
吹き抜けをなくすリフォームは、どんなことに気を付けて行う?
「吹き抜けに憧れて新築時に設けたのはいいけれど、自分たちの使い方に合わなかった」「購入したい中古住宅が見つかったけれど、吹き抜けだけは要らない…」このようなお悩みはありませんか?空間効率や光熱費の問題などを理由に、吹き抜けをなくしたいというリフォームの要望は意外に少なくありません。ここでは吹き抜けを埋める・なくすリフォームについての情報をご紹介します。
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吹き抜けを埋めるメリットとデメリット
吹き抜けをなくすリフォームには複数のメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットも発生します。それらをあらかじめ押さえておき、ご自宅がメリット優先でリフォームを考えられる状況かどうか判断した上で計画するとよいでしょう。吹き抜けを埋めるリフォームの主なメリットは、以下の通りです。
・スペースを効率よく利用でき、居住空間を簡単に増やすことができる
・暖気が上方に逃げることを抑えられ、下の階の暖房効率がアップする
・床ができることで、元は吹き抜けだった部分の壁や窓のメンテナンスが容易になる
いっぽう、吹き抜けをなくすことで出てくる主なデメリットは以下のようになります。
・1階の天井が低くなり、開放感が損なわれる
・上方の窓から採光できなくなり、下の階がリフォーム前より暗くなる可能性がある
吹き抜けをなくすリフォームにも、特徴的な方法やアイデアがあります。それらを次項でご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。ご自宅の状況に合わせ、できるだけメリットが生かせて、デメリットを回避できる方法を選んでリフォームのプランに組み入れていくとよいでしょう。
吹き抜けを埋めるリフォームアイデア
それでは、吹き抜けをなくすリフォームに役立つアイデアをいくつかご紹介します。
1.透明な断熱パネルで吹き抜けを仕切る方法
吹き抜けの悩みと言えば冬の光熱費だけで、できれば吹き抜けはなくしたくないという場合におすすめの方法です。吹き抜けの1階と2階の間に、透明なポリカーボネートや強化ガラス製のパネルをはめて空間だけを仕切りますから、吹き抜けならではの開放感や採光性は犠牲になりません。
もし、2階に居住スペースを増やす必要がないのであれば、比較的リーズナブルに1~2階間の断熱が行える方法です。「吹き抜けは気に入っているけれど、光熱費が高いことに悩んでいる」という方は、この方法を検討してみるとよいでしょう。
2.吹き抜けが大きすぎる場合、一部だけを埋めて居室を増やす方法
1階のリビングからダイニングキッチンまでなど、とても広い空間の上部を吹き抜けとしている家も少なくありません。贅沢で開放感があり、デザイン面でも良いのですが、「2階をもう少し効率的に使えるようにするべきだった」と考える人もいるはずです。
この場合、新しくスペースを設けるために必要な部分だけを埋め、あとの空間は吹き抜けとして残しておく方法が使えます。ダイニングキッチンの上だけに天井と床を設けて2階に部屋を作り、リビングの上はそのまま吹き抜けを残しておきます。これで居住空間も増やせて、開放感も損なわれないリフォームを実現できるというわけです。
吹き抜けをなくすリフォームをする時の注意点
吹き抜けを埋めて居室を作る時は、新たに作る床の強度にも十分気を配りましょう。また、住宅全体の耐震性なども損なわないよう、重量バランスの面に配慮する必要があります。設計の段階で、強度計算などを確実に行ってもらった上でリフォームすることが重要です。
また、既存の壁を加工して出入り口のドアなどを設ける場合は、壁を解体する箇所について構造部分への影響がない、もしくは極力少ない場所を選ぶよう気を付けましょう。
吹き抜けを埋めるリフォーム事例
次に、実際に吹き抜けを埋めるリフォームを行った例を紹介しましょう。
事例 子供部屋の増築前提で設けていた吹き抜けを、半分だけ埋めて勉強部屋に
新築時に、吹き抜けの上部をゆくゆくは子供部屋とする計画で建てた家です。子供さんが成長して部屋が必要になりましたが、吹き抜けの全部を埋めて部屋にすると広すぎることがわかりました。
吹き抜けの開放感は今も気に入っているため、必要な面積だけを子供部屋にして、あとの空間は吹き抜けとして残すことに路線変更。現時点での住宅の状態をしっかり調査してもらい、強度計算なども綿密に行って吹き抜けの半分のスペースを部屋にリフォームしました。
子供部屋は完全に壁で仕切らず、安全な手すりを設けて1階とのコミュニケーションが取れる作りに。子供部屋でも冷暖房を使うようになり、吹き抜けを介して1階との空気循環もうまくできているため、リフォーム後も冷暖房での不都合は全くありませんでした。
おわりに
吹き抜けをなくすと開放感がなくなってしまうことが不安という方も多いでしょうが、実際に床を作ってみたらそうでもなかったという声も少なくありません。いずれにせよ、設計から確実に行うことが必要なリフォームですから、プランもリフォーム会社と綿密に相談しながら立てていくことになるでしょう。
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