FPが解説!高齢者の働き方について考えてみよう

前回の『FP解説!老後生活に不安を感じている人はどれくらい?』では、65歳以上の方の生活に対する不安や労働人口が増えていることを解説しました。今回も、内閣府「令和元年版高齢者社会白書」をもとに、ファイナンシャルプランナーの平原直樹(所属:ブロードマインド株式会社)が老後の働...

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前回の

では、65歳以上の方の生活に対する不安や労働人口が増えていることを解説しました。今回も、

をもとに、ファイナンシャルプランナーの平原直樹(所属:ブロードマインド株式会社)が老後の働き方について解説いたします。

■男女年代別!就業率をみてみよう

前回のコラムでも解説した通り、65歳以降も仕事を続けている方が増えています。65歳以上と一括りに言っても、60代の方も70代の方もいますし、男性の方も女性の方もいらっしゃいますよね。高齢者の労働状況をもう少し細かく確認するため、まずは男女別と年代別の就労状況を確認したいと思います。

(出典:

上図の通り、男性の場合は60代前半(60~64歳)では仕事をしている方が8割を超えています。65歳という年金の満額受給年齢になっても、57%と全体の半数以上の方が仕事をしています。言い換えると、「65歳以降は仕事をしない」という方の方が少数派ということですね。
 

また、75歳を過ぎても仕事をしている方が14.8%いらっしゃいますが、年を重ねるにつれて自営業者の割合が高まります。自営業の場合、退職金が無いことや、年金が国民年金のみという方もいらっしゃいますので、長く働き続けることが必要なのかもしれません。

一方、女性の場合は、男性と比較して高齢者の就業率は低いことがわかります。それでも60代前半では半数の方が仕事をしていますし、65歳の年金の満額受給年齢を迎えても3人に1人は仕事をしていることがわかります。この図から60代は、男女ともに仕事をしている方が多いことがわかりますね。

■65歳以降も働くことで老後の生活費をカバー!

65歳以降も働くことは、言うまでもなく老後の経済的な不安を大きく解消することができます。金融庁の報告書によって「老後に2,000万円が不足」という言葉が独り歩きしていますが、65歳のタイミングで2,000万円が必要ということではありません。

2,000万円の根拠は、下記の通りです。

------------------------
・65歳以上の無職世帯(夫婦二人)の実収入金額と実支出額の差が、
   月額約5.5万円不足
・長寿化で65歳から30年は生きるという前提
------------------------

結果、5.5万円×30年(360か月)⇒約2,000万円の資金を30年かけて取り崩していくことになるということです。逆に言うと、日々の生活で月額約5.5万円の収入があれば、資産を取り崩す必要はありません。65歳以降の仕事は、非正規雇用になることが予想されますが、それでも約5.5万円/月を稼ぐことはそれほど困難ではないのではないでしょうか?

 

もちろん、健康状態の問題などで一生働き続けることは難しいですが、65歳以降も働くことで貯蓄を増やしていくことも可能です。

例えば、時給1,000円で1日8時間、週3日働いたとすると、月額の収入は10万円を超えていきます。仮に収入が10万円、年金だけで不足する額が5.5万円/月だとすると、毎月4.5万円貯蓄することができます。

75歳まで仕事をしたとすると、4.5万円×10年(120か月)⇒540万円を貯蓄することができます。仮に夫婦とも10万円ずつ収入を得れば、10年で14.5万円×10年(120か月)⇒1,740万円も貯蓄することができるわけです。
75歳以降の生活を20年とすると、資産が不足する額は5.5万円×20年(240か月)⇒1,320万円となりますので、老後の生活費をカバーすることができるわけですね。

ただし、老後生活をする中で、介護費用や医療費、住宅のリフォームなど、大きな出費が発生する可能性があります。そのため、65歳以降10年働けば必ず大丈夫ということではありません。
しかしながら、老後資金が心配な方は、「65歳以降夫婦で10年働く」というのを意識してみると、老後の経済的な心配は大きく減らすことが可能でしょう。
もちろん体力的に問題がなければ、もっと長く働くことでより経済的に安定しますよね。

(出典:

上図から実際、仕事をしている60歳以上の男女において、「何歳頃まで収入を伴う仕事をしたいか?」という質問に対し、全体の42%が「働けるうちはいつまでも(生涯現役)」と回答しています。年金の満額受給年齢である65歳以降も働きたいと思っている方は全体の79.7%です。つまり、非常に多くの方が長く働きたいと思っていることがわかります。

いかがでしたでしょうか?老後の経済的な不安に対しては、現職時代に少しでも資産を増やしていくことはもちろん重要です。それとあわせて、老後も働けるように健康管理をしていくこともぜひ意識していきたいですね。

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