朝ごはん、ちゃんと食べてる?学校朝食で身につける新しい朝食習慣
「学校朝食」という取り組みについて、ニュースで聞いたというママやパパもいるのではないでしょうか。「学校で朝食を食べる」という新しい活動は、近年全国的に広がりをみせているようです。なぜ朝食が必要なのか、子どもの成長への影響や「学校朝食」に対する親の考えについて調査しました。
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「学校朝食」という取り組みについて、ニュースで聞いたというママやパパもいるのではないでしょうか。「学校で朝食を食べる」という新しい活動は、近年全国的に広がりをみせているようです。なぜ朝食が必要なのか、子どもの成長への影響や「学校朝食」に対する親の考えについて調査しました。
学校朝食について
学校朝食とは
学校朝食とは、小学校、中学校に通う子どもたちに学校や学校近辺の公民館などで朝食を提供する取り組みのことをいうようです。現在は各自治体単位で実施されており、週に1回、月に2回など、その回数も自治体によって異なるようです。
学校朝食への取り組みが近年全国的に広がりをみせた背景には、朝食を毎日食べていない小学生の増加が理由としてあるようです。文部科学省が行った「全国学力・学習状況調査」の調査結果によると、毎日朝食を食べていない子どもは全国の小学生のうち15.2%いました。
2005年に制定された「食育基本法」を元に定められた「第3次食育推進基本計画」では、2020年までに朝食を欠食する子どもの割合を0%にすることを目標として掲げており、子どもたちの毎日の朝食摂取の習慣化は国として重要視されているといえるでしょう。
誰が、どこでやっているの?
学校朝食の提供は主に地域のボランティアの方々が行っています。
1食あたりの料金は50円程度だったり、なかには無料で提供している自治体もあり、食材費などは市の補助金で補う、企業などからの提供によって補っているようです。
学校朝食を提供する場所は自治体によって異なり、学校が家庭科室の貸出を行っていたり、学校近くの公民館などを使用したりとさまざまです。
学校で行われる場合でも鍵は警備員が開錠する、ボランティアの方々の案内は不要とするなど、学校の先生たちに負担がかからないよう配慮されている場合が多いようです。
朝食の大切さ
日本が国として子どもたちの朝食習慣に力を入れるのは、どういった理由からなのでしょうか。
朝食が子どもたちの成長にどのような影響を及ぼすのか調査しました。
学力、体力との関係
文部科学省とスポーツ庁の調査によると、朝食を毎朝食べている子どものほうが、食べていない子どもに比べ平均正答率や体力合計点が高い傾向にある、という結果が出ています。
朝食を食べる習慣は幼少期からの生活習慣が関わっているといわれているようです。
小学校入学前から朝食を食べる習慣を身につけられていると、入学後も当たり前のこととして朝食を食べてくれそうですね。
生活リズムを確立する
朝食は、身体が活動するための準備を整えてくれる役割があります。
朝食を食べることで身体は筋肉運動を始め、眠っている間に低下していた体温を上昇させて、身体が活動できるよう準備を整えてくれるようです。
また、身体は夜眠っている間にも新陳代謝を行っており、朝食を摂ることで寝ている間に使ったエネルギーや栄養素を補うことができます。
文科省の資料によると、脳のエネルギー源となるブドウ糖は最大12時間分しか身体に蓄えられないといわれています。朝食を欠食すると脳がエネルギー不足となるため、学力にも関わっているのかもしれません。
朝食は排便リズムを整えることにもつながりやすいため、子どもが1日を元気にすごせるように生活リズムを整えてあげたいですね。
家族の生活習慣が大切
ママやパパのなかには、朝は慌ただしくて朝食を食べていない場合もあるかもしれません。子どもが朝食を食べるのに時間がかかり、十分な量を食べさせられていないこともあるでしょう。
子どもが朝食を食べない理由には「食欲がない」「食べる時間がない」「朝食が用意されていない」などがあげられ、親が朝食を食べていない場合、子どもの朝食欠食率もあがる傾向にあるようです。
また、就寝時間が22時以降など遅かったり、運動量が少ない子どもほど朝食を食べない傾向にあるようです。
家庭の生活習慣を見直し、夕飯や就寝の時間を早める、子どもの運動量を見直すなど、子どもが朝食を食べられる状況になるよう家族で取り組んでいけるとよいですね。
学校朝食、どう考える?
子どもにとって朝食がいかに大切かわかっていても、子ども自身が食べたがらなかったり、共働き家庭だと特に時間を割くことができず簡単に済ませたり、欠食してしまう場合もあるでしょう。
学校朝食という取り組みは、地域にもよりますが希望理由など関係なく全校生徒を対象として提供している自治体もあるようです。
子どものために始まったこの取り組みに対し、親たちはどのように考えているのでしょうか。
反対意見
反対意見としては「公費を使わず親がお金を払うべき」「ご飯は家族でいっしょにたべるもの」「朝食を食べさせるのは親の仕事」という意見が多くあるようです。
なかには「1日の食事の2/3が外食になるのは親として寂しい」という意見もありました。
賛成意見
賛成意見としては「自宅の朝食よりも栄養が摂れそう。自己負担が多少かかっても利用したい」「勤務時間や自分の体調など場合によって利用できると助かる」「子どもを社会で育てようという試みはよいことだと思う」という意見がありました。
なかには「友だちといっしょなら子どももたくさん食べてくれそう」という意見もあり、朝食を食べたがらない子どもに朝食習慣を身につけさせるきっかけにしたいと考えるママもいるようです。
賛成であっても「朝食にしてはメニューが豪華すぎる」「登校班とは別の時間帯の登校が心配」という声もありました。
自治体によって実施されていない地域もまだ多くあるため、学校朝食という取り組み自体を知らないママも多く、取り組みが広がったとしても参加に対する親の判断はさまざまありそうですね。
学校朝食は朝食習慣を身につけるひとつの選択肢
親として子どもに身につけさせたい朝食習慣ですが、家庭によって生活習慣には違いがあり、すぐには改善できない場合もあるでしょう。子どもが朝食を食べたがらなかったり、逆に食欲旺盛で時間がかかるといった悩みも、家庭によってさまざまなようです。
学校朝食の取り組みに対し賛否両論はあるようですが、子どもが朝食習慣を身につけるためのひとつの選択肢として、取り組みの行われている地域の場合は参加を検討してみるのもよいかもしれません。
学校朝食で朝食習慣が身につけば、家でも積極的に食べてくれるようになりそうですね。
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