防災瓦は本当に地震/台風に強い?種類・価格・リフォーム事例を解説!

大きな地震が起きると、瓦屋根が散乱している様子がテレビなどで繰り返し取り上げられるため、ご自宅が瓦葺きの屋根で、不安に感じている方もいるのではないでしょうか。実際、近年はスレート屋根やガルバリウム鋼板などの軽い屋根材を選ぶ方が増えています。ところが最近では、軽量で耐震性・耐風性に優れた「防災瓦」と呼ばれる瓦が脚光を浴び始めています。そこで今回は防災瓦について、特徴やリフォーム事例、費用、製造メーカー(鶴弥など)をご紹介します。

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瓦屋根は地震に弱い?

建物の屋根について、「素材が瓦だと地震に弱い」と思っている方も多いのではないでしょうか?

確かに、「屋根は軽い方が建物にかかる負荷も少なく、耐震性に優れている」という考え方は間違いではありません。
しかし、地震による倒壊の危険性が高まるのは、屋根の重量よりも、建物自体の構造によるものが大きいのです。

特に、耐震基準が改正される前に建てられた古い住宅は、柱や壁の強度が不足しているケースも多いため、地震が起こった際の被害が大きくなりやすいと言えます。

一方、新耐震基準に則って建てられた住宅は、屋根の材質によって耐震性が大きく変わることはありません。
したがって、他の屋根材よりも比較的重い、瓦葺きの屋根であっても、十分な耐震性を維持することができるのです。

ただし、建物構造の観点からは問題がないとしても、瓦屋根の性質上、地震の揺れや強風などによって瓦が剥がれたり、落下したりしてしまう可能性はあります。
そうした被害のリスクを大幅に軽減できるのが、「防災瓦」なのです!

防災瓦の特徴(メリット/デメリット)

防災瓦に葺き替えると、様々なメリットが生まれます。
しかし、どの屋根材にも言えることですが、デメリットが全くないわけではありません。
その具体的な点をしっかり確認していきましょう。

防災瓦にするメリット

【地震や台風でもズレない・落下しにくい】

従来の瓦は瓦桟と呼ばれる土台に引っ掛けて並べてあるだけで、揺れや強風などですぐにズレてしまうのが大きな欠点とされていました。

一方、防災瓦は特殊なロック構造になっており、瓦同士がしっかり結束するような仕様になっています。
さらに、ビスや釘などで瓦一枚一枚を野地板(屋根の下地である木材)に固定するため、ズレや落下などの危険性が大幅に軽減されるのです。

【約30年間メンテナンスフリー】

防災瓦も従来の瓦と同様に、耐久性が非常に高く、瓦そのものは約30年持つと言われています。
塗り替えの必要もないため、長い目で見るとコストパフォーマンスに優れています。

【従来の瓦屋根よりも格段に軽量化されている】

ほとんどの防災瓦は従来の瓦よりも軽量に作られており、製品によっては約半分の軽さを実現している物もあります。
防災瓦に葺き替えることで屋根の重量が大幅に減り、地震の際などにかかる建物への負荷も軽減されます。

【防水性も高い(湿気や結露にも強い)】

防水性にもこだわって作られた防災瓦は、雨水が流れ落ちやすいように設計されています。
また、瓦そのものが野地板との間に隙間を生むため、湿気がこもりにくく、結露しにくい構造になります。

【遮音性・断熱性も高い】

防災瓦に限らず、粘土瓦には音を吸収する力があるため、激しい雨音などをシャットアウトします。
また、熱を蓄える容量が多く、野地板や小屋裏に日差しの熱が伝わるのを防いでくれます。

防災瓦にするデメリット

【設置費用が高い】

防災瓦と従来の瓦との価格差はさほど大きくありませんが、スレートや金属系の屋根材と比べると高価になります。
また、施工方法が特殊で手間がかかるため、施工費用も高くなります。

しかし、瓦は約30年間メンテナンスが不要であり、他の屋根材だと10年に1度くらいの頻度で実施すべき塗装などのランニングコストが発生しないので、トータル的なコストはむしろ安くなる可能性が高いです。

【割れる可能性はある】

瓦屋根は強い衝撃を受けると割れてしまうことがあります。
防災瓦の場合も、特殊な施工方法でズレや落下を防いでいるものの、従来の瓦と同様に割れる可能性は否定できません。

【スレートや金属屋根と比べると重い】

従来の瓦より大幅に軽量化されているものの、やはりスレートや金属屋根と比べると重いのが難点です。
そのため、これらの屋根材ほど建物にかかる負荷を軽減できるとは言えません。

ただし、前述の通り、現在の耐震基準に則って建てられた建物であれば、瓦の重量がかかっても耐震性には問題がないと言われています。
万が一、懸念が残る場合は、防災瓦にリフォームしても問題ないか、屋根施工に精通したリフォーム会社に相談してみてはいかがでしょうか?

