Roadster Carport

施主には庭石や植木を愛でる趣味があります。この写真の左側にささやかな庭があり、庭石と庭木で良く造り込まれていました。元々は…。しかし、今は足の踏み場もままならない盆栽置場と化し、庭石がどこにあるのか分からない状態になっています。そもそも、高齢の施主にとっては躓いたり引っ掛けたりして非常に危険です。
そこで施主と相談の上、車庫としての機能は、横からの吹込みまで考慮せず庇程度でよしとし、蛇籠を用いたロードスターが映える、盆栽置場を兼ねたカーポートにすることを目指しました。
鉄骨、トラス、有孔折板、蛇籠などがポイントの車庫ですが、屋の上は盆栽置場になる予定で今も少しずつ更新されています。撮影は未だしていませんが、今は階段も据えられて、盆栽も置かれ始めています。残材が片付いたらまた更新します。

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南側道路の正面から見た写真です。左側が車の出入りする前面道路です。庇を伸ばし柱を後退させて、車の出入りに際して、見通しが良くなるようにしています。南側の道路を使っているご近所の方にとっても見通しが良くなったのではないかと思います。
電柱もどけて貰えるといいのですが…。
 庭の植木は何とかしなければならなかったのですが、施主がロードスターを持ったことが、このガレージをつくる決定的なきっかけになりました。  亜鉛メッキを施した鉄骨で構造体をつくり、柱脚は鉄筋コンクリートの地中梁の中に埋め込まれています。装飾を排し簡易なつくりにし、必要なものだけでデザインしています。流麗な赤いロードスターが映えるデザインを旨としています。
定年退職するまではあるTV局のエンジニアだった施主は、もともと農家出身だったこともあり土や植物に親しみがあります。庭いぢりだけでなくよく野良仕事をするため、ロートスターの他にもう一台小さな四駆を持っています。二台とも駐車するとこのような漢字になります。
前の写真のちょうど反対側(南側道路)から撮影したものです。この写真ではロードスターのお尻がちょこっと見えていますが、現在は既に、庭いじりの好きな施主が植木を植えています。因みに、蛇籠の足元の鉄平石は、昔施主が自分で積んだものです。
ディテールは重要です。ものの持つ特徴を引き出すには細部まで考えられていなければ成り立ちません。野暮ったい接合や取り合い、また現場で手間のかかる接合は排除しています。
屋根の上の盆栽置場周りです。まだ棚は載せていい荷解きの写真です。現在は盆栽やトマトのプランターなどが置かれ始めています。
有孔折板はMAX KENZOに依頼しました。穴の位置や折り曲げ方は図面で伝え、指示内容が厚さ1mmの鉄板だったため、材質は彼らの勧めでスーパーダイマを使っています。防錆上非常に優れた材料です。雨ざらしの鉄骨は全て亜鉛メッキですが、スパーダイマは切断面も処理の必要がないようにできています。
基礎や柱梁などの躯体と蛇籠は業者に依頼しましたが、その他は施主と私で時間を見て組み立てています。ホームセンターにある材料でも工夫次第では結構できるものです。
盆栽棚を乗せるブラケットまわりの端部のディテールです。
盆栽棚を乗せるブラケットまわりのディテールです。
盆栽棚を乗せるブラケットまわりのディテールです。
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