中庭玄関の試み (福島区の家)

大阪市のど真ん中にあるため、プライバシーと日当たりの両立が非常に難しかった。中庭と玄関を兼用することで、その解決を目指した。

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大阪駅からも歩ける距離にありながら、南と西の2面道路で、しかも真南が家と家の間の路地で隙間があるというラッキーな立地。すごく明るい家になりそう。
ところが、南側の道路は道幅は狭いのに人通りが多い。また南側の家はなぜか北向きに大きな窓がある!
普通に南側に庭をとって大きな窓を作ると、家の中が丸見えになってしまう。どうしたもんだろう・・・

そこでまず、南側は完全に閉じることにした。
(南側立面)

撮影:平野和司
福島区の家 南側外観

もちろん、このままでは家の中は真っ暗。
そこで、中庭 ということになる。

下の写真は西側から見たところで、正面の格子部分が中庭。
右(南)側は平屋、左(北)側は2階建て。その間を玄関がつないでいる。

右側の屋根部分についている柱の列は、南側向かいの3階建てから覗かれないように、でも明るさは損なわないように、高さと間隔を計算して取り付けてある。

撮影:平野和司
福島区の家 西側外観

では、家に入ってみよう。
夜に訪問すると、こんな感じになる。
正面にみえるのが玄関の引戸。

ちなみに、この木の格子戸は普段は鍵が閉まっており、電子錠でリビングから開けることができる。
玄関と中庭が兼用なので、ここを閉じておかないと、プライバシーが守れない。

撮影:平野和司
福島区の家 中庭玄関

中庭に入って、左を向くとこうなる。
明るいのがLDKで、その手前がウッドデッキ。

格子戸で一度チェックしてからなので、中が見えて困る時はカーテンを閉める。
しかし、お施主さんに聞く限りでは、ほとんど困ることはないという。

撮影:平野和司
福島区の家 中庭からLDK

玄関は北側と南側をつなぐだけ。
ただし、横長を活かして全面収納にしたので、かなりの大容量。

下の方の隙間は、奥に窓があって風が抜けるようになっている。

一見すごく広いようにみえるけれども、2畳の土間に2畳の板間という普通の玄関とあまりかわらない。
縦切りにして幅が広くて奥行きが狭くすることで、感じ方がガラッと変わる。

撮影:平野和司
福島区の家 玄関内部

この家は まだまだネタが詰まっているのだけれども、それはまた次のアイディアで

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国産の木の家に魅入られた建築家です。設計デザインだけでなく、構造計算から木の産地への案内まで、木の家に関することはオールインワンでやってます。

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