IKEA SÖDERHAMN/ソーデルハムンをゴースト・ソファに大改造 part 1:コンセプト

2004年のミラノサローネ国際家具見本市で登場してからというもの、ゴースト・ソファは世界中でカルト的と言っても過言ではないほどの人気を見せています。イタリアのジェルバゾーニ家が代々経営しているGervasoniのデザイナーを務めるパオラ・ナヴォーネ。彼女が発表したこの作品は、従来のソファ – つまり大きなアームレストと実用性第一のソファクッション – というスタイルの変革に挑戦する、全く新しいテキスタイルのプロジェクトという位置付けでした。
それから10年以上経ちますが、そのデザインコンセプトはますます意義を高めています。似たようなデザインが大手の家具メーカーからも売り出されましたがアイディアは同じ。そしてオリジナルであるこのソファは「クラシック」として崇拝される存在になっていったのです。

いわゆる「カルト的」な人気を誇る家具が得てしてそうであるように、このソファも決して安くはありません。調査によると、3人掛けソファであるゴースト12のオンライン最低販売価格はAmbienteDirect.com の€2,703(日本円で約317,400円)ですが、取扱店によって価格にはかなり差があるようです。

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ゴースト・ソファのコンセプト

Image Credit: Gervasoni
Ghost sofa by Paola Navone for Gervasoni

このソファにおける「ゴースト」の意味とは – 解釈の違いはありますが – おそらく視覚的に質量を感じさせない、ということを表しているのではないかと思います。でんとしたアームレストもなければ四角い座面クッションも背面クッションもない。あるのは布張りの本体に軽くて少し皺がついたカバーがかけられ、たくさんのクッションを背もたれ代わりに置いてあるというだけのシンプルなソファです。背面と細くデザインされたアームレストのトップには、まるで裏表逆に被せられているかのように目立つ縫い目が走ります。
ソファカバーにもわざと皺がつけられているのがわかります。そしてこのソファの写真を次からつぎに眺めているうちに、わたしのような人はアイロンを引っ張り出してきて皺を全部伸ばしてしまいたいという衝動に駆られるわけです。

さらにこのソファのアイコニックな姿といえばとても実用的とは言えない真っ白なリネン。ペットや小さいお子さんだけでなく、不器用で食べ物をこぼしがちな大人の住宅にも不向きのソファですね!

Image Credit: Gervasoni
クリーンでクラッシクなホワイトカバーを掛けたゴーストソファ

ゴースト・ソファの特徴を要約すると:

・ソファ本体にかかっているのは床まで長く延びる白い、皺のついたカバー

・細くてまっすぐなアームレストとバックレスト

・背面&座面クッションの代わりにたくさんのピロークッション

・部分的に裏表逆の仕様の縫い目

そして生まれたアイディア

みなさんはこんな経験をしたことはありませんか?例えばレストランでの食事。注文した料理を食べて「これ、家で手作りしたら半額ぐらいでできるかも?」私たち(つまりコンフォートワークス)の頭に浮かんだのも同じようなセリフ。
そもそもソファカバーをつくるのを生業としている私たちは、カバーがついたものが大好きなんです!カバー付きチェア、カバー付きソファ、カバー付きベンチ… ただ正直言って本物のゴースト・ソファは私のIKEA向き/ターゲット向き/Kmart向きの資産しか預けられていない銀行口座では手が届きません。そういうわけで、世のDIY好きに倣って、私も手に入るもので作って見ることにしたのです。

オーダーメイドのソファカバーのつくりをゼロから考えるのが私の仕事。ある日の午後、IKEAの店内をぷらぷら歩いていた時に閃いたアイディアを見過ごしませんでした。

日頃からIKEAストアにくると新商品を見たりスウェーデンのミートボールやソフトクリームをお腹いっぱい食べたりショールームを眺めたりして情報収拾に勤しんでいるわけですが、いつもSÖDERHAMN/ソーデルハムンはいいなと思っていました。ゆったりしたソファカバーとモジュール式のデザインで、どんな部屋にも合う使いやすさとコンテンポラリーなルックが人気のソファです。1人掛けソファが30,000円、3人掛けは59,990円と、価格帯もなかなか良い感じ。

IKEA SÖDERHAMN/ソーデルハムン 3人掛けソファがこちら:

Image credit: IKEA
ソーデルハムン3人掛ソファ

もしこの長方形の背もたれクッションをスクエアのピロークッションに変えれば、ゴースト・ソファスタイルに近くなるかも…アームレストもこんなに細いし!本体のソファカバーがあれば完璧… あれ、ちょっと待って。

よくディテールを観察してみると、3人掛けのソファのアームレストは座面より短くなっています。これはこれでソーデルハムンのデザインということなのでしょうが、ゴースト・ソファのシャープでクリーンなフォルムを思い浮かべると、座面がサイドより前に突き出しているというのは救いようがありません。

ラッキーなことにソーデルハムンのコーナーユニットを発見したことでプランが息を吹き返しました。

Image credit: IKEA
ソーデルハムンコーナーユニット

どうでしょうか?この薄い背面のレストはベースのクッションと長さがぴったり合っています!

理論上は、コーナーユニットをふたつ並べ、片方を90度くるっと回転させて2台を固定すれば、フラットな座面と薄いアームレスト+バックレストという要素が入ったソファ本体が出来上がるはず。ここにオーダーメイドのソファカバーとピロークッションをいくつか加えれば、ユーロシックなゴースト・ソファが完成、というわけです。

さあ、DIYの計画を立てましょう

ステップ1:SÖDERHAMN/ソーデルハムンのコーナーユニットを2台入手して組み立てる(できた!)

ステップ2:寸法を測ってカスタマイズのソファカバーを2台分作る

ステップ3:?????

ステップ4:完成!

さあ、果たしてうまくいくでしょうか?ソーデルハムン コーナーユニットを使った、ゴースト・ソファ スタイルのコンフォートワークスバージョンへの道のりはpart 2に続く!

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