
リフォームして防音室をつくりたい!気をつけるべきポイントとは?
近年、さまざまな趣味を楽しむ人が増える一方で、近隣との騒音トラブルが問題視されるようになりました。周りを気にせず自分の時間を存分に楽しむために、家に防音室をつくりたいと考える方も多いようです。今回は、リフォームで防音室をつくる際のポイントについてまとめてみました。
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防音室リフォームで大切なこととは?
防音室とひと口に言っても、その用途は人によってさまざまです。趣味のオーディオ鑑賞や映画鑑賞はもちろん、自宅でピアノ教室を開いたりスタジオ録音をしたりしたいという、より強固な防音を求める方もいることでしょう。
防音室をつくる際には、防音の基本を知ったうえで用途に合わせてリフォームすべきポイントを押さえることが大切なのです。
防音室をつくるための基本3大ポイント
まずは、防音室をつくるための基本的なポイントをご紹介します。
1.音や振動を漏らさない「遮音」
防音室をつくる最たる目的が、音を外に逃さないことです。そのためには、音が空気によって伝わる「空気伝搬」と、床や壁、天井から伝わる「個体伝搬」を防ぐことが重要となります。
方法としては、密度が高く遮音性のある素材を使った壁や床、天井にリフォームする方法などが挙げられます。
2.音を吸いこんだうえで調節する「吸音」
遮音をすれば防音室が完成すると思いがちですが、同時に忘れてはならないのが「吸音」です。遮音をすれば外に音や振動が漏れるのを防ぐことができますが、代わりに室内にこもった音が響き続けてしまいます。そこで、吸音効果のある素材を壁などに使用することで、音を吸い込む必要があるのです。
ただし、音を楽しむためにつくられる部屋であるため、音を吸いこむと同時に、音響調整パネルなどで響く度合いを調整し、音の響きも確保するのを忘れないようにしましょう。
3.存分に音を楽しむための「室内環境」
いかに音を遮るかということばかりに目が向きがちですが、防音室は空気がこもりやすく、臭いも気になりやすくなっています。せっかく映像や音楽を楽しむための部屋なので、内装の素材には木材を使用するなどしてナチュラルで心地良い空間を演出することが大切です。
用途別!防音室リフォームのポイント
次に、用途に合わせた防音室リフォームのポイントを見てみましょう。
1.ピアノ演奏のための防音室
趣味でピアノを楽しむほか、ピアノ教室としての防音室を必要としている方も多いことでしょう。ピアノを置いた床から音を伝って音が漏れてしまうのを防ぐことに加え、300キロを超えるピアノを置くことができる耐久性の高い床をつくることが必要となります。
特に木造住宅の場合は、建築材料の間に隙間ができているのも特徴であるため、こうした隙間から音が漏れないようにして遮音効果を高めるのもポイントです。
2.ドラム演奏やスタジオとしての防音室
スタジオとして使用する場合は、ピアノ演奏に利用する防音室に比べ、より遮音性を高めなければなりません。そのため、遮音性の高い厚さがある素材を選ぶ必要があり、結果的に部屋が狭く感じられる場合があります。また、ドラムを使用する場合には振動にも一層の配慮が求められます。
レコーディング室として利用する場合には、窓を設ける必要もあるため、この窓を加味したうえでの防音レベルを保持するように心がけましょう。
3.シアタールームとしての防音室
質のよいオーディオや映像機器を使って思い切り映画や音楽を楽しみたいという方が増えています。遮音だけを優先してしまうと、せっかくの音を楽しむことができなくなってしまうため、よく注意しましょう。
響きを楽しむための空間づくりをするために、残響時間も加味したうえでの素材選びもポイントとなります。
防音室リフォームの注意点
防音室リフォームを行う際には、建築様式や住宅の構造によって注意点が異なります。
1.マンションの場合は規約をチェック
マンションの場合は防音基準が規約で定められていたり、防音室リフォームを行うには貸主の許可が必要になったりする場合があります。また、高層マンションの場合は隣戸との境がコンクリートになっておらず、遮音性が低い場合があるためよく注意しましょう。
2.木造住宅の場合は費用がかさみやすい
木造住宅は防音性が低く、特に足音のような低い音ほど通しやすいという傾向があります。また、前述の通り建築材料の間に隙間があるため、鉄筋・鉄骨コンクリートの住宅と比較すると防音のためのリフォーム費用がかさみやすくなってしまいます。リフォームの際は、鉄筋・鉄骨コンクリート住宅より50万円程度高く予算を考えておくとよいでしょう。
おわりに
防音室をつくるためには、遮音性のほかに、利用目的や建築様式に合わせた配慮が必要となるのです。そのためには、専門家に相談しながら、目的に合わせた防音室をつくる計画を立てることが大切です。
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