菱ギリを使ってみよう!④【拝み合わせ縫い】

引き続き実践編です。
今回ご紹介するのは拝み合わせ縫い。
マスターすれば、確実に一段上のレベル、高級感のある仕上がりになること間違いなしの目を引くテクニックです(^_^)

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こんにちは、革村です。

今回ご紹介する拝み合わせ縫いは、市販品にはまず使われる事のない高等技術です。
手間に見合った仕上がりとなるので、趣味としてクオリティを追いかける方にはぴったりです。

前回の駒合わせ縫いと合わせて学んで頂き、ここぞという時に取り入れて、見る人を驚かせては如何でしょうか(^O^)

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拝み合わせ縫いとは箱縫いのうち、斜めに切り落とした革のコバとコバを接合したものを指します。
この時の断面が、手のひらを合わせて拝んでいる様に似ていますね。


拝み合わせ縫いは、使う革のどちらにもある程度堅さ、厚みが必要です。
作り手の力量にもよりますが、私なら4ミリは厚みが欲しいところです。
木工で言う内桟の役割を果たす芯を入れてあげれば別ですけどね☺️


カットの手間が増える為、単に箱物の作成がしたいだけであれば駒合わせ縫いで良いんですが、1番のメリットはやはり
【切り口が見えない事】
これに尽きますね。
では、早速作りかたを見ていきましょう。

まずはガイド線、縫いの下穴を開けていきます。
駒合わせ縫いと同じく、改めて穴を繋げますので貫通させる必要はありません。


革を裏返します。
今回は90度にしていきます。
90度÷2=45度
完成させたい角度になるよう計算しましょう。


革を斜めに裁断するのですが、勘で角度まで出すことはできないので印を。
厚みが5ミリなので、印も端から5ミリに均等に線を入れます。ボールペンでがっつり入れてしまって大丈夫です。


カットにはガラス板を使います。
この硬い平面って本当なにかと便利です。必須アイテムですよ。


ガラス板と革の角を合わせ、ズレないようしっかり押さえます。
刃を広く使い、やや下に潜り込ませるように進めます。
お刺身のサクを切るイメージでしょうか。
ノコギリのような切り方をしていくと、浮いて表まで削いでしまう事があります。


革と、切れないガラス板が離れる事がなければ、切りすぎる心配はしなくて良いですね。
刃の動かし方を覚えてしまえば面側のガイド線からズレないように気をつけるだけで意外と簡単に斜めに裁断できるようになります。


もう一枚も。


しっかりと貼り合わせます。


あとは前回同様です。
★接着剤が乾いてから穴を繋ぎます。
せっかく切り口が見えない加工なので、端がめくれては勿体無いですからね。
通常通り縫っていけば…

完成です。

いやー、ここまで顔文字を忘れるくらい結構集中してました(つД`)ノ笑
記事もここまで来ると、私も良い復習になります。

正方形6枚、面取りも4辺正確にできていれば、立方体を作るなんてことも出来てしまいます。
勿論、切り口の角度の調整で正三角錐もできるはずですが…
私は数学が得意ではないので皆さん、完成報告お待ちしております🤣

それではまた(^ ^)ノシ

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革作家。ライター、アドバイザーとしても活動しています。2017 ミラノサローネ出展王道の革工芸はもちろん、デザイン学校卒業、その他の経歴、知識を活かし一風変わっ…

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