【第2回:優れているのに、なぜか認知度の低い「木質ペレット」について・・・】

最近、次世代エネルギーとして話題の「木質ペレット」、いやいや、ホントはそんなに話題になっていないですね・・・。あんまり話題にならないので、皆さんあまりご存じないと思います。接点もないですし・・・。

まずは、どんなものなのか・・・?

「木質ペレット」は、間伐材や、おが屑(くず)、かんな屑など、製材副産物や廃棄物(樹皮、建築廃材など)を、乾燥させて、圧縮成型した小粒の固形燃料のことです。

ペレット最大の使用先は、バイオマス発電の燃料用の40%、次いで農業分野、保養福祉施設などの給湯、暖房などです。家庭用は主に、ペレットストーブなどの暖房用やボイラーなどで、ペレットの生産量全体の5%程度です。

ペレットは、乾燥圧縮の加工がされているので、体積は木材チップの1/2、容積当たりの発熱量は3倍の優れた燃料です。また、一般的な燃料の灯油と比較すると発熱量は1/2なので、灯油1ℓに対してペレット2kgで同じになりますね。単価的に比べてみると、灯油1ℓ:ペレット2kg=約78円:約100円なので、コスト的には、そんなに大きな差はないように思われます。
不要なモノから作れて、地産地消にも貢献できて、燃料的にもこんなに優れた材料なのに、知名度も低く、なぜか人気がないペレット・・・。

ちなみに世界的には年々普及も進んでいて、全世界の年間生産量は、右肩上がりの2800万トン(2015年データ)。

ちなみに、日本の「木質ペレット」の生産量は、少しずつ増えてはいるものの年間12万トン。しかも、近年は価格の安い外国産(主にカナダ産)が輸入されて、国内生産量は頭打ちです。

「では〜、工場をジャンジャン作って、大量生産して、価格をさげればいいんじゃないか」とすぐに思ってしまいますが、問題はそんなに単純ではありません。

実は、既存の生産能力は余っている状態なんです。工場の平均稼働率は、12.5%。季節稼働している工場が多いそうです。問題は、小規模で生産性の低い工場が多いことや製品利用の増進がなく、マーケットとして「木質ペレット」が流通していないことです。

これって、農業とか、林業、漁業、水素/電気ステーション、地熱発電、フリーWi-Fiなどの問題と根本的に同じような気がします。

本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています

  • 1061
  • 2
  • 0
  • いいね
  • クリップ
  • 1061
  • 2
  • いいね
  • クリップ
コンテンツを違反報告する

あなたにおすすめ

関連キーワード

関連アイデア

カテゴリ

このアイデアを投稿したユーザー

ケヤキやエゴ、ソロなど武蔵野の緑豊かなアトリエの中で実際の体験を通しながら、お客さんと一緒に、それぞれの家族の「暮らし」を考え、 デザインを通して新たな空間を提…

(株)独楽蔵 KOMAGURAさんの他のアイデア

住宅設備・リフォームのデイリーランキング

おすすめのアイデア