平屋を2階建てにリフォームするにはいくらかかる？

1.増築前提で建てられた家に2階を増築する場合

平屋の中には、後から2階を増築すること前提に建ててある家も数多くあります。その場合は2階部分を建てる工事のみで済みますから、費用の相場も約400～500万円と安めです。ただし、基礎や柱が2階増築に対応しているとはいっても、経年によって傷みや劣化があれば補修などが必要ですから、事前に住宅診断などを必ず行いましょう。

2.従来の平屋を補強して2階を増築する場合

2階の増築を想定せずに建ててある平屋に2階を増築する場合は、柱や基礎の大幅な補強が必要となることが多く、費用も高めになります。16畳分の2階を増築して1,000万円ほどかかったケースもあるため、増築前提の場合と比較して2倍ほどの費用を見積もる必要があることも。

また、構造によっては2階の増築に適していないと判断され、増築ができないこともあります。特に、中古住宅で平屋を購入し、2階建てへのリフォームを検討している場合は事前にしっかり2階の増築が可能かどうか確認しておきましょう。

3.本格的な2階は建てられない場合に、屋根裏部屋・ロフトを造る費用

構造上2階を造ることができなかったり、固定資産税などに影響のないリフォームを考えていたりする場合、小屋裏を利用した屋根裏部屋やロフトなどでの代用を考えている人も多いはずです。

屋根裏を収納スペースとして使うだけなら、基本的には床・壁・屋根に内装材を張って換気設備を設ける工事のみとなるため、20万円ほどの費用から屋根裏部屋の造作ができます。しかし、人が過ごせる居室レベルの性能を求めれば、断熱工事や冷暖房設備の設置、電気工事や照明の取り付けなどが含まれるため、費用の相場は60万円ほどからになります。

また、ロフトを増設する場合、人が過ごせる空間を想定するなら費用は50～100万円が相場となります。この場合ももちろん、換気や冷暖房対策に関する費用を含んでいます。

平屋から2階建てへのリフォーム事例とその費用

次に、平屋から2階建てに増築を行ったリフォーム事例とかかった費用を紹介しましょう。

事例　客人の寝泊り場所を作るため、実家横にある工場に2階を増築…900万円

たびたび訪ねてくる親族・親戚が泊まる場所を作るため、実家横の1階建て工場に2階を増築した例です。リビング・寝室を設けたほか、キッチンや浴室・洗面所なども造りました。

増築した2階の面積は約60坪、工法は鉄骨ユニット工法を採用しました。坪単価は53万円と、一般的な2階の増築よりも安くなっています。これは、浴室にバスタブを設けずシャワーのみとするなど、設備面などでかなりコストを抑えることができたためです。

毎週泊まっていく親戚が使うことを考えれば十分な環境が整っているといえますが、もし同様の工事を毎日暮らす家とするために行うのであれば、さらなる快適性が求められます。特に鉄骨ユニット工法を用いるのであれば、断熱性能の確保は必須といえますので、参考にしてプランを立てる場合は慎重に考慮しましょう。

おわりに

平屋に2階を造る場合は、まず既存の住宅の状態をしっかり調査して、増築が可能かどうか判断することが重要になります。もちろん、リフォーム会社のアドバイスも大切ですから、まずは信頼できるリフォーム会社を選ぶことから準備を始めましょう。

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