意外に知られていない!?喪服の格式・価格帯やレンタル方法のご紹介。

葬儀や法事では、喪服をまとって出席することが常識です。しかし、喪服は滅多に着ることがないため、喪服の格式や価格などに疑問を持つ人も多いのではないでしょうか?今回はそんな喪服について、格式からレンタル方法までご紹介していきます。

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礼服と喪服って何が違う?格式に合わせた喪服を着る

礼服と喪服、どちらも似ているように思えますが、何が違うのでしょうか?
礼服と喪服の違いは一言で言うと、慶事用か弔事用かです。

人生には冠婚葬祭という4つの催しがあるとされています。
冠は成人式、婚は結婚式、葬は葬儀や告別式、祭はお盆などの先祖の霊を祭るイベントのことを指します。

このうち、冠と婚に使われるものが礼服、葬と祭に使われるものが喪服です。
広い意味で捉えれば冠婚葬祭全てに着用できる服のことも礼服と呼びます。

礼服も喪服も基本的には黒が主流ですが、これはもともと黒がおめでたい色だった名残です。
しかし、礼服の黒は光沢があるのに対して、喪服には光沢がありません。
光沢のある黒は華やかなイメージを与えるため、葬儀などの弔事にはふさわしくありません。
逆に結婚式などの慶事に光沢のない黒を着ていくことも、弔事を連想させるため控えた方がよいでしょう。

主に喪服として着られる男性のブラックスーツは、一言に「黒」といってもさまざまな深みの黒があります。
喪服の寿命はおよそ10年と言われているため、10年後の自分が着られるものかどうか、イメージしながら選ぶとよいでしょう。

女性の喪服はボレロ風ジャケット、テーラードジャケットなど、さまざまなタイプのデザインがあります。
ボレロ風ジャケットであれば、20代から30代の若い方に似合いますし、40代であればゆったりと落ち着いた印象のテーラードジャケットもおすすめです。
自分の年齢や体型に合ったものを選びましょう。

ただし、弔事の場では膝が見えることは好ましくないため、女性の喪服は膝が隠れるかどうかを基準にしてください。

弔事の場では立ったり座ったりする動作が多いため、ある程度動きやすさもあった方がよいでしょう。
ポリエステル製のオールシーズンのものが1着あれば、どんな季節でも着られて便利です。

喪服には、正喪服、準喪服、略喪服の3つの格式があります。

正喪服は本喪服とも呼ばれ、基本的に遺族が葬儀や告別式、1周忌などで着るものです。
喪服の中では最も格式の高いものとされています。
基本的に参列者が着ることはありません。

準喪服は一般的な喪服で、遺族側、参列者側問わず着られます。
遺族の場合は法事や急な弔問、通夜の際に着用します。
参列者側は1周忌までの法要や葬儀、告別式などに着るとよいでしょう。

略喪服は簡略化された喪服であり、主に参列者が3回忌以降の法要で着用します。
また、葬儀や告別式ではなく、小さなお別れ会の場合や「平服で」と指示があった場合にも、略喪服を着ていくようにしましょう。

葬儀や告別式、通夜などでは、参列者は遺族よりも格式の高い服装にならないことがポイントです。
そのため、いくら故人を偲ぶためでも仰々しい服装はよくありません。
遺族の気持ちを考えたバランスも大切です。

【葬儀・告別式】遺族は正喪服・参列者は準喪服

葬儀や告別式で着用する喪服は、遺族の場合は正喪服か準喪服、参列者の場合は準喪服です。

遺族側であれば、光沢のない黒の素材の喪服を選びましょう。
男性の場合はモーニングが正喪服です。
白べりを外し、ベスト、ネクタイ、靴下などは全て黒で統一します。

女性の場合はワンピースやアンサンブルで、肌の露出を最小限に抑えます。
基本は長袖で、スカート丈もくるぶしが隠れるくらいの長めのものを用意しましょう。
ストッキングは黒で、バッグも飾り気のない黒のものを選びます。

また、遺族側の着る正喪服には和装もあります。
この場合、男性も女性も紋付の黒を着用します。

男性の和装の場合、基本的には礼服と同じですが、袴のひもは一文字結びで、半襟や鼻緒の色は黒か地味な色にしましょう。
女性の場合は染め抜きの紋付に白の半襟、帯揚げや帯締めは黒にします。

