家を建てる。 あなた色に染まる

住み手にとっては
そこから、その家との
本当の関わりが始まります。

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ひとつの家が完成する時
引き渡しを済ませた時に

設計者は
その家との関わりの
ピークを超えます。

逆に
住み手にとっては

そこから
その家との
本当の関わりが始まります。


設計者は
最大限に住み手の要望に想いを巡らせ
最大限にその場所の条件を読み取り
それを形にしていきます。



共に思考してきたことではあるにしても
住み手にとって、住み始めは
ぎこちないものであるでしょう。



それでもすぐに
これまでが
この小説の
第1章であることに気付き

第2章を描き始めるのです。



ですから
設計者は、後日
その作品を訪問するたびに

あらたなストーリーの
展開を見るような気持ちになります。

そして
その空間から
自分の思考や存在感が
薄れていくのを感じます。

こういった
ブログやホームページで
作品を紹介しながら
振り返る時は

竣工写真という
引き渡しの時点の状態に
常に帰ってしまいます。


作品としての純粋性は
その地点がピークな訳ですが

純粋性に果たして意味があるのか?
考えてしまいます。


住み手が
小説の続きを描き続け

住み手色に染まっていくことこそが
住宅という空間の成長なんだと思うのです。

作品としての純粋性を保つため
その後も設計者が
変化に対して一定の制約を
住み手科すということは
あってはならないことと思います。




設計者の仕事とは

本の紙質を選び
表装をデザインし
第1章までを共に描くところまで。

あとは
うまく、住み手色に染まっていくのを
見守ること。

その小説の
一番の読者になることなんだと思います。

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