南国ムード満点の観葉植物ソテツの育て方♪家をパラダイスにしよう!

南の島のパームツリーを連想させるソテツ。青々と茂った葉が風に揺れる様子は、南国リゾートのイメージです。でも実は、ソテツはヤシの木の仲間というわけではありません。れっきとした日本原産の植物で、もともとは沖縄や鹿児島など南日本で生育していました。それが徐々に日本各地に広がり、日本の庭木として愛されるようなったのです。

今では観葉植物として、室内でソテツを楽しむ人も増えています。ソテツをインテリアに取り入れて、おうちで南国のパラダイス気分を味わってみませんか?

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【目次】
・ソテツって、どうしてその名前なの?
・実は室町時代から庭木として人気だったソテツ
・室町時代には植木デビューをしていたソテツ
・織田信長の夜泣きのソテツ
・江戸時代にはお金持ちのシンボルだった?
・初心者にも育てやすい観葉植物ソテツ
・お部屋を南国リゾートにする育て方
・テラコッタの鉢で南国リゾート気分
・ハイビスカスやブーゲンビリアと一緒に
・ソテツに合う南国風の寄せ植え
・葉っぱのお手入れの仕方とソテツの花、実
・10年に1度?ソテツの花
・ソテツは苗から育てるのがオススメ
・ソテツの実の味噌とは?
・まとめ

ソテツって、どうしてその名前なの?

ソテツは日本原産なので、他の観葉植物のように英語の名前がついていません。「ソテツ」とカタカナで書かれることが多いですが、それは漢字で「蘇鉄」と書くことからきています。昔から、葉の勢いが衰えたときや茶色く枯れかかってきたとき、根元に鉄を埋めたり、幹にくぎを打ち込んだりすると元気になることが知られていました。その習性から、鉄で蘇る=蘇鉄となったようです。

中国では「鉄樹」という字が当てられ、やはり「鉄」が使われています。日本と同じですね。英語ではFem Palm、Sago Palmなどと呼ばれています。これは、直訳するとフェイクパーム……偽ヤシの木です!

実は室町時代から庭木として人気だったソテツ

日本で昔から愛されてきたソテツ。そのエキゾチックな姿からなんとなく外来品種と思われがちですが、日本原産なのは前述のとおり。九州南部から沖縄にかけての温暖な地方に多く植えられ、南国ムードあふれる姿は、海沿いの道や海岸線沿いでよく見られます。

ソテツはとても古い起源をもつ植物で、1億5000万年以上も昔から存在していました。恐竜が生きていた時代です。ソテツの化石が発見されていることから、その事実が明らかになっています。日本以外では、台湾やフィリピン、オーストラリア、アフリカなど暖かいエリアを中心に分布しています。

室町時代には植木デビューをしていたソテツ

沖縄や鹿児島に自生していたソテツが、庭木として植えられていたという記録は、室町時代にまでさかのぼることができます。1400年代前半には、南方から京都への流通ルートができあがっていたようで、珍しい樹木や石を愛でる傾向にあった庭づくりに生かされました。

織田信長の夜泣きのソテツ

戦国時代にも、ソテツにまつわるエピソードがあります。南国の珍しい植物であったソテツを、織田信長が現在の大阪府堺市にある妙國寺から、滋賀県近江八幡市の安土城に移植させたというものです。ところが、このソテツ、夜になるともともと植えられていた妙國寺を恋しがって泣いたというのです。激怒した信長は、ソテツを刀で切ってしまいます。

すると、このソテツは真っ赤な血を流しました。気味悪く思った信長は、ソテツをもとの寺に戻したのです。今でも妙國寺では、樹齢1100年になる大きなソテツを見ることができます。高さ5メートル、周囲は17メートルにもなり、天然記念物として大切に保護されています。

江戸時代にはお金持ちのシンボルだった?