ただし、和装の場合は羽織のひもに白を使ったり、ちりめんの生地だったりと地域の風習によって装いに差があります。
和装を着用する場合には、年長者に聞いて地域の風習を最優先にしましょう。

準喪服は男性の場合ブラックスーツ、女性の場合は一般的なブラックフォーマルです。
男性の場合シャツは白、ネクタイ、靴下、靴は黒のものを身に付けます。

女性の場合は露出の少ないワンピースやアンサンブル、スーツなどで、アクセサリーは黒か白の1連の真珠、黒曜石などであれば身に付けても構いません。
化粧は薄めにして、アイシャドウやマニキュアなどは避けましょう。

学生の場合は制服で、小さなお子さんや制服がない場合には黒や紺、グレーなどの地味な色のフォーマルを着用します。
シャツやブラウスは白、靴は黒、靴下は黒か白のものを選びましょう。
女の子なら地味な黒や紺、グレーなどのワンピースでも問題ありません。

新生児や乳児の場合には白やグレー、ベージュなどの自然な色のものを身につけてください。
明るい色を使うことは厳禁です。ただし、基本的に新生児や乳児は親族以外は弔事の場に連れていかない方がよいでしょう。

また、冬場のコートに関してですが、毛皮のコートは殺生を感じさせるため厳禁です。
手袋やマフラーも同様のため、動物の毛皮を使った製品は身に付けないようにしましょう。
コートなどの防寒着は会場に入る前に脱ぐことがマナーです。

【通夜】準喪服か略喪服で失礼にならないように

通夜では、基本的に遺族よりも仰々しくならない程度の服装で行くようにするとよいでしょう。
仕事の帰りに駆けつける場合には、派手な格好でなければ喪服でなくても構いません。

しかし、訃報は急にやってくるものとはいえ、あまりカジュアルな服装で行くのは好ましくありません。
ある程度準備ができるようであれば、準喪服か略喪服を着用することが好ましいです。

通夜の場合、男性はダークスーツが基本です。
ネクタイや靴などは黒のものを着用します。
目立たなければストライプのスーツでも構いません。
ネクタイピンや派手な時計をしている場合には、通夜の会場に駆けつける前に外しておきます。

黒のネクタイはコンビニエンスストアでも販売されているため、急な訃報の場合でも簡単に購入できます。
仕事上の付き合いが多い人は、仕事場に黒いネクタイを常備しておくとよいでしょう。

女性の場合はダークスーツか、紺やグレーのワンピースが望ましいです。
ストッキングは黒か肌色のものを着用し、化粧も薄めにしていきます。
アクセサリーは1連の真珠のものと結婚指輪以外は外し、髪もシンプルにまとめるようにしましょう。

バッグや靴は光沢のあるものを避け、地味なものが好ましいです。
ショルダーバッグはなるべく避けたいところですが、急な訃報の場合にはそうもいかないこともあるでしょう。
そういった場合には参列時に肩にかけずに手で持つ等の配慮をすれば大丈夫です。

仮通夜に駆けつける場合には、地味な平服を着ていきます。
仮通夜は亡くなった直後に行われるため、しっかりした喪服で行くと不幸を予期していたようで、かえって遺族の気分を害してしまいます。

【法事】回数と共に格式を下げる

法事では遺族側は準喪服で迎え、参列者は回数を重ねるごとに喪の表現を薄くしていくことが基本です。
1周忌の場合には遺族側、参列者側共に準喪服を着用します。

男性の場合は黒のスーツにネクタイ、白いシャツが基本です。
足元は黒の靴と黒の靴下、葬儀や通夜と同様、ネクタイピンや派手な時計など光るものは外しておきましょう。
ベルトも光るものは着用せず、バックルも派手に見えるものは控えましょう。

女性の場合は黒のワンピースやアンサンブル、スーツなどを着用します。
夏であっても露出は控え、6分丈から7分丈ほどに留めておきます。

ストッキングや靴、バッグも黒で、光沢のあるものは厳禁です。
いずれも飾り気のない地味なものを身に着けていきます。
アクセサリーも葬儀や通夜と同様、1連の黒や白の真珠、オニキス、黒曜石などの地味なものに留めましょう。

