【あの人の部屋 #10】本と猫。午後の日差し。三島由紀夫を好む人

部屋ごとに住む人の気配があり、思い出がある。微かな匂いを探るように写真を撮るフォトグラファー・HAL KUZUYAさんのフォトエッセイ「あの人の部屋」。10回目となる今回は、本と暮らす女性のお話。

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その部屋に入るだけで、あっという間にわかってしまう

三島由紀夫が特に好き
そう言った彼女はすらりとした美しい女性だ

午後の光の中で
猫と本と暮らす静かな時間を想像する

自分の中に世界を持つことは
生きる強さだと思う
本はいろんなことを教えてくれる
小説は時間も場所も瞬間に旅することができる

暖かな日差しの中で
静かに時を刻みながら
きっと今日の午後も
彼女は一人そこで過ごすのだろうか

●文、写真 HAL KUZUYA

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