【幼児へのひらがなの教え方講座】元小学校教諭が教える効果的な方法とは?

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【幼児へのひらがなの教え方講座】元小学校教諭が教える効果的な方法とは?

ひらがなは小学校1年生で習うのだが、近年は幼稚園や保育園でひらがなを教えるところも増えているのはご存知だろうか?就学前にひらがなを書けるようになっていれば、小学校での授業でも自信を持って取り組め、その後の学習への意欲向上にも繋がる。今回は元小学校教諭の筆者がひらがなの効率的な教え方を紹介しよう。

1. ひらがなの練習はいつから?

近年、ひらがなの読み書きができる幼児が増えてきている。通信添削学習サービス「ドラゼミ」を運営する株式会社小学館集英社プロダクションが行なった調査(※1)では、就学前に学習の準備をしたと回答した家庭はなんと88%だった。なかでも最も多いのがひらがなの学習という声が多かった。

ひらがなの学習の開始時期は?

前述の株式会社小学館集英社プロダクションが行なった調査によれば、ひらがなの開始時期は以下の通りだった。

開始時期は子どもによってそれぞれ

ご紹介した調査結果からもわかるように、ひらがなの学習を開始した時期はそれぞれで、概ねこの年齢が多いというわけではない。幼児期の子どもは、周りの会話や読み聞かせによって言葉を習得する天才なのだが、早ければ早いほどいいというわけではない。

子どもはそれぞれ個性を持った1人の人間であるため、それぞれにベストな時期がある。例えば、前述の調査結果によればひらがな学習の開始時期に見られた子どもの変化の第1位は「自分の名前を書きたがるようになった」、第2位は「生活のいろんな場面で文字を読みたがるようになった」であった。

大切なのは子どもが「ひらがなを覚えたい!」という気持ちを持つことだ。そのため、そういう気持ちを持ってくれるようなサポートをお父さんやお母さんが働きかけることも大切だ。

たとえば、絵本の読み聞かせをする際に文字を指で辿りながら読んだり、お風呂にあいうえお表を貼っておいたりと、年齢に関係なくできることはたくさんある。お父さんたちの働きかけに子どもが反応したら、それがひらがなの練習を始めるベストな時期だろう。

2. ひらがなを習う順番もポイントに

ひらがなを習う際、私たち親の世代は当然のように「あ」から習い始めた。しかし「あ」は3画で、交差する曲線まであり、実はひらがなの中でもかなり難しい文字の一つなのだ。

それを一番最初に習うというのは、子どもにとってハードルが高く、「ひらがなは難しい!」と、勉強が嫌になってしまう子もいるだろう。

たとえば水泳を始める時に、いきなりプールに飛び込ませ、クロールを教える水泳教室があるだろうか?まずは水に慣れること、それから浮くこと、そうやって少しずつレベルアップしていってクロールを教わるのである。ひらがなの教え方も同じで、適切な順番があるのだ。

ヨコミネ式95音が効率的

皆さん「ヨコミネ式」という言葉をご存知だろうか?女子プロゴルファー横峯さくらさんの叔父にあたる横峯吉文さんが理事を務める保育園で、実際に行われている子育て法だ。

5歳児で漢字の読み書きができる、卒園までに全園児が逆立ち歩きができるようになるなど、子どもが本来持つ可能性を最大限引き出すことで全国的に話題になり、いまではヨコミネ式を導入している園が多く存在する。

そんなヨコミネ式では、ひらがなは「あ」から教えず、一番簡単な「へ」から教え、次は「り」、その次は「く」と、簡単なひらがなから教えていき、なんと「あ」は最後から2番目に習うという。

「へ」を書けるようになったら次は少しレベルアップした「り」を練習することで、子どもは「自分はできるんだ!」と自己肯定感を高め、もっともっと書けるようになりたいと自ら練習するようになる。

こうした取り組みは、実は最近の小学校でも行われている方法で、書き方が簡単な文字から習う。ひらがなドリルなどもこうした順に学習されているものが多いため、ひらがな学習に取り入れてみたはいかがだろうか。

3. ひらがなを書く練習にはコツがある

ひらがなを書くことは、大人が考える以上に難しい。なぜなら、ひらがなは書き順や止め、はね、はらいまで考えなければならないからだ。子どもが楽しく取り組むためには、ひらがなを書くリズムを大切にしたい。たとえば「こ」を教える時、お父さんが「いーち・に」と書き順をゆっくり唱えながら紙に大きく書く。ダンスを教わる時も、ただ振り付けを見て覚えるより、「ワーン・ツー・スリー・フォー」とゆっくりカウントしながら教えてもらった方が分かりやすいのと同じである。しかし、「ま」という文字は、横から書くのか縦から書くのか迷いがちである。この場合は「いーち・にーい・さーん」と画数を唱えるのではなく、「よこ・よこ・たーて・ぐるん」と、書く向きや形を合体させて唱えた方が分かりやすい。これは「さ」「た」「な」などにも共通する。さらに、さっそく紙に書き始めるよりも、親子が隣に座りそれぞれ人差し指を出し、「よこ・よこ・たーて・ぐるん」と唱えながら空中に書いてみるのがおすすめだ。そうすることで子どもが書き順を間違えていないか、ゲーム感覚で確認できるのだ。

結論

読み書きができるということは、自分で本を読み、知識を深め、世界を広げる最強の道具を手に入れることと同じなのだ。また、親子で楽しく練習した経験は、子どもに大きな安心感を与え、その後の学習意欲の向上に繋がる。忙しいお父さんが自分のために割いてくれた時間は、子どもにとってそれだけ大きな価値がある。ぜひ、親子で楽しみながらひらがな練習を始めてみよう!

参考文献

(※1)

投稿者:

元小学校教諭 佐藤夏帆(さとうかほ)

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