アダプターを挿しまくってもド安定！ 最新の電源タップはここまで進化していたとは！

※情報は『家電批評』2020年7月号・8月号掲載時のものです。価格が変動している場合や在庫切れしている場合があります。

注目されることは少ないけれど 意外に重要なんです

パソコンや家電、スマホ、ゲーム機など、AC電源を使用する機器は家庭内にたくさんありますが、限られた壁コンセントを分配するには、電源タップを使います。

でも、電源タップの形状によって差し込み口がムダになったり、ホコリが入って火災の原因になったり（トラッキング現象）と、じつは製品によって使い勝手や安全性に大きな差が出るんです。

電力を中継する地味な存在と思われがちですが、設置する場所や目的に応じて最適なものを選ぶと、差し込み口をムダなく、安全に使うことができるんです。

また、USBポートを搭載しているものも増えており、急速充電に対応した製品もあります。こうした製品は、デスクの上に設置したり、デスクのそばで使用するとモバイル機器の充電が楽になるのでオススメです。

今回はそんな電源タップから、一般的な「 延長コードタイプ」と、差込口が多く複数のACアダプターを挿しても干渉しないと人気が高まっている「タワータイプ」の2タイプをピックアップしてランキングを行いました。

まずは、それぞれのタイプでのベストバイを見ていきましょう。

タイプ別のベストバイはこちら！

ACプラグの形状を選ばず、なおかつ差込口をムダなく使うなら、延長コードタイプではフォーゴの「PT606WH」が断然オススメ。安全面に関する機能もしっかり搭載されているのも高評価の大きなポイントです。

ファーゴ
PT606WH
実勢価格：2312円

タワータイプのベストバイはPowerjcの「TDC3U9001-3B」です。大量のプラグを差し込んでもグラグラせず、安心して使うことができました。スッキリした実用的なデザインで、リビングでも使用できるベストな一台といえます。

Powerjc
TDC3U9001-3B
実勢価格：2788円

それでは続いて、電源タップの選び方を見ていきましょう。

【選び方】3つのポイントをチェックして 使いやすいものを選びましょう

ノートパソコンやスマホ、タブレット、果てはワイヤレスイヤホンまで、常に持ち歩くもののなかにも充電や給電が必要なものが増えていますが、家庭やオフィスにあるコンセントは限られていますよね。

こうしたコンセント不足を解消してくれる電源タップは、ついつい差込口の数だけで選んでしまいがちです。

でも、プラグの形状によっては差込口がムダになったり、ホコリが入って火災の原因になってしまうものもあります。

今回のランキングでは「コードタイプ」と「タワータイプ」に分けて順位をつけていますが、選ぶポイントは大きく変わりません。

重要なのは、
・機能性
・安全性
・実用性
の3点です。

【安定性■コードタイプ：10点満点／タワータイプ：40点満点】
ここではスイッチの有無や差込口の間隔をチェックしています。ケーブルタイプ、タワータイプともに差込口同士の間隔や、操作できるスイッチの有無、種類などをしっかりチェックしましょう。

製品によっては差込口の間隔が広がっているものがあります。これならボックス型の大きなプラグも挿せます。また、常時通電とスイッチによるオン／オフが可能な差込口が分かれています。

差込口同士のスペースに余裕があるタワー型でも、ものによってはスイッチに干渉したり、差す場所によってバランスが崩れてしまうものがあるため、ベース部分の形状を確認しましょう。

【安全性■コードタイプ：10点満点／タワータイプ：30点満点】
電源タップは、それ自体が注目されることはあまりありませんが、家庭内やオフィス内でのさまざまな機器に電力を供給する重要なアイテムです。

そのため、機能面だけでなく、安全性にもしっかりこだわることが重要になるんです。引き抜きロックやホコリ防止シャッター、雷ガード機能（雷サージ機能）などの安全対策はぜひチェックしましょう。

