革を立体整形してみよう!①

これまでは布と同じように、革を平面として考えた物作りに触れて来ました。
あとは基本的にデザインやアイデア次第で大体のものは作れてしまうかとは思うのですが…

革の面白さはここからです。
革って…伸びるんです。縮むんです。

え?ただの欠点?そんなことありませんよ!
今回は知識の1つとして、革の立体成型に触れてみましょう!

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こんにちは、革村です。
レザークラフトの作品をどこかしらで検索して眺めていると、不自然にふっくら加工された物を見かけることがあると思います。

革が水に弱いと言われる理由の1つに、濡れると伸びてしまうから、というのがあったりします。
(勿論、使われてる接着剤が水に弱いから、染みができてしまうから等他にも理由はありますが)

しかし、濡らせば伸ばせる、と考えるとどうでしょう。
私はこれまで、立体成型を何度も作品に取り込んできました。

これらはごくごく一部ですが、
作品の幅が広がるというよりどうでしょうか、革にしか出来ない事が見つかりそうな気がしませんか?✨

今回は触りから。
立体成型でちょっとした小物入れトレーを作ってみましょう…

必要なのは雄型、雌型になるその辺のなにか。(私は陶器のお皿とスプレー缶をチョイスしてみました。)
ラップ。
タンニンなめしの革と水。

革は今回2ミリ厚です。
厚くなるほど大変ですが、厚みはどんなものでもできます。

雄型と雌型は、幅に差が必要です。革は2ミリを使ってるので4ミリ以上雌型の方が大きければOKです。隙間が大きくなる分には構わないですが、これより狭いと抜けなくなります。
今回はなんとほぼぴったり。雄型55ミリ、雌型60ミリ

ええ、たまたまです(笑)

整形する為に革をビショビショにしてきてください。

ラップを挟んで雌型の上に載せます。

軽く指で押して、雌型の輪郭を浮き出させます。
クリクリ〜…
簡単です。

雌型の位置がざっくりわかるようになるので、雄型をのせて押し込みましょう!

ただ型にする物の材質には気をつけてくださいね。外側に広がる力は思ったより圧力かかるので、割れや破損につながるものは気をつけましょう。
私は今回陶器のお皿なので多少加減しました(^_^;)

グイ〜!

結構綺麗にいきました♪
技術は要りませんけどもね(笑)

このまま放置してしばらく乾かします。
乾けばその形のまま固まります。

そうそう、濡らして整形した革は乾くと少し縮んでしまいます。
シビアなサイズ調整が求められる場合はある程度乾いたらもう一度グイ〜をして、そこからは雄型と雌型を外さず乾かします。
完成が遅くはなりますけどね。


乾いたらラップを引っ張れば外れてくれます。

端をカットしていきますが、今回は雌型をガイドにして切る位置を決めてみます。
ラップを外してもう一度雌型に戻して裏返し、蓋をなぞって印をつけます。
この時革の面が机に触れるので、汚れを吸い取ってしまうことがあります。綺麗にしておくか外したラップを敷いておきましょう。

このはみ出たヒラヒラをそのまま残しても可愛いですけどね( ´ ▽ ` )

あとはカット。お好きな道具で。
私は包丁が楽なので今回は使わせてもらいますね(^_^;)ハサミでも大丈夫です。

素敵に出来上がりました♪
この原理で工具や文房具の型をとれば、ぴったりのケースを作る等も簡単にできますね。

特別な道具も要りませんし、簡単に出来るので身近にあるもので是非試してみてください。

次回も立体成型をテーマに書こうと思っております( ´ ▽ ` )それではまた!

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革作家。ライター、アドバイザーとしても活動しています。2017 ミラノサローネ出展王道の革工芸はもちろん、デザイン学校卒業、その他の経歴、知識を活かし一風変わっ…

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