天井の段差・・・その効果

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床面の形状として、水平、傾斜、段差のある床、この三つがあります。
住宅の室内の床を考えると、まず、傾斜した床はあり得ません。
残るは、水平と段差のある床です。

室内空間において、あるスペースの場所性を際立たせたり、
一本調子になってしまう空間を嫌い、その空間に変化を持たせることで、
床に段差を作ることがあるようです。
特に、建築家の設計する住宅には多く見られます。

しかし、床に段差があると、日常の生活行為の中で、
知らず知らずのうちにストレスを与えていることも考えられます。
若いうちは、何でもない段差が、少しずつ年を重ねる中で、
その段差が、気になり始めることもあります。
さらに年を重ねれば、膝の関節痛によって、その段差は苦痛になります。

そんな先のことを考えても、と言う考え方もありますが、
私は、どちらかというと、石橋を叩いてしまうタイプなので、
建て主のたっての希望がない限り、
または、洋間と和室との関係において必要な時以外は、
床に段差を付けることはありません。

しかし、前述した、場所性や空間性を作りだすための、その他の方法があります。
それは、床ではなく天井に段差を付ける方法です。

撮影:大沢誠一

写真手前は居間となり傾斜天井としています。
その奥、食堂廻りはフラット天井とし、
さらに、その先照明がついているキッチンは、
食堂より一段天井面を下げています。

このことで、一つの空間として繋がるLDKには、
それぞれの用途に応じて、場所性が生まれ、
落ち着き感を作りだします。

撮影:大沢誠一

この家は、居間の天井が一部、吹き抜けになっています。
吹き抜けを合わせて、一繋がりの空間に、
4つの高さの違う天井が、繋がります。

そのことで、空間に空気感としての流れが生まれ、
室内が広く感じることになるようです。

撮影:大沢誠一

食堂から見て、写真中央にキッチンが見えますが、
そこの天井を一段下げています。
そのことで、食堂から繋がるキッチンですが、
キッチンと食堂の領域分けができます。

そして、食堂の天井が、写真左奥の居間空間へと伸びることで、
食堂から居間への流れが作られます。

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