長期優良化リフォームとは?補助金対象となるリフォームの条件や補助内容を徹底解説

一昔前まで、特に高度成長期における日本の住宅は「古くなったら建て替える」スタイルが一般的でした。しかし、近年は「長期間快適に住み続けることができる住まいを構築する」ことが良しとされる時代です。国も、経済的な側面からこの風潮に対して具体的な支援を開始し、長期間資産価値を落とさない住宅を増やすことを目指しています。ここでは、国が行う支援の対象となる「長期優良化リフォーム」について、その概要をご紹介します。これからリフォームを考えている方は、具体的な計画を立てる前にぜひチェックしてみると良いでしょう。

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「長期優良住宅化リフォーム推進事業」ってなに?

国は、住宅の長寿命化を推進するにあたり、あらかじめ定めた基準に値するリフォームに対し実施費用の一部を助成する制度を設けています。これが「長期優良住宅化リフォーム推進事業」です。

そもそも、「長期優良住宅」とはいったいどのような住宅なのでしょうか。それは、国が定めた「長期にわたって住宅を良好な状態で長持ちさせるために必要な基準」をクリアした住宅のことを言います。具体的には、耐震性・耐久性・維持管理や更新の容易性・可変性・バリアフリー性・省エネルギー性で一定の性能を持っている住宅のことです。また、面積や居住環境にも条件があります。

つまり、地震に強くて耐久性が高く、管理が容易でリフォーム時には簡単に施行でき、断熱性が高く省エネ対策が取れている、安全性や機能性の高い住まいが推奨されているのです。

対象要件はこの3つ

長期優良住宅を目指すなら、どんなリフォームでも助成の対象になる、というわけではありません。補助を受け取るために必要な要件は以下の3つです。

1.リフォーム工事前にインスペクションを行い、工事後に維持保全計画を作成すること
2.住宅の性能を向上させるリフォーム工事、または三世代同居改修工事を行うこと
3.リフォーム工事後、少なくとも劣化対策と耐震性について一定の基準を満たすこと

補助の対象となる費用とは?補助対象外となる費用の例も合わせてチェック!

長期優良住宅化リフォーム推進事業の補助対象となるのは、劣化対策・耐震性・省エネ性・維持管理におけるリフォーム工事費用です。

中でも必ず行うべきものは、補助対象要件の3番目に挙げた項目にもあるように、劣化対策と耐震性の工事です。劣化対策としては防蟻処理や床下・小屋裏の点検口設置、浴室ユニットの設置などが例として挙げられます。また、長期優良住宅の耐震性基準は、1981年6月以降の着工あるいは耐震診断によって上部構造評点1.0以上などと定められているため、それをクリアするための工事が必要となります。リフォーム工事後に、これら2つの点において国が定めた長期優良住宅としての基準をクリアすることが求められています。

インスペクションによる診断結果をもとに、リフォームが必要な箇所に補修や改修を行う費用も対象となります。複層ガラスや内窓の設置といった省エネルギー対策工事や、給排水配管の交換といった維持管理工事、段差解消や手すりの取り付けといったバリアフリー工事なども補助の対象となっており、インスペクションの結果に合わせて選択制で行われるのが一般的です。

平成28年度からは、新しく「三世代同居改修工事」も、補助の対象となっています。具体的には、キッチン・浴室・トイレ・玄関などの増設工事が該当し、工事終了後にいずれか2つ以上が複数個所ある必要があります。

逆に補助の対象にならない費用の例としては、個人の趣味趣向によって行われる外壁工事や、壁紙や床の張り替えといった内装工事、システムキッチンの設置や交換、家具や設備機器の設置や交換などです。

補助率と上限金額

リフォーム後の住宅性能には「A基準」と「S基準」があります。これは、劣化対策、耐震性、省エネルギー対策、維持管理・更新の容易性などについて、長期優良住宅化に資する水準として設定されたものです。どちらの基準を満たすことができるかによって補助金額が変わってくるため、それぞれの住宅性能の特徴と具体的な補助費用を見ていきましょう。

まず、S基準は、新築の長期優良住宅と概ね同程度の水準のことで、これを満たすことで工事費用の3分の1、最大で200万円が補助されます。そして、A基準はS基準には満たないものの一定の性能向上が見込まれる水準のことで、この基準を満たすと工事費用の3分の1、最大で100万円が補助されます。

これを見る限りS基準を目指した方がお得な印象ですが、S基準を満たすには審査が厳しいため、ご自身の既存住宅どの年代に建てられたのかによってある程度見極められると言えるでしょう。

具体的には、1981年以前に着工された建物の場合はほぼA基準、1981~1992年までの建物は条件によってS基準の可能性もあり、そして1992年以降の建物であればS基準が適用されやすいようです。

どうやって補助金を受け取れる?応募から補助金受領までの流れ

長期優良住宅化リフォームの補助金を受け取るためには応募が必要ですが、一般的にはリフォーム業者を通じて申請を行うことになります。というのも、補助要件や手続きにおける細部の理解が一般の人には複雑すぎるからです。

流れとしては、まずはリフォーム工事を発注する前に、補助金制度を利用したい旨を業者に説明し、国が定めた基準を満たせるように工事内容を決めていきます。そして国土交通省の公募に対してリフォーム業者を通じて事業提案を行い、審査が行われます。無事審査に通過して交付決定となったら、いよいよリフォーム工事開始です。その実績を国土交通省に報告申請し、補助金が支払われます。

おわりに

補助金を受け取ることを前提としてリフォーム工事を行うためには、長期優良住宅化リフォーム制度に精通していてしっかりと対応してくれるリフォーム業者を選ぶことが大切です。まずはリフォームの一括見積もりサイトを利用してリフォーム費用の比較を行いながら、補助金を受け取るために親身になって相談に乗ってくれる業者を探しましょう。

もっと具体的にリフォーム・リノベーションについて知りたい方は、多くの業者から見積もり・提案を無料で受け取ることができる、一括見積もりサービスからお気軽にお問い合わせください。

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