アーティストが住む街=黄金町の、共同キッチン

地域に滞在するアーティストやクリエーター等が集う、共同のキッチンを作りました。パーティー、打合せ、軽食、ミニレクチャー等、食卓を囲んで、作りながら、食べながら、地域に根ざすアーティストが歓談出来るスペースです。

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横浜市の黄金町は、黒澤明の映画(天国と地獄)の舞台としても有名ですが、一般の民家に交じり、戦後のスラムや違法飲食店等が混在した悪名高い街でした。地元住民の切なる要望により、行政によるバイバイ作戦(2008年)で違法飲食店などは一掃されたのですが、ハードとしての建物は残りました。この応募案は、この場所に残された旧違法飲食店のリノベーション事例です。
また、このエリアはNPO主導によるアートによる再生を始めて以来、アーティスト(2017年現在、40組前後滞在)や地元住民などのコミュニティが生まれつつある、都市の中では例外的にコミュニティが強い街でもあります。海外からも含めて、複数のアーティスト・クリエーターが集まっていますが、彼らは、展覧会など様々な理由から、数ヶ月あるいは数年間をこの地で過ごすことになります。このキッチンは、滞在中のアーティスト達が自由につかえ親交を深める共同キッチンを目的としています。
主要コンセプトは以下の2点です。
1)既存の建物がその性格上[暗]かったため、屋根に穴を開け、トップライトを新たに設置しました。吹抜けを通して1階まで太陽光が差し込みその光を中心にキッチン台を配置しています。また、煙突効果で開閉式のトップライトから風が抜けるような計画にもしています。明るいキッチン作業台で衛生環境も良く、皆が集まり気持ちよく作業できる事を心がけました。
2)短期滞在や海外アーティスト等初めて使う人が多い中で、誰でも使いやすいキッチンを目指しました。具体的には、キッチンの食器棚を食器に象ったテンプレートとして、引出しに何が入っているか国籍を問わず解るようなデザインとしています。

安田博道
1階、キッチン作業台
安田博道
パーティーでの光景。キッチンで作業する人々
安田博道
吹抜けに面した収納棚。テンプレートで食器の形に切り取った扉。
安田博道
中に入っているものが解る収納棚。誰もが使えるユニバーサルデザイン。
安田博道
食器をテンプレートとして、ステンレスの扉板を切り抜く。
安田博道
吹抜け上から見る。光が落ちる食卓作業台
安田博道
断面の設計。トップライトと吹抜けで、1階まで光が届く計画。トップライトは開閉式で、煙突効果で風が抜ける。
安田博道
屋根に穴を開け、外からの光が差し込むトップライト、施工写真。
安田博道
屋根に穴を開けた。光が差し込み風が抜けるトップライトで、観葉植物を育てる。
明るい吹抜けには、定期的に観葉植物を吊るす。(パーティー等)
2階。トップライトの下に1階から2階への吹抜けがある。パーティー等が出来るスペース。
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