賃貸物件の家賃交渉をしてみよう!成功させるコツをご紹介

「交渉して家賃を安くできた!」という話を聞いたことがありますよね。部屋探しをしているときには、つい不動産会社の提示する条件をすべて飲んでしまいがちですが、実はその必要はありません。情報収集をして積極的に家賃の値下げ交渉をしてみましょう。今回は賃貸物件の家賃交渉を成功させるコツをご紹介します。

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家賃、礼金……どの項目なら交渉できる?

家賃交渉を行う前に、どの項目なら値下げ交渉できるか、逆にどの項目だと交渉が難しいかを知っておきましょう。

【家賃】
家賃は値下げ交渉が可能です。

ただし、同じマンションやアパートを借りているほかの人の家賃との兼ね合いから、値下げできないこともあります。「ほとんど同じ条件なのに、どうしてこの人だけ家賃が安いのか」というクレームがつくもとになってしまうからです。

そこで、家賃の値下げ交渉が難しい場合は、前家賃の値下げ交渉をするとよいでしょう。月の途中で入居する場合、その月の家賃は1か月分の家賃を日割り計算して算出します。たとえば家賃54,000円の物件に20日から入居する場合の家賃は以下のとおりです。

54,000円÷30日=1,800円(1日分の家賃)
1,800×10日=18,000円(その月の家賃)

この前家賃18,000円分は、交渉によってフリーレントを狙えます。大家さんの負担も低めであることから、フリーレントについては対応してもらえることも多い傾向にあります。ぜひ試してみましょう。

【敷金】
敷金とは、退去する際のクリーニング代のもとになるお金です。退去時、部屋がきれいな状態であれば、最低限のクリーニング代を差し引いて、敷金の一部は戻ってきます。このように「預かり金」の性質を持つことから、敷金は値下げ交渉が難しいでしょう。

【礼金】
礼金は、交渉によって値下げが可能です。家賃は大家さんの毎月の収入源となるお金であり、大家さんとしてはできるだけ減らしてくない部分だといえます。一方礼金は入居の際1回だけ支払うお金ですから、妥協してもらうことも十分可能です。家賃の値下げができそうにない場合は礼金を交渉しましょう。

【管理費(共益費)】
廊下やエントランス、階段といった共用部分の清掃費・修繕費にあてられる管理費(共益費)は、場合によっては交渉できることがあります。

ただし、共有部分の管理が管理会社に委託されている場合は、管理費はそのまま管理会社に受け渡されるため、交渉しても値下げしてもらえません。

【駐車場代】
駐車場代の交渉は難しいと考えてよいでしょう。特に都心などは自宅に近い駐車場の需要が高いため、値下げは難しいのが現状です。

【仲介手数料】
契約の際に不動産会社に支払う仲介手数料は、交渉が難しいと考えましょう。不動産会社の収入源であるため、特に死守したいと思われている部分です。もし仲介手数料を交渉して心証を悪くしてしまうと、不動産会社との関係が悪くなってしまう可能性があります。

仲介手数料が家賃の半額などといった不動産会社もありますので、仲介手数料を安く抑えたい場合はそのような不動産会社を利用するとよいでしょう。

【その他】
金銭的な交渉が難しい場合は、リフォームなどの付加価値をつける交渉をするのも手です。

たとえばエアコンをつける、キッチンを電気コンロからIHクッキングヒーターに変える、バランス釜をシャワーつきのお風呂にする、畳をフローリングにする、トイレを温水洗浄便座にする、などのリフォームが考えられます。築10年くらいの物件であれば、大家さん側がちょうどリフォームを考えるタイミングと重なりますので、狙ってみるとよいでしょう。

家賃交渉のタイミングはいつがいい?

家賃交渉は、契約の意思をはっきり決めたあと、申し込みの直前に行いましょう。

「ぜひこのお部屋に決めたいと思うのですが、駅から遠いことが少しネックです。家賃をあと2,000円下げてもらえればこの部屋に決めたいと思うのですが、大家さんに交渉していただけませんでしょうか」のように交渉します。このとき、契約の意思がはっきりしていることと、値下げ額を明確に提示することがポイントです。そうすれば、不動産会社が大家さんに「このまま空室にしておくよりも、家賃を下げてこのお客さんに入居してもらったほうがいいのではないか」と交渉してくれます。

なお値下げ額は、まず家賃の10%を目安に提案してみましょう。たとえば50,000円の物件であれば、45,000円くらいまで下げてもらえるよう言ってみてください。難しい場合はそれより値下げ額が少なくなってしまうこともありますが、非現実的な額ではないため、真剣に検討してくれるはずです。

家賃交渉する前にしておきたい情報収集

説得力のある家賃交渉をするためには、事前に情報収集をしておくことが大切です。以下で、集めておきたい情報をご紹介しましょう。

【相場を知る】
目当ての物件の周辺にあるほかの物件と比較して、その家賃が高いのか安いのかを把握しましょう。

比較する際には、1平方メートル当たりの賃料を出す方法が有効です。その物件の賃料を、専有面積で割って算出します。たとえば家賃42,000円で専有面積が23平方メートルの物件であれば、平方メートル当たりの賃料は以下のとおりです。

42,000円÷23平方メートル≒1,826円

この1平方メートル当たり賃料を、周辺の複数の物件についてインターネットや情報誌を使って計算し、一覧表にしましょう。このとき、広さや間取り、築年数、向き、階数などの条件が、目当ての物件と近いものと比べるのがポイントです。もし希望の物件が相場より高ければ、値下げ交渉のベストな材料となるでしょう。

