リフォームで押入れは撤去できる?注意すべきポイントや事例を解説
和室がある家の場合、和室の収納スペースは押入れである場合がほとんどです。押入れは元々、布団をはじめとする寝具の収納スペースとして作られたもので、ベッドが普及し布団をしまうことが少なくなった現代においては、持て余してしまうご家庭も増えています。「使っていない押入れを撤去すれば空間が広くなるのに……」とお悩みの方も少なくないでしょう。そこで今回は、押入れを撤去するリフォームについて説明します。
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押入れを撤去したい理由と、それぞれに合った工事内容
押入れを撤去したいと考える理由としては、以下が挙げられます。
・押入れを全く使っておらず、デッドスペースになっている
・押入れがあることで部屋が狭いため、撤去して室内空間を拡大したい
・隣の部屋による、押入れスペースの張り出しを無くしたい
・押入れをなくし、他の箇所へ収納を移設したい
・押入れの傷みがひどく、使い続けられないと判断した
まず「押入れを使っていない」場合は、収納空間を別に設けることなどを考えずに撤去できるため、計画も工事そのものも比較的簡単なケースになります。基本的な工事としては、押入れを解体してから内装工事をすれば完了です。
「部屋を広くしたい」「押入れの張り出しが邪魔」というケースで、収納空間を減らすことは避けたい場合、押入れの解体と共に別の箇所へ収納を設けることを考える必要が出てきます。かと言って、同じ室内に別途収納を作ると部屋を広くできず解決につながらないこともありえます。そのような時には、代わりの収納は屋根裏や床下、外物置など室内以外の箇所に設けるのが適切です。
「押入れが傷んでいて使えない」という場合、傷みの原因はカビであることが多くなります。押入れは元々湿気がこもりやすい空間のため、結露やカビなどが原因で劣化しやすい箇所のひとつです。この場合は押入れを解体して内装で化粧すればよいというわけにいかず、押入れだった部分に断熱工事のやり直しを行ったり、結露防止の設備を追加したりする必要が出てきます。
押入れ撤去リフォームの注意点
押入れを撤去する際には、気を付けておかなければならない点もあります。リフォームする際には以下の注意点についても押さえておきましょう。
1.押入れの床部分の構造に注意
押入れの床は、室内の床のようにしっかり下地が組まれていないことも多くなります。人が歩くわけではないため、ベニヤのような薄い板が張ってあるだけというケースもありえます。その場合は、部屋の一部とするために床部分の補強工事を行う必要があります。
2.部屋全体の内装の改修が必要なこともある
和室の押入れに多いケースとして、押入れがあることを前提に部屋全体の内装がデザインされていることがあります。たとえば、押入れの中鴨居と高さを合わせ、壁全体にぐるりと長押のような部材を装飾のために取り付けてあるなどです。そのような場合、壁全面の内装を見直すことになる可能性もあります。
3.戸建て住宅で押入れのカビや傷みがひどい場合、住宅全体の状況も確かめておこう
カビや結露による傷みが原因で押入れを撤去する場合、戸建て住宅であれば床下など住宅本体の傷みがないかも確認しておきましょう。湿気がこもりやすい家はシロアリなどの被害にも遭いやすいため、押入れのカビなどと同時に構造部分の劣化がみられるケースも想定できます。疑わしい場合には住宅診断などを行ってもらい、家全体の傷みが進んでいないかも確かめておくとよいでしょう。
押入れ撤去リフォームの事例
次は、押入れを撤去したリフォーム事例のご紹介です。
事例1 隣の和室の押入れをなくしてリビングを広く!代わりの収納も確保
隣の和室にある押入れのスペースが、リビングまで張り出している使いにくい間取りを見直した例です。隣の和室の押入れを撤去し、リビングを広く使いたい要望がありましたが、それで収納がなくなってしまうと困るとのこと。そこで、和室の押入れをなくすのを機に洋室へリフォームし、押入れがあった箇所の対面にクローゼットを新設することを提案しました。
元々和室は寝室として使っていたため広さはそれほど必要なく、既存の押入れの倍にあたる2間分を贅沢に使ってクローゼットを作ることに。これで、たとえ押入れがなくなっても、収納スペースは2倍に増える計算となります。
リビングの拡張に伴って内装を見直したついでに、リビングからつながるダイニングキッチンの箇所も、壁などをリビングと統一して張り替えました。リビングを拡張して寝室の収納を増やしただけではなく、大きくなったLDKにも統一感が出て、見違えるような室内へ一新することができました。
事例2 2室を1室にして、間仕切り部分の押入れを撤去
RC(鉄筋コンクリート)造の戸建て住宅ですが、ログハウスの雰囲気に憧れるご家族の要望で、木材を内装に多く取り入れたリフォームを行いました。2階は細かく間仕切りされた3室から、間仕切りを取り去って2室に。全面押入れで仕切られていた箇所も、思い切って撤去しました。
内装は木の無垢材をふんだんに使って完璧に模様替えを行ったため、押入れがあった場所もわからないようになりました。天井と壁と床はすべて無垢材で化粧され、子供さんが遊べるよう高くした天井から室内ブランコを設置。子供さん用の本棚も、無垢材でオーダー製作したものを使っています。
おわりに
押入れをなくすと一口で言っても、そのさまざまな動機によってリフォームへの取り組み方も異なってくることがわかります。自分たちだけでは最善策を見いだせない場合には、まず初めにリフォーム会社へ相談してみるというのも一案でしょう。
ご自宅に合ったリフォーム会社を探すには、一括見積の利用がおすすめです。「なぜ押入れをなくしたいか」「代わりの収納は必要かどうか」などをはっきりさせておき、まずは匿名で概算見積を申し込んでみましょう。1度の申し込みで数多くの優良リフォーム会社から見積が取れますから、比較検討の作業も楽になります。
もっと具体的にリフォーム・リノベーションについて知りたい方は、多くの業者から見積もり・提案を無料で受け取ることができる、一括見積もりサービスからお気軽にお問い合わせください。
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