防災瓦のリフォーム事例・価格

ここで、リショップナビ加盟会社にて、防災瓦のリフォームを行った施工事例をご紹介します。
ぜひ参考にしてくださいね。

上記の事例のように、築年数が古くても、瓦屋根のままリフォームできるケースもあります。
ご自宅は防災瓦にリフォームすることができるのか、またどれくらいの費用がかかるのかを知るために、一度訪問見積もりを依頼してみると良いでしょう。

おすすめメーカー/商品ごとの比較

最後に、防災瓦のおすすめのメーカーや製品の特徴についてご紹介します。
様々な性能やデザインの製品が生産されているので、お好みのものがきっと見つかるでしょう。

鶴弥の防災瓦

明治20年創業の老舗瓦メーカー。
伝統を継承しつつ、常に新しい瓦屋根を開発し続けており、多くの特許を取得しています。

【スーパートライ110シリーズ】

粘土瓦で全国一のシェアを誇るとされるシリーズ。
独自技術の「スーパーロック工法」で、耐風・耐震性能を高めています。

フラットな形状で凹凸の少ない屋根に仕上がる物、南欧風の明るいカラーの物など、洋風の住宅に合う製品も揃っています。

【エース/スーパーエース】

伝統的な和瓦の形状にこだわったシリーズ。
純和風建築の屋根を格調高く彩ります。
特殊なかみ合わせ構造で瓦同士をしっかり固定。
さらに、二重の水返しが雨水の流れを良くし、防水効果を高めます。

丸惣の防災瓦

島根県で作られる石州瓦の専門メーカー。
粘土の採掘から手がける伝統的な製法を守りながら、防災瓦や洋瓦など、時代に沿った製品も数多く生産しています。

【TSルーフ53B】

寒さや塩害に強いという石州瓦の特性はそのままに、瓦同士をしっかり合体させる独自の構造で耐風性の高さを維持。
また、三段水返しや二段水切りを設けて、雨水の逆流を防ぎます。

三州野安の防災瓦

日本三大瓦の一つである三州瓦を主に手がける瓦メーカー。
伝統的な製法を活かしつつ、時代に沿った新たな瓦製品を生産しています。

【セラマウント】

二つの山が形作る独特なフォルムが、ヨーロッパ風の洗練された住宅によく馴染む製品。
雨風の浸入を防ぐウォーターブレーキング機能やウォータージャンプ機能を備え、緩やかな勾配の屋根でも防水性の高さを維持します。

【三州陶器瓦和形】

伝統的な和瓦の色や質感を大事にしたスタンダードなデザイン。
表面の釉薬がガラス質となり、高い防水性と美しい質感を長く保ちます。
緩勾配の屋根にも対応可能です。

栄四郎瓦の防災瓦

1801年創業の老舗瓦メーカー。
三州瓦の中でも、美しい銀色が特徴のいぶし瓦の生産量は全国最大とされています。
三州瓦を代表するメーカーの一つです。

【プラウドプレイン】

フラットな形状のシンプルモダンな瓦。
住宅のデザインを問わないベーシックなカラーから、北欧風のナチュラルカラー、いぶし瓦の技術を活かしたプレミアムカラーまで幅広く揃っています。
また、太陽光パネルと組み合わせられるタイプもあります。

緑窯業の防災瓦

日本三大瓦の一つである淡路瓦の専門メーカー。
伝統的な淡路いぶし瓦のシェア率は全国一とされています。

【ナイスだぜガッチリくん】

スタンダードな和瓦に独自の合体構造と特許工法をプラスした製品。
切り込み部分に突出しているツメで瓦同士をがっちり固定します。
施工の際には、横桟木に引っ掛けてから縦桟木にロックする「縦桟工法」でズレや落下を防止します。

ケイミューの軽量瓦

クボタとパナソニックの外装建材部門として設立されたメーカー。
屋根材・外壁材・雨といの製造を手がけており、グッドデザイン賞を受賞している製品もあります。

【ルーガ(ROOGA)】

素材の内部に無数の気泡を作ることで、一般的な瓦の半分以下の軽さを実現。
さらに、特有の粘り強さにより強い衝撃も吸収することができるので、非常に割れにくい仕様になっています。
また、独自の無機系塗膜「グラッサコート」が色や光沢を長期間守り続けます。

防災瓦に葺き替えれば、瓦の持つデメリットを大幅に改善することが可能です。
「地震や台風に備えたいが、瓦屋根の質感も大事にしたい」という方は、屋根のリフォームを熟知した施工会社に相談の上、ぜひ防災瓦を選んでみてはいかがでしょうか。


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