【ブランドエリアを把握しておく】
「住みたい街ランキング」のようなランキングで上位にいるようなエリアは需要が高く売り手市場であるため、家賃交渉の際には注意が必要です。ネガティブなポイントが多い物件でも、ブランドエリアにあることだけでメリットがあるとされていることが多く、家賃交渉が難しい可能性があります。

たとえばランキング上位のブランドエリアには、関東であれば恵比寿、吉祥寺、横浜、自由が丘などがあります。

家賃交渉をしようと思う場合は、目当ての物件がブランドエリアにかぶっていないかどうかを確認したほうがよいでしょう。

【大家さんや管理会社を調べる】
目当ての物件が「自社物件」または「管理物件」であるかも調べておくと便利です。

自社物件とは、不動産会社が保有している物件、つまり不動産会社が「大家さん」である物件のことです。また管理物件は、不動産会社がそのアパートやマンションの管理を請け負っている物件のことを指します。これらの物件は、貸主や管理会社との距離が近いため、家賃交渉をしやすい点がメリットです。

自社物件の場合は、物件の広告にある「取引態様」の欄をチェックしましょう「取引態様:貸主」と書いてあれば、その物件は自社物件です。

管理物件の場合は、その建物に管理会社を表す看板があるため、それを見て確認できます。物件の住所がわからず実際に見て確かめられない場合は、不動産会社に行ったときの対応に注目してみてください。「この物件はありますか?」と尋ねたとき、すぐ返答があればその不動産会社が管理している物件である可能性が高いといえます。一方、他の不動産会社に電話などで問い合わせているようであれば、その不動産会社の管理物件である可能性は低いでしょう。

【ネガティブなポイントをピックアップしておく】
たとえば、駅から遠いといったことは下調べの段階からわかるネガティブポイントですが、このほか、内覧の際にわかったネガティブポイントについてもピックアップしておきましょう。たとえば日当たりや風通しはどうか、隣接した建物はどうか、設備の古さはどうか、などといったことをチェックします。具体的な交渉材料があったほうが交渉もスムーズに進みやすいため、家賃相場同様一覧表にしてみるのもよいでしょう。

家賃交渉しやすい物件はある?

新築物件やペット可の物件、デザイナーズ物件など付加価値がついた物件は、家賃交渉がしづらい傾向にあります。ではどのような物件であれば家賃交渉しやすいのでしょうか。以下で見ていきましょう。

【築年数が古い】
築年数の古い物件は内装や外装が劣化していたり、設備も最新のものでなかったりすることから、需要が低いのが一般的です。需要が低いということは、大家さんが「なんとか入居者に来てほしい」と思っているということですから、家賃の値下げに応じてくれる可能性があります。

【長期間空いている部屋】
長期間空き部屋になっている部屋については、家賃を収入源としている大家さんも入居者を切望しています。したがってこのような部屋も家賃交渉しやすいといえるでしょう。

【駅から遠い】
駅から遠いことは、値下げ交渉の材料になる物件のマイナスポイントのひとつです。家賃を安く抑えたいという人はあえて駅から遠い物件を選んでみるのも手でしょう。

「家賃は安くしたいけれど駅から交通の便が悪いのはちょっと困る」という人は、バス停の近い物件を当たるのも有効な方法です。

【1階】
1階の物件のなかでも、特にベランダや窓が道路に面している部屋は、防犯上の理由から敬遠される傾向にあります。「敬遠されがち」ということは家賃交渉のチャンスです。

【敷金・礼金が低めの部屋】
敷金・礼金がゼロの物件はそれだけでもお得ですが、さらに家賃を下げられる可能性があります。これは大家さんが「とにかく早く入居者に来てもらいたい」と思って敷金・礼金を下げている可能性が高いためです。そのような大家さんに対しては、値下げ交渉もしやすいといえます。

【自社物件・管理物件】
先述したとおり、不動産会社の自社物件や管理物件は、値下げ交渉がしやすい傾向にあります。自社物件の場合は、「大家さん」である不動産会社との直接家賃の交渉ができる点がポイントです。また管理物件の場合も大家さんとの距離が近いため、交渉がしやすい傾向にあります。

【その他ネガティブなポイントがある部屋】
駅から遠い、1階であるということ以外にも、隣接した建物との距離が狭すぎる、設備が古い、日当たりが悪い、5階なのに階段しかない、洗濯機が屋外置き、といったネガティブなポイントがある物件は、値下げ交渉がしやすいといえます。完璧な物件というものはありませんので、注意深く物件をチェックしてどこかネガティブなポイントを見つけ、交渉の材料にするのもよいでしょう。

家賃交渉しやすい時期は?

家賃交渉はしやすい時期としづらい時期があります。

まず繁忙期である2月、3月は避けましょう。「家賃が高くても入居者が来る」という売り手市場の時期は家賃交渉に向いていません。

繁忙期が過ぎた4月~6月ごろから家賃交渉ができるようになってきます。繁忙期に空室が埋まらなかった大家さんや不動産会社が「このまま来年の繁忙期まで1年間空室になるかもしれない」と焦るためです。そのためこの時期は「なんとかして空室をなくそう」という思いから、大家さんも値下げ交渉に応じてくれやすくなっているといえるでしょう。また古い物件のリフォームもこの時期にあわせて行われることが多いようです。

7月~8月の閑散期は、値下げ交渉にもっとも適しています。大家さんはなんとかして入居者に来てもらいたいと思っているため、場合によっては5,000円~10,000円の値下げも可能だといわれています。不動産会社も時間に余裕があるため、丁寧に対応してくれるでしょう。

まとめ

今回は、賃貸物件の家賃交渉のコツについてまとめてご紹介しました。家賃は毎月の出費ですから、できるだけ抑えたいものですよね。少し勇気がいるかもしれませんが、タイミングや交渉しやすい条件などを活かして、ぜひ家賃交渉にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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