
屋根の塗装作業には、安全対策が肝心です。作業をする職人さんたちが、工事の前にどのような準備を行っているかを見ていきましょう。
【安全のために準備するもの】
屋根の上はいくら注意を払っていても、気候に左右されたり、風で何かが飛んできたりするなど、想定外のトラブル起きる可能性があります。そのため、職人さんは下記の安全用具を必ず用意します。
・ヘルメット
落下のリスクがある高所の作業において、頭部を守ります。
・作業靴、安全靴
屋根の勾配は滑りやすく危険を伴います。必ず滑り止めのついている作業靴、安全靴を履いて作業をします。
・安全ベルト
万一の落下による事故を防ぐために着用します。胴ベルト型安全帯と、フルハーネス型安全帯の2タイプがあります。胴ベルト型は、落下した際に体への衝撃が大きくなりますが、フルハーネス型は胴のほか腿や肩にもベルトを通すため、落下時の衝撃を全身に分散させられます。よって、フルハーネス型の方が、より安全といえるでしょう。
・足場設置と養生作業
屋根塗装をするためには、足場を組むことが必須です。足場の設置には時間がかかるため、工期のなかでも最初の1日ほどを足場設置や養生にかけるケースが多くなります。
【屋根の塗装作業の手順】
1.高圧洗浄
高圧洗浄機で屋根にこびりついた汚れやカビ・コケなどを落とし、塗装の作業を始める前には必ず屋根をきれいに清掃します。汚れやカビがひどい場合は、専用の薬剤を使って落とすこともあります。
2.下地処理(ケレン)
表面にひびや凸凹がある場合、補修材を使って平らにならします。塗装する面が金属である場合、塗料が定着しやすいようにあえてヤスリなどで細かな傷をつける場合もあります。これらの作業は「ケレン」とも呼ばれ、ケレンが完了したらすぐにサビ止めの塗料を塗って新たなサビの発生を防ぎます。
3.下塗り作業
これから塗る塗料の定着を高めるための「シーラー」という下地塗料を全体に塗ります。塗装する面が劣化している場合には、この作業を2回繰り返す場合もあります。シーラーには、これから塗る塗料が塗装面に染み込んでしまうことを防ぐはたらきもあります。
4.中塗り作業
下塗りが済んでから、塗料を最初に塗る作業を中塗りと呼びます。屋根の塗料は大体2回塗って仕上げられますが、施工業者によっては塗りの作業を3回行うケースもあります。初めは細かい部分からハケなどで塗り、その後大きなローラーで広い範囲を塗っていきます。
5.上塗り作業
仕上げの塗装作業です。中塗りが済んでから数時間の間隔を置き、上塗りをすると表面に美しいツヤが出ます。
6.縁切り作業
スレートの屋根では、塗料を塗り重ねることでスレート1枚1枚のすき間がなくなってしまうことがあります。塗料で付着してしまったスレートを専用の工具で切り離し、すき間を再び空ける作業を「縁切り」と呼びます。縁切りしないと後で雨漏りを起こすなどのリスクがあるため、スレート屋根の塗装では必ず行っている作業です。
屋根の塗装にかかる費用の目安はどのくらい?
屋根を塗装するためにかかる費用の目安は、概算でおよそ40~60万円といわれています。これは2階建ての一戸建て住宅で、塗る面積は50㎡から80㎡ほどの場合を基準としています。また、足場設置などの付帯費用なども含んだ総費用となります。ただし、この金額は目安にすぎません。屋根の状態や元の塗装の劣化具合、選ぶ塗料の種類などにより、実際の工事にかかる費用は異なる場合があります。
屋根の塗装で気をつけたいポイントは?
ここでは、屋根の塗装をする際に注意したいポイントについてご紹介します。
【1.信用のおける業者へ依頼する】
リフォームの業者選びは難しいといわれますが、屋根は住人の目も届きにくい箇所のため、もし工事で手抜きをしても分かりにくいという特徴があります。訪問してきた業者に屋根の改修を頼んだら、知らないうちに追加工事がいくつも増えていて見積の何倍もの金額を請求されたというケースが少なくありません。
・突然訪問してきて「点検させてください」などと言う業者は避ける
・状態をろくに見ず、すぐ見積金額を提示する業者は避ける
・契約書の有無に関係なく、口約束で済まそうとする業者は要注意
・根拠なく「安くする」と強調された場合も慎重に
上記の例がすべてのケースに当てはまるとは言い切れませんが、これらのポイントを押さえて信頼できる業者の選定をじっくり行いましょう。
【2.養生などの付帯工事をきちんと行ってもらう】
塗装そのものだけでなく、足場の設置や養生などの付帯工事をしっかり行うとともに、見積の段階でそれらの工程をしっかり明記してもらうようにしましょう。見積段階で工事費用だけを記入し、後から付帯費用を加えられればあまり心証の良いものではありません。
【3.保証やアフターサービスの内容を確認する】
塗装後の不具合やトラブルが万一発生しても安心なように、保証制度やアフターサービスに関してはあらかじめ確認しておきましょう。基本的には、塗ってからすぐに剥がれなどの不具合が発生した場合は塗り直しを行ってもらえるはずです。長年暮らす家ですから、後々のこともしっかり考えておかなければなりません。
まとめ
この記事では、屋根塗装の詳しい手順や費用の目安、業者へ依頼する際の注意点などをご紹介しました。塗装といってもただ塗るだけではなくさまざまな工程を経て、緻密な作業が行われていることが分かります。今後も長い付き合いとなる家の屋根ですから、後でがっかりしないためにも慎重に計画を立て、納得のいく屋根塗装につなげましょう。
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