ホコリ防止のシャッターや、トラッキング火災を防ぐ絶縁キャップなどの有無はしっかり確認しましょう。

延長コードタイプの製品によっては、プラグを差すとロックがかかり、簡単に抜けなくなるものがあります。

差込口が多いタワー式では、過負荷状態になった場合や、雷による異常通電時の自動オフや、復帰のためのスイッチが搭載されているかをしっかりチェックしましょう。

また、数多くプラグを差してもグラグラしないかなど、安定して使える安全対策は重要です。

家電製品でよく見かける「PSEマーク」って
チェックすべきもの？

家電製品をよく見ると、「PSE」と書かれた菱形、もしくは丸型のマークが記載されています。これは品質に関わる重要な表示であり、安全性にも大きく関係するものなので、ここで紹介しておきましょう。

PSEマークは、日本の「電気用品安全法」に基づいて製品が認可されているという証拠になります。外部の検査期間を通過したものが菱形、そしてメーカーが独自に検査を行った製品が円形のマークで表示されています。

これらのマークは製品表示欄に記載されているので、まずこのマークの有無を確認しましょう。

【実用性■コードタイプ：10点満点／タワータイプ：30点満点】
デスクの上や壁面への設置など、での目的に合わせた設置や使用が可能であること、さらにコードの長さのバリエーションなど、使い勝手に関する性能も十分に吟味することが重要なんです。

使いやすいサイズ感や、実用的なデザイン性にもこだわって選びましょう。

ではいよいよランキングを紹介していきましょう。まずはコードタイプの電源タップからです！

【1位】ファーゴ PT606WH 使い勝手と安全性を両立したベストバイ！

6つ並んだ差込口がそれぞれ独立して回転するため、ボックス型のACアダプターでもムダなく差込口を使えます。差込口は180度回転し、斜めに合わせるとシャッターになります。

本体の長さは約22cmとなっており、一般的なケーブルボックスでも余裕を持って収納できます。また、すべての通電を一括操作するスイッチや、ホコリの混入によるトラッキング防止機能を持つ絶縁キャップ付きのプラグなど、安全面もバッチリで、家庭内のさまざまな場所で使えます。

USB付きのロングタイプもあるので、好みに合わせて選ぶのがオススメです。

ファーゴ
PT606WH
実勢価格：2312円

差込口はそれぞれ180度回転させることができ、30、60，120，150度に回転したときにシャッターが閉じる仕組みになっています。

プラグの根元にある絶縁キャップで、ホコリの混入が原因のトラッキング火災を防げます。

本体背面には壁掛け用のフックホールがあるため、床に置かずに使えます。

結果はこちらです

【2位】サンワサプライ TAP-B40BK 常時通電とスイッチ通電で使い分け可能！

接続している機器の合計消費電力が1500Ｗを超えると、内蔵のサーキットブレーカーが作動して電源がオフになります。

台形の本体は、接続プラグの形状によって挿す場所を工夫するとムダなく使用できるます。

また、スイッチ機能を搭載しているため、常時通電の差込口とスイッチに連動している差込口が分かれているため、接続する機器によって選ぶことができるのも大きなポイントです。

電力の使いすぎや安全性が気になるならこれがオススメ。デスクトップに置けるサイズなのも◎

ファーゴ
PT606WH
実勢価格：1858円

内蔵しているサーキットブレーカーをリセットする場合はこのボタンを押します。

差込口は常時通電式が3口と、節電スイッチによってオン／オフを操作できる差込口が6口あります。比較的コンパクトなサイズながら、合計9口もの差込口があります。

絶縁キャップ付きのスイングプラグで可動式になっており、プラグは180度の可動域があります。

結果はこちらです

【3位】エレコム T-K6A-2625BK 個別スイッチで安全性も電気代も安心！

差込口ごとに個別のスイッチがあり、接続機器ごとにオン／オフを切り替えられます。スイッチが斜めになっているため、大型のプラグを挿しても操作できます。

エレコム
T-K6A-2625BK
実勢価格：1575円

差込口にはホコリ防止のシャッターがついているため、床に置いて使用してもホコリの混入が原因の火災を防ぐことができます。

いちばん端の差込口がほかと離れた場所にあるため、大型のプラグはここに差し込みましょう。

プラグ部分は大きくスイングし、トラッキング火災を防止する機能もしっかりついています。

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【4位】TESSAN TS-TPM01-JP デスク上で使うならUSB付きがオススメ！