ソテツは南日本原産の植物です。そのため、江戸時代には南国の珍しい植物として珍重されていました。そうしたことから、ソテツが庭に植えられるということは、それだけの財力がある証し。お金持ちの象徴として、家の財力をアピールしたい武士がこぞって自宅の庭に植えたそうです。

逆に、ソテツは鉄を養分として育つことから、お金を食う植物=お金を使う植物として、風水的にはあまり良い意味がないとか。古い植物だけに、さまざまないわれがありますね。

初心者にも育てやすい観葉植物ソテツ

ソテツは、もともと庭木として屋外で育てられていたもの。乾燥に強く、逆に、まめな水やりは根腐れにつながります。日当たりの良い場所に置き、乾いたら水をやる……そんなお手入れで十分育ってくれるので、初心者におすすめの観葉植物です。

➢ 自生地の環境に近づける
ソテツが自生しているのは、沖縄や鹿児島の海岸部。強い海風に吹かれ、太陽がさんさんと降り注ぐ場所です。海沿いの岩場や砂地に育つこともあり、水はけの良い環境にあることも特徴的。
室内で育てるなら、日当たりと風通しの良い場所に置き、水のやりすぎに気を付ける程度で良いでしょう。肥沃な大地に育つわけでもないので、過度な肥料も不要です。

➢ 寒さ対策を忘れずに
温暖な南日本原産の植物なので、寒さへの耐性はあまりありません。冬は屋内の温かい場所へ移動させ、葉が茶色く枯れてしまうのを防ぎます。屋外に置いたまま育てる場合は、防寒対策をしっかりしましょう。
葉の部分をひとつにまとめて、紐で結んでおくことでも寒さで葉が傷むのを防ぐことができます。寒い地域なら、幹の部分にワラを巻いたり、根元にワラを置いたりして、寒さが直接当たるのを避けるようにします。ワラの保温効果で、株を寒さから守ってくれるでしょう。

➢ 古い葉を取る
ソテツを育てるのに、とくに難しい手入れは必要ありません。しいて言えば、育ちすぎた葉を幹の根元から切って取ることぐらいでしょうか。下のほうの葉が垂れてきたら、切ってしまいます。こうすることで新しく生まれた葉が元気に育って、ソテツの成長を助けてくれるでしょう。葉が切り取られた部分はごつごつとした独特の肌になり、それがソテツの特徴的な幹の姿になります。

➢ 室内で育てるときの注意点
ソテツは沖縄や南九州など暖かい地方が原産です。強い日差しを浴びることで大きく生育し、青々とした葉を茂らせることができます。そのため、本来、観葉植物として室内で育てるには少々不向きといえそうです。でも、日当たりの良い場所に置くことでそうした環境を実現させれば、室内の観葉植物としても楽しめます。

温度管理には十分配慮し、室内でも5度を下回るようならワラで保温するなど防寒対策を。エアコンのある部屋で暖かな環境にある場合なら、乾燥に気を付けます。土が湿る程度の水やりを忘れずに。

お部屋を南国リゾートにする育て方

植物は根っこが大きくなるほど、土の上に出ている部分も大きく育ちます。ソテツを大きく育て、お部屋を南国リゾートのようにするなら、大きめの鉢に植え替えましょう。こうすることで、幹が大きく育ち、新芽も出やすくなります。植え替えのタイミングは、5月~9月。夏場の成長時期に合わせて、ひと回り大きな鉢に植え替えます。

水はけのよい場所を好むので、それを念頭に土を選びましょう。鹿沼土や赤玉土、日向土など、水はけと通気性の良い土がぴったりです。底の部分に軽石を敷いて、さらに水はけを良くする植え方もオススメ。根腐れを防ぎ、ソテツが健康に大きく育つようになります。

テラコッタの鉢で南国リゾート気分

海辺のリゾートホテルに置いてあるような、大きなテラコッタの鉢にソテツを植えてみましょう。テラコッタの表面は、フルーツや貝殻など南国をイメージさせる模様があれば、より一層雰囲気が盛り上がります。そんなテラコッタに植えたソテツは存在感も抜群。お部屋のアクセントになってくれます。

