【専門家監修】【簡単解説】バリアフリーリフォームの減税、補助金、助成金とは

バリアフリーリフォームは国が後押ししている工事になるので、補助金だけではなく税制上の優遇まであるのです。知らなかった方が多いと思いますが、ケースによってはかなりの金額が浮く計算になります。バリアリフォームの種類やそれに対する優遇制度をご紹介します。

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バリアフリーのリフォーム費用を抑える方法とは?

バリアフリーという言葉が一般的になってから30年以上はすでに経過しています。しかし、バリアフリー対応の住宅に住んでいる人は……と言えば、実はまだまだ多くの人が十分な環境で住んでいるのが実状でしょう。

「廊下に手すりを付けたいわ」「おじいちゃんが車椅子だから玄関スロープを付けてあげたいのだけど」などのバリアフリーの要望はあるものの、やはり二の足を踏む大きな理由はお金ですよね。

でも、超高齢化を迎える日本において、国はさまざまな減税制度や補助金を準備しています。これらの制度を有効に活用すれば、比較的小さな負担でバリアフリーリフォームを行えるのです。

バリアフリーリフォームの減税とは?

新築の住宅をローンで購入すると減税の恩恵を受けられるケースがあります。この制度は一般的に知られたものなのですが、実はリフォームの場合でも同じようなメリットを享受できます。

減税の仕組み

あなたが一般企業に勤めているとしましょう。そしてある一定以上の収入があると仮定すると、その収入の中から所得税を支払っているはずです。

その本来支払うべき所得税の範囲内でお金が戻ります。50万円の所得税を支払っている人であれば、その範囲内で10万円とか15万円とかが戻るのです。

減税額

そこで気になるのは戻ってくる金額です。年末のローン残高を上限としますが、250万円を上限に所得税から控除となります。
 
さまざまな条件があるのですが、ひとまずこの金額を覚えておきましょう。

減税を受ける条件(ローンの償還期間)

100万円のリフォームローンを3年で組んだとしましょう。この場合ですが残念ながら減税は受けられません。減税を受ける条件の一つとして、5年以上の償還期間が必要になります。

少しでも早く返したいという考えならば仕方がないのですが、4年間で組もうと考えているならば、5年以上のローンにした方が結果的に特をする場合がありますので注意しましょう。

減税を受ける条件(工事費の2%が上限)

100万円のローン残高が年末にあったとしましょう。頭金なしのフルローンを組んだので、工事代金もほぼ100万円です。

控除金額は工事代金の2%が上限と定められているので、たとえば、100万円のリフォームローンを組み、5年以上のローン期間などを満たしていても、控除される金額は2万円ということになります。

減税を受ける条件(控除期間)

100万円のリフォームローンを10年で組んだとします。この場合でも、10年間にわたってこの控除を受けられるわけではありません。

控除期間は5年と決められていますので、6年目以降は所得税の還付金はありませんので気をつけましょう。

減税を受ける条件(上限金額)

まれな事例ですが3000万円のリフォームローンを10年で組んだとしましょう。この場合、工事代金の2%は60万円にもなりますので、5年間の総額はおそらくかなりの金額になるでしょう。

しかしこの控除金額にも限度があり、250万円と定められています。

減税を受ける条件(自己資金で行った場合)

ここで疑問となるのは「ローンを組まずに自己資金でまかなったら減税はないの?」ということ。手持ちの現金を出して余裕がなくなるのに加えて減税もない、というのは不公平な気がします。

でも、自己資金の方も安心してください。自己資金でリフォームをした場合もしっかりと減税の恩恵を受けられます。

控除期間は居住を開始してから1年間で、控除対象額も200万円と少し少なくなりますが、控除率が工事費の10%となるのが魅力です。

バリアフリーリフォームで受けられる助成金制度とは?

自治体によって金額にはばらつきがあるのですが、バリアフリーリフォームを行うと一定の助成金がもらえます。

東京都の事例ですが、耐震リフォームを行うとその費用の50%~100%が補助金として出ます。ただ実際に補助される金額は50万円~300万円と決められているので注意をしてください。

全体的にみると地震に対するリフォームは手厚い傾向があり、やはり東日本大震災から続く各地の大震災が大きく影響しているのではないでしょうか。

バリアフリーリフォームの減税・補助金の事例を5つ紹介!

