1920年代の【オールドアメリカンスタイル】を再現!渋カワな空間をつくるワザ ログハウス by キノハス

根強い人気のアンティークスタイルのインテリアですが、いざ実践しようとすると現代的な建物や建材、エアコンをはじめとする家電との相性がよろしくないのが悩ましいところ。そんな悩みをまったく感じさせない、本格的なアメリカンスタイルの住宅にお邪魔しました。パーツづかいや目隠しのアイデアを参考にしてみてはいかが。

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家の中も外も日本じゃないみたい?!

アメリカの田舎の納屋のような木の壁があるのは、Yさんの家。古い時代のアメリカの雰囲気が大好きなYさんの住まいは、外から見ても中から見ても、ここは日本?と思ってしまうような素敵なインテリアを実現しています。

この木の壁には、実際に海外の古い建物に使われていたアンティーク建材を使っています。手で削った荒々しい木肌が、カッコ良すぎます

古いものを使って個性的に

こちらはアンティークだらけのYさんの趣味の部屋の一角。新居を作る前から、将来に備えて床材やドア、窓、ドアノブ、蝶番など、さまざまなアンティークの建材や家具を集めていたYさんだからこそ実現した、こだわりのインテリアです。

右手にあるカウンターや奥に作りつけた棚は新しく作ったものですが、素材選びや古びた雰囲気の塗装を施すことで、アンティークとうまく調和させています。

ドアノブだってご覧の通り。ドアごとアンティークのものもあれば、新設したドアに古いドアノブを取りつけたものもあります。現代モノにはあまり見られない繊細な細工と、古びた真ちゅうの素材感が素敵です。

キッチンはアンティーク調にオーダーメイド

コンロや水栓、家電などなど、現代風の設備が多いキッチンも、木とレンガを組み合わせつつ、上手に目隠しすることで好みのスタイルに。LDKを広々と使えるように壁際に配置したI型キッチンカウンターは、センスを共有できる職人さんに手作りしてもらいました。

レンジフードは木製カバーで隠し、家電類はキャビネット内に収納。水栓金具やシンクに好みのデザインのものを選び、小物類も厳選して、大好きなアンティークテイストにぴったりのキッチンが完成しました。

吊り戸棚の一部に取りつけたメッシュドア。よく見ると、中にはエアコンが。メッシュには雰囲気のいいチキンネットを使い、エアコンは目立ちすぎないようダークカラーを選びました。上級者の目隠しのテクニックですね。

いろいろな木の質感が楽しめるLDK

玄関を入ると広がるLDK。ここは仕切りがない大空間で、くつろぎのリビングは吹き抜けにして、奥に見えるダイニングキッチンは天井を設けたことで、空間にメリハリが生まれています。

この家の時代設定は1920年代。冒頭で紹介した古い納屋のような壁は、左上に見えている2階の個室の壁でした。

ダイニングキッチンの右手にはYさんの個室、サニタリールームなどが配置されています。

木の家とアンティーク家具は相性ばっちり♪

階段の下を上手に利用したリビングスペース。アンティークの家具は自然素材を使っているものがほとんどなので、無垢の木の家とは相性抜群。置くだけで素敵な空間が作れるのは、大きなメリットです。

古いドアや家具が素敵なリビングの一角。ここでもアンティークと木の家の相性の良さがわかります。スイッチプレートはアメリカンタイプ。デスクや棚の上に置いた小物にも木やガラス、鉄や真ちゅうなどの素朴な素材を選ぶのも、おしゃれな空間づくりのポイントです。

こんなものまで!? おしゃれすぎる洗面台も

こんなシンク、見たことがありますか? 曲線的なデザインがおしゃれすぎる古い陶器製の洗面台は水栓金具つき。Yさんが探し出してきたお気に入りです。チラリと見えるグレーの床も、いつか新居に使おうとゲットしておいたアンティーク建材です。

不思議なシマシマ壁の正体は?

部屋の中を見ていて、「何で壁がシマシマなの?」と思った人いるのでは。それは、この建物の構造に理由があります。Yさんの家は、角材に加工したログ材と左官材でシマシマを作る、珍しいタイプのログハウスです。この外壁に合わせて部屋の中の壁も、木と左官材のシマシマになっているのです。

現代ではあまり用いられないスタイルですが、古い時代からある伝統的なログハウスのタイプです。外観のデザインもそうした伝統を引き継いだ、アメリカンスタイルとしています。

そんな珍しい壁を近くでよく見てみると、こんな感じ。通常のログハウスは、ログ材にすき間がないように積み上げて壁を作ります。一方こちらの壁は、あえてすき間をあけてログ材を積み重ね、その間に左官材を詰めてあるのが特徴です。

これはログハウスの加工技術が未発達だった頃に、壁のすき間に土など詰めていた造り方を原点としたもので「ダブテイルノッチ」と呼ばれるスタイルです。

手作業で削った跡の残る角材も魅力的ですよね。この削り跡が、古き良き時代の雰囲気をつくるのに大きく役立っています。

もうひとつ注目したいのが、木の屋根。「シーダーシェイク」と呼ばれる、木を割った板を張ったスタイルで、こちらも古い時代からある屋根の仕上げ方です。

素材のレッドシーダーは腐りにくく、また、木目に沿って割ってあるので水はけがいい、優秀な屋根材なんです。

屋根つきウッドデッキも雰囲気たっぷり!

広いウッドデッキも屋根つきのアメリカンスタイルに。カバードポーチとも呼ばれるアメリカの定番スタイルです。読書をしたり、お茶を飲んだり、子どもと遊んだり、いろいろな楽しみ方ができるのが魅力。古い椅子やステップラダー、サインボードなどを配置した、Yさんらしい演出にも注目です。

木の質感が作り出す、個性的な木の家

手作りの味わいあふれる木の家は、Yさんのセンスとともに、職人さんの高い技術があってこそ完成したもの。ここまでの古びた雰囲気を持ちながら、断熱性や気密性をはじめとする居住性は現代住宅に劣ることはありません。

建築を担当したログハウスメーカーの山一設計によると、ほかのタイプのログハウスに比べても、すき間が発生しにくく、メンテナンスの手間も少ないということです。

新設した玄関ドアも、ノブや蝶番はアンティーク。「アメリカの家といえば玄関ドアは内開き!」というYさんのこだわりで、ウッドデッキで靴を脱ぐスタイルに。「多少?  かなり? 使い勝手を度外視してしまったところもありますが、大好きな家に暮らせれば、そうした不便も気になりませんよ」と教えてくれました。

構造から建材選び、インテリアにいたるまで、時代設定にこだわった木の家はいかがでしたか。なかなか出会えない本格的なアンティークテイストが見事でしたね。決してブレない「好き」な気持ちが、理想の住まいづくりを支える原動力でした。

山一設計は、国内でダブテイルログの経験・知識・技術を持つ数少ないログハウスメーカー。質の高い木の家にはいろいろなタイプがあるので、気になった人はぜひチェックしてみては。




雑誌『キノハス』にYさんの記事が載っています。

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