デスクトップに置いたり、持ち歩きを想定するならコンパクトタイプを選ぶのが鉄則です。これなら3つの差込口に加えて3口のUSBポートも搭載しているため、幅広く使えます。

TESSAN
TS-TPM01-JP
実勢価格：1614円

通電のオン／オフは本体のスイッチで切り替えます。軽い力で操作できます。

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【5位】エレコム ECT-0103BK 壁面への固定にもオススメのロングタップ

壁やデスクに固定して使うなら、差込口数が多いロングタイプがオススメ。ホコリ防止シャッターなど安全対策がしっかりしており、シンプルなデザインなので目立たず使えます。

エレコム
ECT-0103BK
実勢価格：1933円

ボックスプラグを使う場合には、差込口同士の間隔が広い場所を使いましょう。

結果はこちらです

【6位】TESSAN TS-CUBE02-JP 出張や旅行に持っていくならこれ！

旅行や出張など、部屋のコンセントに限りがある場合は持ち運びやすいコンパクトな電源タップがあると便利です。持ち歩き時もジャマになりません。最小クラスのコンパクトタイプながら、それぞれ3つの差込口とUSBポートがあります。

TESSAN
TS-CUBE02-JP
実勢価格：2159円

結果はこちらです

【7位】エレコム T-ECOH3430NM ケーブルの重さと太さがネックに

3Pコネクタへの変換アダプタが付いており、本体背面にはマグネットがあります。挿し込んだプラグを回転させることでロックがかかり、抜けなくなります。差込口の数は少なめですが、3Pプラグ対応なので、好電力が必要な電気機器にも使えます。

エレコム
T-ECOH3430NM
実勢価格：2159円

結果はこちらです

【8位】エレコム T-K3A-2650WH プラグ形状によってはムダになります

コンビニなどでも販売されているシンプルな電源タップです。差込口の間隔が狭いため、プラグの形状によっては差込口がムダになりやすいので注意しましょう。

エレコム
T-K3A-2650WH
実勢価格：947円

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【9位】エレコム AVT-D6-2410BK ボタンが固くてなかなか抜けません

デスクトップに置くことが前提のおしゃれなタップです。挿し込むとロックがかかり、ボタンを押しながら抜きますが、このボタンがかなり固く、使い勝手は微妙です。

エレコム
AVT-D6-2410BK
実勢価格：947円

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【10位】オーム電機 HS-T1233W 回転部分が緩くて安定面が不安です

差込口が回転式でコンパクトですが、回転が緩く、強度は不安です。全体のオン／オフを操作するスイッチはありますが、回転部分のガタつきが気になります。

オーム電機
HS-T1233W
実勢価格：1161円

結果はこちらです

以上が延長コードタイプのランキングになります。

では続いて、タワータイプのランキングを見ていきましょう！

【1位】Powerjc TDC3U9001-3B 大きなプラグでも干渉せず使いやすい！

タワー型のなかでも最多クラスの差込口とUSBポートが搭載された大型モデルであるため、ノートパソコンを持ち込んだ大人数の会議はもちろん、リビングに置けば家族全員の充電器をまかなうことができます。

差込口は3層で、階層ごとに通電のオン／オフが可能になっているため、使っていない差込口への通電をオフにして、安全に使えます。

ケーブルがやわらかめなので配線しやすく、差込口同士の間隔が広めで大きなプラグもラクに差すことができます。

ただし消費電力が大きな家電を多くつなぐと事故の原因になるので、使用の際は注意しましょう。

Powerjc
TDC3U9001-3B
実勢価格：3460円

本体は3層構造になっており、階層ごとに通電スイッチがあります。

また、全体の通電をオフにするスイッチも搭載されているので、一括でオフにしたい場合はこちらを使いましょう。

雷ガード付きで、負荷が大きすぎた場合には自動で通電がオフになります。復帰はこのボタンから行います。

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【2位】BEVA TSPC-002 コンパクトでデスクの上にも置ける8口タワー！