遺族の場合は3回忌までは以上の服装ですが、前述したように参列者の場合、法事は回数を重ねるごとに喪の表現を薄くしていくことが基本です。

そのため3回忌以降の場合には「平服でお越しください」と書かれることもありますが、カジュアルな服装はやはり好ましくありません。
基本的には略喪服を着用していくことがマナーです。

3回忌以降の場合は、男性はダークスーツが基本です。
色は黒や紺、グレーなどで構いませんが、1周忌と同じように光るものは避けるようにしましょう。

女性も黒や紺、グレーといった地味な色のスーツやアンサンブル、ワンピースなどが好ましいです。
地味なものであればストライプやチェック、織り柄の入ったものでも構いません。

靴やバッグも黒ではなく、紺やグレーなども地味な色のもので大丈夫です。
ただし、爬虫類の皮を使ったものなどは殺生を感じさせるため厳禁です。

略喪服の場合、正喪服や準喪服に比べて制限は少ないですが、夏場でも肌を露出することはやはり好ましくありません。
夏場の場合には上に黒の薄い上着を1枚羽織るなどして対応しましょう。

アクセサリーも光るものを控え、結婚指輪や黒や白の真珠程度に留めて置きます。
華美になりすぎないように注意が必要です。

子供の場合には葬儀や通夜同様、制服が基本です。
学生でない場合や制服がない場合には、黒や紺、グレーといった地味な服装であれば問題ありません。

足元は黒が好ましいですが、ない場合は白い靴下でも大丈夫です。
スニーカーも黒であれば不快に思われないでしょう。

7回忌以降は遺族側も略喪服で構わないとされています。
参列者の場合、7回忌以降は普段の服装でも構いませんが、派手な服装は控え、地味な服装で参列するようにしましょう。

喪服の価格はピンキリ!安く済ませたい場合はレンタルも検討を

一言に喪服といっても、価格はピンキリです。
20,000円ほどで購入できるものもあれば、100,000円以上するものもあります。

この価格の違いは、主に「黒の深さ」で決まっています。
黒が深ければ深いほど品がよく、着心地やシルエットの美しさも違い、高い価格になる傾向にあります。
これらの違いはぱっと見ただけではわかりにくいですが、安いブラックフォーマルと並んだときに差が歴然とします。

男性の場合、20代から30代ほどの若い人であれば比較的安いものでも構いませんが、それなりに立場のある人であればいいものを選んでおいた方がよいでしょう。

40代くらいの人であれば安くても40,000円~50,000円のもの、80,000円以上のものになると着心地も見た目の美しさも変わってくるため、立場のある人は80,000円以上のものがおすすめです。

女性の場合も黒の深さで価格が違い、30,000円~60,000円ほどで購入可能です。

若い人の場合は30,000円~50,000円ほど、落ち着きが必要なミセス世代であれば50,000円から60,000円のものを選ぶとよいでしょう。

しかし、訃報とは急に届くものです。喪服は決して安いものではありません。
急な出費としては痛いという人も多いでしょう。

そうした人は喪服をレンタルするという方法もあります。
喪服レンタルは基本的に購入するよりも安い金額で済むため、出費の軽減になります。

また、喪服レンタルには「収納場所に困らない」「体型や年齢の変化に対応できる」「手入れが必要ない」という3つのメリットがあります。

必ず必要になるとはいえ、滅多に着る機会がないものが喪服です。
持っていてもクローゼットの片隅や衣装ケースの奥に閉まったままになりがちで、いざ必要になったときにどこに置いたかわからなくなるということは多々あります。

レンタルであれば収納場所に困ることもありませんし、どこに置いたかわからないというトラブルも防げます。

また、購入したときと体型が変わってしまい、喪服が入らないという可能性もあります。
さらに若いときに購入した喪服が、デザインを考えると年齢と合っていないということも考えられるでしょう。

レンタルであればこうした悩みは必要ありません。また面倒な手入れも、すべてレンタル会社が行ってくれます。

ただし、葬儀や通夜、法事などが多い人の場合、レンタルするとかえって高額になることもあります。
レンタルと購入、どちらか得か、自分のスタイルとよく考えて決めるようにしましょう。

まとめ

喪服は故人を偲び、遺族の気持ちを大切にするものです。
おしゃれではなくTPOに合っているかを考え、ルールを守るようにしましょう。

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