【専門家監修】寝室リフォームにかかる費用や失敗しないポイント

寝室リフォームにかかる費用やポイントを紹介。1日のうち多くの時間を過ごす寝室だからこそ、快適な空間にしたいですよね。照明や収納、空調管理を整えて、離れられなくなる寝室づくりを行いましょう。

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寝室リフォームのすすめ|寝室は1日の3分の1を過ごす大切な場所

あなたはしっかりとした睡眠をとれていますか? マットレス自体が体に合わないならば、寝具店や家具店に行けば問題は解決するでしょう。

しかし、廊下やほかの部屋から聞こえる生活音やトイレを流す音で眠れない。あるいは、その物音で簡単に目覚めてしまう。これではかないませんね。さらには、日の出とともに部屋に漏れこんだ朝日で、予定していたよりも早く目覚めてしまうということもあるでしょう。

こういう悩みを解消するのが寝室リフォーム。マットレスの交換では対処できない寝室のお悩みを抱えるならば、寝室リフォームをおすすめします。

寝室リフォームを失敗しないための3つのポイント

寝室をリフォームするときに気をつけてほしいポイントを3つご紹介します。

1. 自分の悩みを明確にする

これは基本中の基本になるのですが、寝室を何となくリフォームするのだけは避けてください。今現在寝室で困っていることを箇条書きにして、さらにその優先順もつけることが肝要です。

2. 生活動線をシミュレーションする

ここで質問です。お風呂に入って出た時、脱衣洗面所で下着を着ますか? そのままパジャマに着替えたりしますか?

人によってはお風呂から上がるとひとまずバスタオルを巻いて自分の寝室まで行き、それからゆっくり着替えるパターンもあるでしょうね。つまり、下着などの置き場を脱衣洗面所に設定した方が都合のいい人もいれば、寝室にすべて置いた方が好都合の人もいるわけです。

寝室のリフォームを考えるときは、このように普段の生活動線を徹底的に見つめなおしてから取り掛からないとリフォームしてから後悔することが多くなってしまいますよ。

3. 寝るだけのスペースか他の用途もあるのかをはっきりさせる

私のコンサルタント先の専務さんは、寝室では背中をベッドの頭側にもたれかかるような体制をとりテレビを見るそうです。

この場合、背中にベッドの木枠が当たったらどうですか? 痛くて不快で長時間なんて持ちませんよね。だから、背中が当たる部分をクッション性のあるものに変えたり、頭が当たる壁部分だけを柔らかいものにした方が好都合となります。

これがただ単に寝るだけのスペースだったらこんな工夫は不要でしょう。寝室が寝るだけのスペースなのか過ごす場所なのか……重要なポイントであることがお分かりになったでしょうか。

寝室のリフォームにかかる費用の相場

費用としては100万円前後がボリュームゾーンだと考えられます。ただ、クロスを変えるなどの工事であれば10万円で済みますし、クロスに加えて落ち着いた間接照明に変える工事であっても、そのリフォーム工事費用は50万円くらいでも可能です。

150万円程度を費用として捻出できるのであれば、どの程度の工事ができるのでしょうか。

クロスの交換はもちろんですが、照明を一新できるのが大きなポイント。今ある照明を完全に撤去し、壁際を利用した間接照明をちりばめたリフォームもできます。

さらには、バリのホテルを思わせるようなしつらえや、ウォークインクローゼット(WIC)を取り付けるといった収納の充実まで実現できそうです。イメージとしては、寝室に入るとすっきりとしたベッドルームになっており、隠れた部分にWICの入り口を設けたリフォームです。

さらに上を見ればきりがありませんが、150万円~200万円を出せば、高級ホテルの寝室を思わせるようなインテリアに近い雰囲気を十分に出せるとお考えください。

高級ホテルのポイントの一つが床の素材。一般的な寝室の床材はフローリングだと思いますが、これを思い切って絨毯(じゅうたん)にする工事も視野に入ってきます。決して安い費用とはいえませんが、人生に占める睡眠の時間を考えると、実はもっとも贅沢が許される部屋こそが寝室なのではないでしょうか。