ハイビスカスやブーゲンビリアと一緒に

ソテツの鉢と一緒に、ハイビスカスやブーゲンビリアなど南国イメージの観葉植物も飾ってみましょう。いずれも温暖で水はけの良い環境を好むので、育て方はソテツと同じです。窓辺の日当たりの良い場所に並べて飾れば、気分は海辺のリゾート。トロピカルドリンクを片手に、ゆったりとしたくつろぎのひとときをどうぞ。

ソテツに合う南国風の寄せ植え

ソテツは葉が上部にのみ密集するので、幹の部分はシンプルに見えます。すっきりとした姿が美しさのポイントでもありますが、それだとちょっと淋しい……そんな場合は、株もとの空いた土に寄せ植えをしましょう。

多肉植物は、南国の雰囲気で水をそんなに必要としないので、ソテツとの相性がぴったりです。アイビーのようなツタ状の植物は上へと伸びないので、見た目のバランスが良いでしょう。ソテツのすっきりとした立ち姿を邪魔しません。

葉っぱのお手入れの仕方とソテツの花、実

ソテツの葉っぱは青々とした様子が魅力です。茶色くなってきたら思い切って切ってしまいましょう。コツは枝の根元からしっかり切り落とすこと。中途半端に枝の根元が残っていると、美しい形に育ってくれません。

ソテツは成長が遅いので、出てきた葉を長い間、楽しめるのも魅力です。ただ、ほこりが溜まりやすいので、たまには濡れた布で表面をさっと拭きましょう。枯れて茶色くなった部分はハサミでカットして、つやのある美しい葉の部分だけを残せば、きれいに見えますね。

10年に1度?ソテツの花

観葉植物のソテツには、実は花が咲くのをご存知ですか? 一般的な植物は1つの株に、雄花と雌花がつきますが、ソテツには雄と雌の株があり、それぞれ花をつけます。

雄花は細長い形で、葉の中心部から上のほうに伸びているので、下のほうからでも様子を見ることができます。雌花は葉の隙間に隠れてしまい、大きく成長したものだと下から見られません。丸い形に密集した薄いベージュ色のふわふわとした花を咲かせます。10年に1度しか咲かないとも言われているので、自宅で育てていて花を見ることができたらラッキー?!

ソテツは苗から育てるのがオススメ

ソテツにはオレンジ色の大きな種子がつくので、種から育てることも可能です。ただ、成長が遅いので、手軽に育てる方法としては、苗や好みの大きさにまで育った株を購入したほうが良いでしょう。栄養剤を与える必要はなく、十分な日光と適度な水やりでOKです。

ソテツの実の味噌とは?

ソテツの実には毒性があるため、そのまま食べることはできません。でも、ソテツが昔から自生している沖縄や鹿児島の諸島部では「ソテツ味噌」が作られています。ソテツの実、玄米、大豆、塩を原料として作られる味噌で、「解毒発酵」という工程を経ることで、ソテツの実の毒素を抜いてしまいます。

乾燥させたソテツの実を割って、中から種を取り出し、水にさらして毒素を抜きます。それを乾燥させ粉状にしたら、玄米や大豆と合わせて発酵させるのですが、この加工でソテツの実の毒素は取り除かれてしまいます。昔の人の知恵はすごいですね。

➢ 風味と甘みが特徴
ソテツ味噌には独特の風味があり、甘みの強いのが特徴です。そのまま、お茶漬けやおつまみとして食べるほか、料理の調味料としても使われます。沖縄では豚の三枚肉と一緒に炒めた脂味噌や、ラフテー(沖縄版豚の角煮)の味付けとして利用されています。

まとめ

昔から日本でも庭木として植えられ、身近な存在のソテツ。観葉植物として室内でも育てられるうえ、手入れが簡単なので初心者にもオススメです。乾燥に強く、風通しと日当たりの良い場所を好むので、窓辺に飾る観葉植物としても最適。

ソテツの大きく育てて、南国リゾート気分を味わいましょう。室内に1つあるだけで、おうちでパラダイス気分。癒しのひとときを過ごせますよ。

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