【作り置き依頼向け】繰り返しリクエストされる絶品トマトソースの作り方!3つのコツとそのレシピ
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イタリアンレストランの美味しいトマトソースやイタリアのママンの味。高価な材料を揃えて作らずとも、リーズナブルでシンプルな材料で作れます。ポイントは3つで「ペクチン」「撹拌(かくはん)」「乳化(にゅうか)」。どれも難しいことではありません。私もタスカジのお仕事にて普段から実施して、リピートでリクエストをいただく絶品トマトソースのレシピをご紹介します。
■美味しいトマトソースの定義とは何でしょう?
これは、シャバシャバとしたトマトジュース状ではありません。口当たりは柔らかくふんわりしています。味は、オリーブオイルの油分も、トマトの水分も一体化していて、トマトの酸味は、角がとれて、バランス良く口の中に広がります。パスタや野菜など他の食材ともよく絡む、そういう美味しいトマトソース目指してみましょう!
■ポイントは3つ「ペクチン」「撹拌(かくはん)」「乳化(にゅうか)」
1.「ペクチン」イタリア産のトマト缶を使う(サンマルツァーノリ種)
2.「撹拌(かくはん)」ミキサーにかけてペクチンの力を利用する
3.「乳化(にゅうか)」オリーブオイルとトマトの水分を乳化させる
■1.「ペクチン」イタリア産のトマト缶を使う
とびきり美味しいトマトソースを作りたい!と意気込むと、フレッシュな生のトマトをたくさん用意して、高級なオリーブオイルを用意しなくては!を思う方もいるかもしれません。ですが、実は不要です。美味しいトマトソースは安価で作れます。
日本の赤くて丸いトマトは、世界的にみても、皮が薄く柔らかく、糖度も高い。種も柔らかいので口当たりもいい。生のサラダなどで食べるのであれば、大変に美味しい食材です。しかし、トマトソースを作る際には、実は少し不向きです。
トマトソースの材料には、皮が分厚くて、種もたっぷり入ったイタリアで栽培されている代表的なトマト(サンマルツァーノリ種)が最適。少し長細い形のトマトです。その理由は含まれるペクチン量にあります。ペクチンとは、主にリンゴなどの果実の皮や種に多く含まれる物質で、加熱されると糖と結びつき「とろみ」となります。
このペクチンはトマトにも含まれ(皮や種に含まれるのですが)その量が日本のトマトではイタリアのトマトよりも少ないのです。ですので、トマトソース作りには、生の高価なトマトよりも、安価で購入できる(イタリア産の長細いトマトを使った)「トマト缶」を使いましょう。
■2.「撹拌(かくはん)」ミキサーにかけてペクチンの力を利用する
「イタリア産のトマト缶を使うことなら、今までもやってきているのに…。」と思う方もいるかもしれません。そう!実は、トマト缶そのままから出して煮込むようでは、絶品のトマトソースを作るのに、まだ十分ではないのです。必要なのは、調理前のひと手間。
ペクチンの力を引き出すには、ミキサーにかけ「撹拌(かくはん)」ましょう。(無い場合はザルで濾してもOK。)こうすることで、トマトの皮や種の細胞が壊され、加熱した際に中からペクチンがより出やすくなるのです。
トマト缶からただ出しただけのトマトを煮込むのと、ミキサーで引いたトマトを煮込むのでは、味のまろやかさがでて全く違います。
■3.「乳化(にゅうか)」オリーブオイルとトマトの水分を乳化させる
次はいよいよ加熱ですが、その際に、一番気を付けて欲しいのは「乳化」です。
「乳化」とは(通常、混ざり合わない性質の同士のものが混ざり合い、ねばりのある液状にすることで)料理では一般的に「油」と「水分量の多いもの」が混ざり合うことを言います。
トマトソースを作るには、「オリーブオイル」と水分量の多い「トマト缶のトマト」の二つを「乳化」させることが大切。乳化の方法は、加熱しながら混ぜ合わせることです。
オリーブオイルを鍋に入れ、ミキサーで引いたトマト缶の中身をその鍋にいれてみると、それだけではほぼ水と油ですから、分離した状態で、オリーブオイルの下にトマト缶の中身が広がるだけとなります。
これを加熱とともに、ヘラで混ぜたりすることで「乳化」はおきます。
乳化したトマトソースは、それまでより空気を含んだように柔らかく膨らみ、艶をおびた状態になります。出来上がったトマトソースは、たとえ冷ましても、油分と水分が分離することはないので、スプーンですくって口に入れると一体化した味を楽しむことができるようになります。
この状態になるまで見極めることが、美味しいトマトソースをつくるために大きなポイントとなるのです。
■絶品トマトソースレシピ シンプル版
【材料】
・トマト缶(イタリア産)2缶
・オリーブオイル 50cc
・塩 小さじ1
・すりおろしニンニク 1欠片分
・パルメザンチーズ 小さじ1
1.トマト缶を20秒~30秒ミキサーにかける。
2.深めの鍋にオリーブオイルを入れ、1を流しいれ弱火から中火で火をかけます。(浅い鍋やフライパンの場合には、煮込む際に沸騰しながら撥ねるので、蓋をするなどして気をつけましょう。)
↓まだ最初はオリーブオイルとトマトが分離している状態。
3. 2.が沸騰してきたら鍋をヘラで混ぜて、乳化させます。
4.10~15分程度弱火で煮込み、ボリュームが2/3程度に煮詰まったら、すりおろしのニンニク、塩、パルメザンチーズを入れて調味します。
↓分離していた水分と油分が「乳化」し、一体化した出来上がりの状態。ボリュームは2/3程に煮詰まり、ふっくらとしています。
※お子様向きや、お好みで酸味が強いと感じる場合は、はちみつを小さじ1程度入れて酸味を和らげましょう。
※シンプル版の絶品トマトソースでは、トマトとにんにく以外の野菜を加えていません。(理由は早く作れるから。)もちろん、玉葱、セロリ、人参などを先に炒めて、トマトなどと一緒に煮こんで作っても、更に味わい深いトマトソースを作ることができます。
■おわりに
季節を問わず、気軽にトマト缶なら入手できますし、価格もリーズナブル。冷蔵なら3、4日保存でき、冷凍保存にも向いています。いろんな料理にアレンジできるトマトソースですかので、作る際には少し多めに作って、冷凍保存用にストックしても便利ですね。ぜひお試しください。
ライター:ふたば
【著者プロフィール】
ふたば(Futaba)
調理師、幼児食アドバイザー、大手料理教室講師、イタリアンレストラン、保育園給食室勤務など、10年以上の料理経験を経て現在タスカジでは「ふたば(Futaba)」として、作り置き料理を実施中。2016年より、大手学習塾の大人向け料理講座等も多数実施中。人気シリーズに「こどもの脳にいいごはん」講座などがある。タスカジさんのお仕事レビューはこちら⇒https://taskaji.jp/user/profile/38950
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