よくある寝室リフォームを3つご紹介

1. 照明

寝室に入ると同時に消灯する生活習慣の方には関係ないかもしれませんが、いきなり暗くすると寝つきが悪い人や少しの時間だけスマホをのぞき込んだりテレビを見ることが多い人であれば、睡眠導入の意味からも淡くて暗いトーンの照明リフォームをしてもいいでしょう。

また、思い切って間接照明だけの部屋にするのも一案。本などの細かい文字を読む人には向きませんが、ベッドに潜り込んでから睡眠状態に入るまでの時間が30分~60分程度必要とする方にとっては間接照明がいいと思います。

また、当然ですが赤色などの刺激的な色は寝室には不可。心理学の面からも適さないと言われています。やはり、それなりの落ち着いた色目の照明を選びたいところですね。

2. 収納の確保、増床

一般的にウォーキングクローゼット(WIC)などと建築業界では呼ばれますが、寝室リフォームの定番中の定番が収納改善です。

収納量の不足を解消するのが根本的な考え方ですが、ただ収納量を増やすリフォームでは意味がありません。収納の考え方は【たくさん収納出来て簡単に探し出すこともできる】が重要なのです。

大空間を作るだけの寝室収納リフォームは、ひとまず目の前の細々したものを隠す効果はあります。しかし、それはものを押し込めたにすぎません。

「ロングコート5着分をかける分が足りない」「コードレス式の掃除機を空く場所がない」といった感じで具体的にあげていくのです。こうして今収納で困っているものを、どこに置くかのシミュレーションを行いながら収納リフォームの概要を決めていくのです。

3. 空調管理

ひょっとすると特異な話かもしれませんが、この項目は私にとって絶対に外せない重要ポイントです。

昔と違い今の家は空調管理にうるさくなってきました。いわゆる24時間換気というものですが、寝る時こそ空気環境は重要視されるべきことでしょう。

私は重度の花粉症なのですが、シーズン中はものすごく気を使います。とくに寝るとき。花粉が寝室に舞っているようでは快眠には程遠い状態になります。

こう考えると、花粉症の方にとっては寝室のリフォーム時に空気環境を快適に保つリフォームは欠かせなくなるわけです。もっとも空気清浄機を置けばある程度は解決されますが、今ではしっかりした空気循環システムの導入で、空気清浄機とは比較にならないほどの快眠を手に入れられるのです。

寝室をリフォームして快適な睡眠を

ここまでポイントを列挙して解説をしてきましたが、寝室リフォームはあなたの生活を充実させる可能性が非常に高いリフォームになります。

同じような経験を持つ方であれば思わずうなずいてくれると思いますが、私の妻は寝室を暗室のようにしないと、カーテンから漏れるわずかな朝陽で目が覚めてしまいます。このような状態を我慢し続ければ、睡眠不足が続き健康に影響がでるのは明白ですよね。

このアイデアの監修者

森住宅コンサルタント株式会社 代表取締役 森雅樹

名古屋生まれ。法政大学卒業後、大手ハウスメーカーに就職し戸建て住宅営業を経験。
退職後は都内の零細工務店において戸建て営業とリフォーム営業に従事。その後、森住
宅コンサルタント㈱を興して独立。現在は住宅会社と消費者向けの講演、執筆、コンサ
ルティング活動を行う。買う側、売る側双方の立場を熟知したうえでのアドバイスを行
っている。住宅購入者向け、住宅販売者向けの単行本20冊以上。

森住宅コンサルタント(株)
http://mori-consultant.com/

※賃貸物件の場合、退去の際に原状回復を行う義務があり、修繕費用が必要となる場合があります。必ず賃貸借契約書を確認の上で、家主や管理会社の許可を取ってから作業を行いましょう。

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