スプーン爪は鉄欠乏性貧血から起こる可能性も。原因と対策を紹介

スプーン爪は、爪の先が反るように変形してしまう症状です。さまざまな原因が考えられますが、その一つに鉄欠乏性貧血により、爪が弱くなっていることが挙げられます。貧血による症状の対策について、それ以外の原因についてなどを解説します。

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爪トラブルの一種 スプーン爪とは?

熱や頭痛など、不快感や痛みを伴う身体のトラブルが起きたとき、通常はすぐに病院に行くなり薬を飲むなり対処しようとしますね。

ところが、「いつもと違うな」という症状が爪に現れた場合、家事や仕事に追われる時間の合間を縫ってすぐに病院へ行こうとする人は、それほど多くないかもしれません。

しかし、爪に現れた症状が、隠れた病気のサインである可能性もあるのです。そんな爪トラブルの一つである「スプーン爪」について解説します。

スプーンのように反り返る病気

爪は通常、指を横から見たとき、中央部がほんのり膨らむような緩いアーチ状になっています。スプーン爪とは、中央部が逆に凹み、爪の先端が反るように持ち上がった形になったものです。

その様子がまさにスプーンのように見えるため、スプーン爪と呼ばれています。比較的、女性に多く見られる症状とされています。

爪切りのときなど、爪の様子を定期的にチェックする習慣をつけておきましょう。

貧血で爪がへこむ?

「爪は健康のバロメーター」という言葉をご存知でしょうか? 爪に現れる異常は身体からのSOSのサインかもしれません。

スプーン爪になったときに疑われる原因の一つが「貧血」です。貧血になると爪の強度が低下します。すると、普段は耐えられていた負荷に抗えず、爪の先端が反りかえってしまうのです。

まずはスプーン爪を引き起こす貧血について見ていきましょう。

その症状、貧血?鉄欠乏性貧血?

貧血は大きく次の四つに分けられます。

●鉄欠乏性貧血
●再生不良性貧血
●悪性貧血
●溶血性貧血

「鉄欠乏性貧血」は、鉄分が不足することによって起こります。「再生不良性貧血」は骨髄がうまく働かず、十分な血液を作り出せないために起こる貧血です。

「悪性貧血」は別名「巨赤芽球貧血」とも呼ばれ、ビタミンB12や葉酸の不足により引き起こされます。

「溶血性貧血」とは、赤血球の膜が通常より早く壊れ、骨髄が新しい赤血球を作る前にヘモグロビンが流れ出してしまうために起こります。

貧血と診断された場合、多くが「鉄欠乏性貧血」であることに加え、スプーン爪の原因となっているケースも多いのです。鉄欠乏性貧血が悪化すると、身体のところどころにさまざまな症状が現れることがあります。

皮膚や粘膜などに症状が現れる

症状が現れる部位の一つが、先ほどから説明している「爪」です。スプーン爪以外にも爪の表面がデコボコになることがあります。

また、爪のアーチがなくなり平らになってきたら貧血の可能性が疑われます。セルフチェックの参考にしましょう。

爪以外の部位では、口内炎ができたり、口の端が切れて炎症を起することがあります。肌が青白くなったり、下まぶたの裏が白っぽく見えたりするのも貧血の特徴です。

「ちょっとだるいな」「疲れやすいな」と感じるのも貧血の症状の場合があります。ただし、これらの症状は貧血以外が原因となって起こることもあるため自己判断は禁物です。

摂取不足や生理で鉄分が不足

鉄欠乏性貧血になる原因として、まず挙げられるのが「鉄分摂取量の不足」です。鉄分はあまり吸収率がよくないのですが、身体の中で再利用されています。そのため通常であれば鉄欠乏性貧血にはなる可能性は低いとされています。

