天空の広間

陽光は天窓から白壁の上を滑り落ち、室内は明るさと暖かさで満たされる。この壁はモルタルと漆喰の厚塗りで仕上げられ、蓄熱効果を持たせている。夏場は陽光をよしずで遮り、熱気は最上部に設けられた換気口から抜けてゆく。半円形に並べられた8枚の壁はイースター島のモアイ像のようにわずかに天を向き、それによって空間に開放的な上昇感を与えている。
やがて陽は白壁に木々の影をうっすらと塗りこめて消えてゆく。これ以降は空の色変のいちじるしさに見惚れ、気が付くとおびただしい量の星に包まれている。それに応答するように部屋の明かりを放つ。
ここでは日常我々が意識している数直線的で全く均質な時間-いわゆる「刻まれた時間」-でなく、天窓からやってくる陽の移りや天空の彩が伝える「感じる時間」によって過ごすことになる。これらが身体を優しく包み、人の根源的な喜びを呼び覚ます。
別荘っていいな~。

PRESS
「住宅建築」9608
「ほしいリゾート」9803

本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています

  • 996
  • 2
  • 0
  • いいね
  • クリップ
  • 996
  • 2
  • いいね
  • クリップ
コンテンツを違反報告する

あなたにおすすめ

関連キーワード

関連アイデア

カテゴリ

このアイデアを投稿したユーザー

お酒を飲みながら気長~に打ち合わせしましょう!

佐藤浩平建築設計事務所さんの他のアイデア

住宅設備・リフォームのデイリーランキング

おすすめのアイデア