築100年の面影を抱く、京モダンな町家ゲストハウス

これは築百年の歴史を持つ京町家の棟貸しゲストハウスへの改修設計である。京都のベンチャー企業との協働プロジェクトとして取り組んだ。この町家は往時には西陣織の糸屋として営まれており、改修に当たっては職住一体の空間と建築の持つ歴史に向き合いつつ、要求の異なる新しい建築へと変更することが求められた。躯体の一部は維持が困難なほど老朽していたが、それでも状態の良い既存の柱や建具を残し、繰り返された増改築で見えなくなっていた元の構造体を修復して見せることで、本来の空間性と当時の面影を今に伝えている。建築は独立した三棟の居室によって構成されており、それらは全体を貫く路地と白壁によって連続性を持っている。加えて中庭は交流拠点として機能し、それによって独立と交流が併存する環境を創り出している。空や庭へと抜ける窓は狭い敷地を広く見せ、開放感を与えている。夜間は照明が素材を照らし、ファサードをはじめ和紙や庭、白壁に日中とは異なる趣を与えている。

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正面玄関。基本的な構造や屋根は再利用し、新たに曲線格子や大窓を取り入れ、町家の伝統と新しさを表した。
東棟 談話室。すべての宿泊客が利用できる共用空間。
東棟 談話室。縁側の先に中庭を垣間見ることができる。
東棟 廊下。土間や建具、木材などを再活用した。
中央棟2F寝室。壁に和紙を、天井に構造用合板を活用し、経済的かつ美的であることを意識した。
中央棟1F居間。1Fと2Fを吹抜けにすることで町家に開放感を取り入れた。
西棟 入り口。奥庭を脇に見る。
東棟から中庭を望む。白壁と路地は東棟から中央棟、西棟へと貫く。
正面玄関 夜景。格子から光が漏れ出す。
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