ただ、ダイエットをしたり、食生活が乱れたりすると、体に必要な鉄分が摂れなくなることがあるのです。

また、女性であれば生理が原因になる可能性もあります。生理中の出血により、通常よりも多くの鉄分が身体から失われてしまうからです。

女性は身体の中に留めておける鉄の量も、男性と比べて半分以下です。これからのことから、一般的に男性よりも女性のほうが鉄欠乏性貧血になりやすいとされています。

成長期や妊娠時も要注意

バランスのよい食事を摂り、多量の出血がなくても、「成長期」や「妊娠中」には鉄欠乏性貧血になることがあります。

成長期には、ぐんぐん身体が大きくなるため筋肉や血液を作り出すために多くの鉄分を必要とします。妊娠中はおなかの中の赤ちゃんが健やかに育つためにも、鉄分を意識して摂らなければなりません。

妊娠期が過ぎても、分娩や授乳で多くの血液を失うため、産後も引き続き鉄分が不足しがちになるでしょう。

その他に考えられる原因

スプーン爪になっても、鉄欠乏性貧血になってしまったとは限りません。実はほかのことが要因となって症状が現れることもあるのです。

ほかに考えられる要因としては、「職業」と「爪の切り方」があります。

職業による症状

「美容師」や「農業家」のように指先を使って仕事をする人には比較的多くスプーン爪の症状が見られます。指が薬剤に触れる機会が多かったり、指に力を入れる作業が多かったりすると爪に負担がかかりやすいからです。

親指、人差し指、中指に症状が現れやすいのは、作業中に力が入りやすい指の爪が変形することが多いためとされています。

もし手を酷使するような仕事をしていて、ほかに何も身体の不調を感じない場合は、貧血が原因ではないのかもしれません。

爪の切り方が原因となる場合

爪の形はどんな風に整えているでしょうか? 手のイメージは爪先の形によって大きく変わります。

角を取って爪先を丸く仕上げる「ラウンド型」「オーバル型」は、女性らしくやわらかい雰囲気になるため、好んでこのタイプにする女性も多いのではないでしょうか。

実は、このラウンド型やオーバル型がスプーン爪の原因になってしまうとも言われています。中央を丸く残し、爪の角を取ってしまうため、どうしても爪の強度が低下してしまうからです。


スプーン爪の対策方法

指先は人目に触れやすい部分ですね。人目に触れやすい部分が変形していたら気になって仕方なくなってしまうことも多いでしょう。

最近、爪が変形してきたと感じるのであれば、おそらく先に述べたいずれかの原因が該当します。もしスプーン爪の症状が見られたら、次のような対策を取ってみましょう。

鉄分を多く含む食品を積極的に摂る

鉄欠乏性貧血が原因であれば、不足した鉄分を補うことで症状は改善されます。

まずは食生活を見直しましょう。忙しいからと、食生活が適当になってはいませんか? 健康も美容もバランスのよい食生活によって支えられています。

鉄分を多く含むのは、次のような食材です。

●レバー
●あさり
●小松菜
●ひじき
●切り干し大根
●もずく
●豆腐

鉄分豊富な食材をいつもの食事に1品プラスしてみましょう!

爪を切りすぎない

最も強度があり、スプーン爪になりにくいのは「スクエア型」の爪先です。爪の両端が指にしっかりくっついているので、力が加わったときに圧力が分散されます。

また、爪をいつも短くしていたいと思う人もいますよね。しかし、たとえ形がスクエアであっても「深爪」はよくありません。深爪すると、伸びるときに皮膚に引っかかるため、爪が変形しやすくなるのです。

爪の強度を保って変形を防ぐには、指先からほんの少し爪の先端が出るくらいの長さに整えるのがベストでしょう。

それでもダメなら受診を

食生活も爪の切り方も意識しているのに、スプーン爪が治らないのであれば病院に行きましょう。

ほかに自覚症状がないとしても、放置して症状が悪化しては大変です。簡単に治療できないほど酷くなってしまう可能性もあります。

病院で血液検査をしてもらえば、本当に貧血なのかどうかもハッキリさせられます。鉄剤などで鉄分を補うこともできるので、不安なときは早めに相談してみるとよいでしょう。

爪を見れば健康状態が分かる

爪が変形するのは、もしかしたら自分の身体が出しているSOSなのかもしれません。爪のお手入れをするついでに、おかしなところがないかチェックする習慣をつけるとよいでしょう。

「スプーン爪かな?」と思ったら、食生活や爪の切り方を見直し、健康的で美しい指先をキープしましょう!

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