女性にでもできるDIYでフェンスを作ろう!【前編】

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庭づくりは、自分の手で少しずつ理想の形に近づけていくのも楽しみの一つです。これまでガーデニング雑誌で幾度も紹介されてきた庭を持つ千葉在住の橋本景子さんは、長年の庭づくりを通してDIYの腕も上げ、毎年ひらめきと手仕事で庭のクオリティーをアップさせています。ここでは、橋本さんが相談を受け、フェンスをDIYしたプロセスをご紹介。女性にも作ることができる目隠しフェンスの素材選びや作り方ポイントをご紹介します。

どんなフェンスにするか? 希望を打ち合わせ

ウッドデッキを上部に備え、下部は収納として使える一体型デッキやシンク、手前のレイズドベッドのコンテナなどは、トシコさんとご主人によるDIY。

ある日、「庭から見える周りの景色がどうも不満で、フェンスを作りたいのだけど手伝ってもらえないかしら?」と連絡をくださったのは、同じ市内に住む10年来の友人、鈴木トシコさんでした。

アメリカから呼び寄せた大工さんが建てたという本格的なアメリカン住宅に住む彼女は、フラワーアレンジメントやカルトナージュなどの講師をする傍ら、ガーデニングも趣味として楽しみつつ、春にはたくさんのバラが咲くロマンチックなガーデンをつくっています。

声かけがあってしばらくして、まずはどんなフェンスにするかの打ち合わせでご自宅にお邪魔しました。

ガーデンの入り口から敷地の奥を見たところ。

鈴木邸は、リビングの前に小さなデッキがあり、その奥にL字型にガーデンが続いていて、既存のフェンスが敷地を区切っています。

反対方向から見たところ。境界線ギリギリに置かれたお隣の収納庫が、かなり目立って見えています。

確かに、隣の敷地と境界線ギリギリに設置されている収納庫の壁面や、お向かいの屋根と壁面が視界に入り、庭風景にマッチしていません。それらをフェンスで隠せたら理想的ですね。

しかし、以前ご主人と作った既存のフェンスの撤去をするとなると、それは大仕事です。朽ちているわけではないので、柱だけ利用して、板を張り替えるだけの比較的簡単な作業でリニューアルすることに。まずは、横貼りのフェンスにするために必要な材料を買いに行くことにしました。

フェンスづくりに必要な材料の購入

ホームセンターの資材売り場へ。写真左は75cm角の防腐赤松の角材。右は90cm角の角材です。柱は、地面付近もトップも日光や雨が当たって腐りやすいので、必ず防腐材処理された木材を選びます。

横貼り用の板は杉の貫板に。

隣家の収納庫前に設置するフェンスは、収納庫をしっかり隠す高さが必要です。柱を新たに立てる必要があったので、柱用に75cm角材と、横貼り用の板は杉貫板を選びました。

どちらもホームセンターの工作室で、使用するサイズにあらかじめカットしてもらいます。有料ですが、作業の手間が少なくなるうえ、丸ノコなどの扱い慣れない工具を使わずに済むので、女性には楽で嬉しいサービスです。ぜひ、利用しましょう。

柱を地面にまっすぐ固定するために必須の地中杭も一緒に購入します。

木材と一緒に塗料も用意しましょう

塗料はキシラデコールのウッドコートをセレクト。

塗料はいろいろなものがありますが、屋外用の塗料として、私が最近気に入って使っているのは、「キシラデコール ウッドコート」。

水性で使いやすく、色のラインナップが豊富です。また、容器は缶ではなくパウチなので、使用する分量だけを簡単に小分けでき、保存の際もとっても便利です。

この塗料、柔軟性、通気性、密着性に優れ、業界最高の耐久性を発揮する特性があるとのこと。14色の中からライトアイボリーを選びました。

木材をシートの上に並べて塗っていきます。このとき、地面に塗料がつかないように、横板の下に角材を置いて浮かせるようにします。
左は無塗装、中央が1回塗り、右は2度塗り。塗り重ねると濃い色になります。

たくさんの材木を塗るのは手間もかかりますし、地面にしゃがんで作業をし続けると腰も痛くなります。できれば作業馬と呼ばれる作業台で高さを出して、立ったまま塗装ができる楽な体勢で作業できるのが理想です。

材料の買い出しと塗装は、トシコさんは以前に経験済みなのでお任せして、私は後日、組み立て作業からお手伝いすることにしました。

フェンスを組み立てる

収納庫前とL字型に2枚のフェンスを建てるために柱用の地中杭を地中に埋めます。

柱用の杭を入れる場合、穴を掘ってから杭を入れて埋める方法(1)と、穴を掘らずに杭を直接打ち込んでいく方法(2)がありますが、今回は(1)の方法で行いました。

上から踏んで体重をかけて押し込む方法もあります(笑)
物置を十分隠せる高さにするための柱の垂直を確認中。
地中杭に柱が挿入できたらネジをしっかり締めます。
2本の柱の水平垂直が取れたら、動かないように仮の板で固定しておきます。

こうして、しっかり垂直を取った柱が2本立ちました。

DIYのフェンスを設置する前に強度と作業性、周辺の環境を考えよう

柱の強度を考えると、「束石(つかいし)」と呼ばれるコンクリートの基礎を使い、モルタルで地中に固定しないと、ここ数年の大きな台風の強風で、フェンスはいとも簡単に倒れてしまいます。

また、フェンスの横幅が長くなればなるほど、控えの柱を取り付けたり、地中に埋め込む部分を長くしたりと、強度のための工夫が大切になります。

木材を地中に埋め込むとなると、将来腐ってしまうことも計算に入れて、ハードウッドと呼ばれる、セランガンバツやイペ、ウリンなど腐りにくい素材を使うのが安心です。ただし、それらはかなり高価であり、堅いのでプロでも加工が難しいのが難点です。

素人の作業の場合、強度の計算が甘い場合が多く、庭の環境をよく観察して、どの方向から風が吹くのか、もしフェンスが強風で倒れたとしても、お隣の建物などに直接的な被害が及ばないように余裕を持たせるなど、細心の注意を計りながらのDIYを心がけることがマナーだと思います。

作業が終わり、4月初旬に咲いたライラックの花。奥にはライトアイボリーの明るいフェンスが花色を引き立てています。

今年はフェンスをDIYしたおかげで、とても見栄えがします。

Credit

写真・文/橋本景子
千葉県流山市在住。ガーデングユニットNoraの一人として毎年5月にオープンガーデンを開催中。趣味は、そこに庭があると聞くと北海道から沖縄まで足を運び、自分の目で素敵な庭を発見すること。アメブロ公式ブロガーであり、雑誌『Garden Diary』にて連載中。インスタグラムでのフォロワーも3.

1万人に。大好きなDIYで狭い敷地を生かした庭をどうつくろうかと日々奮闘中。花より枯れたリーフの美しさに萌える。
Noraレポート 

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