マンションの窓リフォーム！どこまで修理できる？許可などは必要？

マンションの窓は個人でリフォームできる？

国土交通省の「マンション標準管理規約」に準拠して制定される「管理規約」が、お住まいのマンションにも必ずあるはずです。管理規約では、入居者自身でリフォームを行ってよい箇所を「専有部分」、個人ではリフォームできない箇所を「共用部分」と定めています。窓は、入居者だけが使用することを考えれば専有部分にあたると思えますが、実際には「共用部分」とされているのです。しかし、マンション標準管理規約第14条では、窓と窓枠は共用部分の中でも「専用使用権」を有する箇所とされます。これらの箇所の通常使用における管理については、区分所有者(入居者)の責任・負担で行ってよいことになっています。

つまり、あくまで現行の「マンション標準管理規約」に基づけば、窓と窓枠のリフォームは入居者個人の責任と負担で行えることになります。しかし、各マンションの管理規約によってはその限りでない場合もあるため、窓のリフォームを計画するときは、事前の管理者への確認が必須です。

マンションでできる窓リフォーム

マンションの管理規約で「窓・窓枠のリフォームはNG」とされる場合、窓には一切手を加えてはいけないのでしょうか。実は、内窓を取り付けるタイプの「二重サッシ」ならマンションでもリフォームできる可能性が高くなります。また、ガラスが破損した場合の交換や、断熱・防音目的で複層ガラスに交換することも可能な物件が多くなっています。

窓の製品カタログにも「マンションにも取り付けできます」と書かれているものがありますが、この場合もマンションによって管理規約が異なることがあります。これらのリフォームを検討するときも、念のため工事が可能かどうか管理者へ必ず確認しましょう。

「窓枠はリフォームNG」のときはどうする？

ガラス交換や二重窓はOKでも、窓枠は個人でリフォームできないマンションが少なくありません。とはいっても、長く暮らせば窓枠も傷んできたり、開閉が不調になったりすることがあるでしょう。

「窓枠などは、管理組合が要リフォームと判断したら全室一斉に改修する」と規約で定めているマンションもあります。もし、普通に暮らしているうちに窓枠に不具合が出てきたなら、他の世帯でも同様に不調があらわれていることが考えられます。ご近所さんに窓の状態を尋ねるなどし、多くの方が同様のお悩みを抱えているなら、共同で管理組合に一斉改修を申し出るのも一つの方法です。管理組合で会議を行うなどしてリフォームが認められれば、マンション全室の窓を一斉に改修することが決まるかもしれません。

マンション窓リフォーム実例

それでは、マンションの窓リフォームを行った実例をいくつか紹介します。

マンションの窓ガラス交換と、内窓の設置
夏は窓からの日差しで室内が暑く、冬は窓まわりの結露がひどいため、それらの悩みを1度に改善できるリフォームを行いました。

マンションの管理規約で窓ガラスの交換が可能なことを確認し、紫外線をカットする複層ガラスに交換。室内側には樹脂サッシの内窓を取り付け、さらに断熱性を高めました。内窓の設置時に台座となる木枠の追加作業を伴ったため、工期は2日間となりました。

マンションの部屋ごとに異なるリフォームを行った例
築15年のマンションです。冬は暖房効率がよくなく、結露にも毎年悩まされていましたが、各室の面する方角によって冬の寒さにも差があるため、それぞれの部屋に最適な窓リフォームを行いました。

北向きの部屋が特に寒いため、窓ガラスを複層ガラスに交換。他の南向きの部屋には、単層ガラスの内窓を取り付けました。結果、十分な暖房効率が得られ結露も軽減。冬場の光熱費も抑えることができました。交換・取付作業もスムーズだったため、工期も1日で済みました。

おわりに

いかがでしたか？マンションの窓はリフォームできないものと思われがちですが、規約をよく確認し、方法を吟味すればある程度はお悩み解決の手段が得られることがあります。「リフォームしても大丈夫！」とわかったら、次は施工業者さん探しです。マンション専門のリフォーム業者さんも多くありますから、しっかり比較検討して最適な業者さんを選びましょう。多くの業者さんに相談しながらじっくりと計画を立てられる、一括見積の利用がおすすめです。

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