お鍋での保存NG? 冷凍時はカレーの具にも注意! 「カレーの上手な保存方法」

カレーの保存、どうしていますか? つい多めに作ってしまうカレー。みんながおかわりしても余ってしまうこと、ありますよね。最初から多めに作って次の日はカレーうどんに、とアレンジを楽しむ方もいらっしゃるかもしれません。でも、どんな方法でどれくらい保存できるものなのでしょうか? 【カレーの保存】についてご紹介します。

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カレーを鍋のまま保存するのは危険!?

カレーはよく「一晩寝かせた方が美味しい」と言いますが、実は注意が必要です。

家庭での発生は多くはありませんが、カレーなどによる集団食中毒件の主な原因と言われているのが、カレーの具材であるお肉や魚介類に含まれる「ウエルシュ菌」。

多くの菌は加熱調理によって死滅しますが、このウエルシュ菌は高温でも死滅しづらく、さらに43〜47℃で急速に繁殖しやすい特徴をもっており、火にかけた後の鍋を常温でそのまま置いておくなどした際、徐々に冷めていく間に菌が増殖してしまうことも。

これらの理由から、カレーを常温で鍋のまま保存するのはやめた方がいいと言われています。

カレーの保存にはどんな方法がある?

食中毒の危険を避けながらも、美味しく安全に保存するにはどうすれば良いのでしょうか?

カレーの保存の方法には、以下の方法が適しています。
1. 冷蔵保存
2. 冷凍保存

今回は、カレーの保存について「冷蔵・冷凍」それぞれのポイント、さらに保存後の美味しいカレーの食べ方をご紹介します。

【カレーの保存1】 冷蔵での保存方法

「おいしいカレーを明日も楽しみたい!」という時は冷蔵保存がおすすめです。

まず、冷蔵保存をする前にしっかり冷まして、粗熱を取っておきます。ご紹介したとおり、カレーに常温で増殖する菌が存在してしまうことがあります。なるべく急速に冷ます方が菌の繁殖を防げます。

◯お鍋のまま保存はNG
まだ温かいお鍋をそのまま冷蔵庫へ入れることは避けましょう。中まで冷えるのに時間がかかります。また、冷めていないお鍋を入れてしまうと、冷蔵庫内の温度が上がり他の食品が傷む原因にも。

◯小分けにして冷蔵保存がオススメ
冷蔵庫で保存する場合はなるべく小分けにしましょう。深さが浅い容器の方が冷めやすいのでオススメです。カレーを入れた容器の上に、冷えた保冷剤をのせるのも良いでしょう。

【カレーの保存2】冷凍での保存方法

家庭用の冷凍庫であれば、数週間〜1ヶ月ほどは保存することができるようです。ただし、保存可能な期間は食品の品質や鮮度、保存状態によって異なります。味に違和感を感じる場合は食べるのを控えましょう。

きちんと保存しないと、おいしさを損なってしまいます。
より良い状態で保存できるように、冷凍保存の方法をきちんと理解しておきましょう。

◯急速に冷やす
冷蔵保存の時と同様、冷凍保存の場合も粗熱を取ってから保存しましょう。菌を増殖させないためにもカレーを小分けの容器などに取り分けて、熱を冷ましやすい環境を作り、粗熱が取れたら、すぐに冷凍庫に入れてください。お使いの冷蔵庫に「急速冷凍」の機能があれば、ぜひ活用しましょう。

◯食感の変わる野菜は潰しておく
カレーを冷凍する時に気をつけたいのは、「冷凍することで食感の変わる野菜がある」ということ。ジャガイモやニンジンなどは、冷凍すると細胞が壊れ、食感が悪くなります。あらかじめ取り除くか、潰してマッシュした状態で冷凍するのがオススメです。


◯きちんと密閉する
しっかり密閉できていないと、空気などに触れることで酸化して風味が落ちたり、他の食材に臭いが移ってしまうこともあるので注意してください。

◯冷凍庫の奥で保存
扉に近い位置は冷凍庫を開閉する時に、温かい外気が当たってしまいます。カレーに含まれる水分が水蒸気に変化し、再び凍って霜になります。カレーに霜が付いていたら、乾燥し、風味が落ちてしまっている証拠です。

できるだけ密封して、冷凍庫の中でも扉に近い位置は霜が付きやすいので奥に保存しましょう。

保存したカレーを食べるときには?

保存したカレーを食べる時は、十分に加熱するのがポイントです。鍋に移して、よくかき混ぜながら火にかけましょう。

電子レンジを使うときも、しっかりと加熱してください。ただし、保存容器によっては加熱に対応していないものも。保存容器の耐熱温度をきちんと確認した上で、温めるようにしましょう。

また、電子レンジでカレーのようにトロミのあるものを加熱する際は、加熱ムラが起こりやすく中まで十分にあたたまっていないこともあるので、途中で取り出しかき混ぜることをおススメします。

一晩置いたカレーは美味しいと言わるけど・・・本当?

カレーを長時間置くと、お肉のアミノ酸(旨味の成分)や具材の糖分がしみ出し、そのしみ出たエキスがカレーソースの味となじむことでコクが深まり、カレーがより美味しくなると言われています。また、煮崩れたじゃがいもの風味がスパイスの辛味や塩味が抑えて、味がまろやかに感じるようです。

良いことばかりでない? 劣化してしまうことも・・・?

保存したカレーを温めたら、とろみがなくなった、そんな経験はありませんか?

それは、アミラーゼという酵素が影響していると考えられます。ハチミツや醤油などアミラーゼを含む食材や調味料を使うと、アミラーゼがとろみの成分であるデンプンを分解してしまい、とろみがなくなることも。
そんな時は、カレーを十分に加熱させた後に、水で溶いた小麦粉を入れて煮込んでみてください。とろみが復活しますよ。

また、スパイスは熱を加えることによって香りなどが損なわれるものもあるので、保存したカレーを再加熱した際に香りが足りない場合は、香りのスパイスを足してみましょう。

保存カレーの活用方法

保存したカレーはどのように食べていますか?

そのままカレーとして食べるのも良いですが、ご家庭によっては、だし汁を加えて「カレーうどん」にしたり、ご飯にカレーを加えて炒めた「ドライカレー」にするご家庭も。
チーズをのせてオーブンで焼いた「焼きカレー」も美味しそうですよね! カレーは多様なアレンジができるメニューなので、味わいのパターンを増やしてみましょう!

おわりに

人気のメニューの一つ、カレーの保存で気をつけるポイントをご紹介しました。食中毒のリスクを減らすためにも、お鍋に入れたまま常温で保存することは避け、早めに冷蔵・冷凍保存してくださいね。

<参考サイト>
国立感染症研究所「ウエルシュ菌感染症とは」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/324-c-perfringens-intro.html
東京都福祉保健局「食中毒を起こす微生物 > ウェルシュ菌」
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/micro/uerusyu.html
全日本カレー工業協同組合「カレーのQ&A」
http://www.curry.or.jp/qanda/index.html
S&B エスビー食品株式会社「カレーに関するQ&A」
https://www.sbfoods.co.jp/sbsoken/qa/curry.html

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