【事例1】手すりの設置

場所によって若干費用が変動しますが、よくある階段の手すり設置の目安は以下のような感じです。

1階から踊り場を経て昇っていく形式の階段の場合、おおよそ6万円みれば大丈夫です。また、一直線に昇っていく鉄砲階段の場合ではここから10%ほど安くなるでしょう。

この工事で6万円かかったとしましょう。この場合の補助金は三分の一にあたる2万円となります。

【事例2】浴室改良

浴室の改良で一般的なバリアフリーリフォームは手すりの設置ですが、事故で全身まひに近い障害を負った方がお風呂にリフトを付けるバリアフリーリフォームをしたケースを取材したことがあります。

この時に掛かった工事費用は80万円。三分の一を目安とすると26万円なのですが、補助金の上限があったので実際の補助金額は18万円でした。

【事例3】トイレ改良

車いす生活になると従来のトイレでは不都合が生じます。車いすで室内のトイレを使用するには、入り口の幅を広くする必要がありますし、入り口のドアも引き戸にしないと使えません。

さらには、トイレ内で車いすごと転回できるスペースを確保しないと、使い物ならないと考えられます。

このようにどうしても大掛かりな工事になるのがトイレのバリアフリーリフォームなのです。でも、このような全面リフォームをすると、その費用はふくらむのですが、バリアフリーリフォームには工事代金への補助金支給という恩恵だけではなく、税制上の優遇もあるのです。

たとえば200万円をかけてトイレのバリアフリーリフォームを行ったとしましょう。そして、この費用を全額5年返済のリフォームローンで組んだとします。

この場合、年間の所得税控除額12万5,000円を上限として、5年間合計で62万5,000円の控除が受けられます。

ただし、対象者が50歳以上であるとか合計所得が3000万円以内であるなどもろもろの条件はあります。

【事例4】段差解消

もっとも基本的なバリアフリー工事といえますね。室内段差は1cmあれば転倒して大けがの要因となりますので、少しでも不安があれば急いで行うべきリフォームです。

古い住宅を見ると廊下から居室に入る部分に段差が見られることが多いですね。わずかな段差ですが、この段差をなくす工事をした場合、3万円~20万円くらいで済みます。

段差部分に三角形の部材を当ててスロープをつくるのであれば、極めて安価でできますのでおすすめです。

【事例5】階段勾配角度の改良

年齢を重ねると切実に感じるのが階段の勾配。建築基準法で一定の基準は定められているのですが、法律施行以前の古い建物だとどうしても急こう配な階段が目立ちます。

また、建築基準にギリギリ合致した階段勾配では、一般的な感覚からみると「もう少し何とかならないかな~」という感じがします。建築基準法はあくまでも最低限のレベルを示したものにすぎません。

階段を緩やかにするにはその分のスペースがないと工事ができないのですが、そのあたりの問題がないと仮定してお話をします。

現状の急な階段を20%程度改善した工事をした場合にかかる費用は30万円程度から。ただし、これは壊す部分が少なく余分な廃棄物の処理が少ない場合です。ですから、全く同じ工事であっても、階段周りの状況によってかなり違うと思ってください。

この工事代金に対しても補助金が10万円近く出るのですが、ここでは少し視点を変えてみましょう。

補助金が出るだけでも随分とお得なのですが、固定資産税が軽減されるケースもあるのです。

一軒家には毎年固定資産税がかかってくるのですが、階段のバリアフリーリフォームを行うと翌年の固定資産税の三分の一が減額されます。対象者が65歳以上、床面積が280㎡以下などの条件はありますが、これは見逃せない制度だといえるでしょう。

バリアフリーリフォームは減税・補助金を使ってお得に!

業者から出た見積もりを見て二の足を踏むのではなく、実際にはそこからかなり割安でできます。安全で快適な生活の実現をこの機会に目指しましょう。

このアイデアの監修者

森住宅コンサルタント株式会社 代表取締役 森雅樹

名古屋生まれ。法政大学卒業後、大手ハウスメーカーに就職し戸建て住宅営業を経験。
退職後は都内の零細工務店において戸建て営業とリフォーム営業に従事。その後、森住
宅コンサルタント㈱を興して独立。現在は住宅会社と消費者向けの講演、執筆、コンサ
ルティング活動を行う。買う側、売る側双方の立場を熟知したうえでのアドバイスを行
っている。住宅購入者向け、住宅販売者向けの単行本20冊以上。

森住宅コンサルタント(株)
http://mori-consultant.com/


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