差込口は８つと、タワー型にしては少なめですが、コンパクトで使い勝手がいいため、複数人で使用するよりも自分のデスクに置き、充電ケーブルや家電を接続して使うのに向いています。

ベース部分が大きいため、大きなプラグを差してもグラグラせず、安心して使うことができます。

トラッキング防止のため、負荷が大きくなりすぎると自動で通電がストップしますが、復帰のための保護ボタンは本体底面に配置されているため、誤操作の可能性が低く、日常的に安心して使うことができます。

BEVA
TSPC-002
実勢価格：2650円

USBポートは本体ベース部分に3口あり、合計4.8Aの出力が可能になっています。スマホの充電にもピッタリです。

電源差込口のオン／オフは、ベース部分に搭載されたスイッチで切り替えることができます。

差込口が横向きになっているため、大きなプラグを差してもほかの差込口に干渉しません。

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【3位】AUOPLUS AS0805 上面スイッチで６口ずつの通電操作が可能

キッチンや洗面所、トイレといった水まわりに設置する家電は、アース付きの3Pコンセントが採用されているものがあります。

こうした3Pコンセントにも対応しているのがこの電源タップです。これならキッチン家電も安心して使用できます。

AUOPLUS
AS0805
実勢価格：3390円

スイッチは前後2つのブロックごとに切り替えることができます。

差込口が横向きなので差しやすく、大きなACアダプタなどでもグラグラしません。

結果はこちらです

【4位】Gutedeal YET-PS-GRAY ケーブルを巻き取ってしまえます

ベース部分にケーブルを巻き取ることができ、持ち運び用の持ち手もあるため、会議などで電源タップごと移動したい場合に便利です。スイッチは階層ごとにあります。

Gutedeal
YET-PS-GRAY
実勢価格：2999円

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【5位】Micshion MC-VC02-W どっしりした安定感が魅力

背が低くどっしりしているため、大型のプラグを差しても安定して使えます。太さはありますが背が低いため、意外にスッキリ使えます。個人での使用にオススメです。

Micshion
MC-VC02-W
実勢価格：2999円

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【6位】Wisan JW803 高さがありすぎてややジャマになります

持ち歩き用持ち手の影響でかなり背が高く、ややおもちゃっぽいデザインも好みが分かれるところです。スイッチはランプ付きなのでオン／オフの状態がすぐにわかります。

Wisan
JW803
実勢価格：3678円

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【7位】TESSAN JW401 大きなプラグを差すと不安定になりました

コンパクトでスッキリしていますが、ベースにくびれがあるせいか、大きなプラグをいくつか差すとややグラグラしました。デスクの上で使用するならアリです。

TESSAN
JW401
実勢価格：2999円

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【8位】JOLY JOY 6A4U 電源プラグを挿すとUSBが使いづらい

3Pプラグ対応で安全性が高い電源タップですが、プラグの形状や大きさによってはUSBポートが使いづらくなってしまいます。位置が逆のほうがよかったかも。

JOLY JOY
6A4U
実勢価格：3399円

結果はこちらです

【9位】J & L since 2015 ZN-9A3U 差込口がゆるすぎて危険です！

デザイン性が高く個性的なタップですが、とにかく差込口がゆるく、ちょっとした衝撃ですぐに斜め差しになったり、抜けたりしました。見た目は個性的でオシャレですが、取り扱いには注意が必要です。

J & L since 2015
ZN-9A3U
実勢価格：3399円

結果はこちらです

おわりに

いかがでしたか。さまざまな機器に対する電力供給の大元になるため、電源タップも性能や安全性にこだわることが重要なんです。接続機器の数や設置場所、使用スタイルに合わせてちょうどいいものを選びましょう。