子どもにも大人にもおすすめ♪ 心までポカポカになる絵本5選

身も凍えるような寒〜い季節。そんなときこそ、暖かいお部屋でぬくぬくと読書タイムがおすすめ。スリリングなサスペンス小説や甘〜い恋愛小説でドキドキ、キュンキュンするのもいいけれど、たまにはキレイな絵と優しい言葉が並ぶ素敵な絵本をおともにいかが?

寒い季節に読みたい、心がポカポカ温まる絵本を、お茶がのめる絵本の店〔TEAL GREEN in Seed Village(ティール・グリーン イン シード・ヴィレッジ)〕の店主、種村由美子さんに伺ってきました。

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TEAL GREEN in Seed Villageとは

Photo by 池山章子

〔TEAL GREEN in Seed Village〕は、東急多摩川線の武蔵新田駅から徒歩4分、閑静な住宅街にある小さな白亜のお店です。店へ入ると、絵本をはじめ、児童書、詩、そして〝読書を親しむための入り口になるような〟本がずらり。地元の作家さんの本や地域の中学生が職業体験の際に書いた本紹介なども貼ってあり、地域でとても愛されているのが感じられます。

奥にあるのは、原画展やワークショップ、コンサートなどを行うこともあるティールーム。種村さん自身、「子育てや家事、学校のPTAのお手伝いなどで心も体もヘトヘトだったときに、カフェでお茶しながら読書をして、命の洗濯をした」という経験から、「ほんのひととき、なにもかも忘れて読書とお茶を楽しんでもらえたら」とティールームを併設することにしたのだそうです。

Photo by 池山章子
Photo by 池山章子

「TEAL GREENに置いてあるのは、心惹かれる絵が描かれた絵本、結末に希望を持てる絵本など、大人でも楽しめるものばかり。絵本に出てくる世界は、子どもにとっては初めての体験や楽しい経験。でも大人は、過去の実体験を呼び起こしながら読むことができるので、子どもとは違う感動や気持ちを味わえるんです」(種村さん)

Photo by 池山章子

『くるみのなかには』

Photo by 池山章子
作・絵 たかおゆうこ/講談社

『くるみのなかには』のあらすじ

小さなくるみのなかには、なにがはいっているんだろう?
もしかしたら、キラキラしたたくさんの宝物。それとも、小さなリスのさいほうばこ? ひょっとしたら、おじいさんとおばあさんが穏やかに暮らしているのかも。
そんな楽しい想像に、心がワクワクしてくる絵本です。
もしも音がしなくても、くるみを土に植えたなら……。

「想像することの楽しさ、喜びを教えてくれる絵本です。小さなくるみから、こんなに大きな世界までつながるなんて! 土に植えられたくるみが根を張り、芽吹き、たくさんの実をつけていく場面では、命の大切さ、力強さを教えてくれるよう。読み終わったあとは、心に希望が灯って、ポカポカ温かい気持ちが広がります。絵もとても美しく、思わず心を奪われてしまいました」(種村さん)

11月28日(水)〜12月26日(水)には、たかおゆうこ絵本原画展を TEAL GREEN in Seed Villageで開催。

『せかいいちまじめなレストラン』

Photo by 池山章子
たしろちさと作・絵/ほるぷ出版

『せかいいちまじめなレストラン』のあらすじ

世界一まじめなイタメーニョさんのレストランは、世界でひとつだけの特別なレストラン。注文を受けてから食材を調達して、腕によりをかけて料理をつくります。たとえばフレッシュジュースを作るために裏庭でりんごをもいできたり、魚料理を作るために船を出して魚を釣ってきたり。とにかくまじめに、誠実においしい作る料理の数々は、どれもとってもおいしそう。

そんなまじめなイタメーニョさんが、お母さんに叱られて泣いている男の子に作ってあげる料理は?

「誰かのために一生懸命に料理することの幸せ、食べてくれる人がいることの幸せをあらためて思い出させてくれる絵本です。イタメーニョさんのおいしいお料理が匂い立ってくるような優しく柔らかな絵も魅力的です」(種村さん)

『とんとんとめてくださいな』

Photo by 池山章子
こいでたん作・こいでやすこ絵/福音館書店

『とんとんとめてくださいな』のあらすじ

ハイキングに出かけた3匹のねずみが道に迷ってしまいます。
ようやく見つけたお家のドアをノックして、「とんとんとめてくださいな」。
どうやらお家の主はお留守のよう。
でも、疲れはてた3匹は、お家で少し休ませてもらうことに。
3匹がベッドでウトウトしていると…。
「とんとんとめてくださいな」と次々にやってくる動物たち。
最後に現れた黒い影に「みんな食べられちゃうの!?」とハラハラ。

「とてもドキドキする展開ですが、黒いクマさんがみんなに料理をふるまってあげるシーンで思わずホッ。みんなで温かい料理を食べて、大きなベッドで眠る絵が本当にかわいくて、ニコニコしてしまいます」(種村さん)

『よるのかえりみち』

Photo by 池山章子
みやこしあきこ作・絵/偕成社

『よるのかえりみち』のあらすじ

2016年ボローニャ国際児童図書展・フィクション部門で優秀賞を受賞。

お母さんに抱っこされて家路をたどるウサギの男の子が静かな夜の街で見たものは、それぞれの夜を思い思いに過ごす人々の様子。ゆったりくつろいでいる人、パーティをしている人、さよならをしている人。みんな今頃どうしているだろう? さっき出会った人々に想いを馳せているうちに、男の子は……。

静かだけどどこか優しい夜の闇と、家々から漏れる柔らかな光。冬の夜の空気感が伝わってくるような絵も秀逸。

「日が暮れるのが早くなった冬にぴったりの絵本です。冬の夜の澄んだ空気やそれぞれのお宅から漂ってくるおいしそうな夕食の匂い。一人暮らしで誰もいない暗い部屋に帰っていた学生時代の頃の想いが蘇ってきて、ちょっぴり切ない気持ちに。帰る場所があるっていいなとしみじみと思えます」(種村さん)

『どんぐりのき』

Photo by 池山章子
亀岡亜希子作・絵/PHP研究所

『どんぐりのき』のあらすじ

初めてつけた実を「まずい」とリスに言われて以来、実をつけなくなってしまったどんぐりの木。数年後、そんなどんぐりの木の元に、1匹のリスがやってきて、木の穴に家を作ろうとします。最初は「リスなんて嫌いだ!」と穴から追い出してしまったどんぐりの木も、徐々に心を開いていって……。

自信をなくして顔をしていたどんぐりの木がリスとの交流で優しい笑顔に変わっていく。そんな細かな描写も見事です。

「どんぐりをつけようがつけまいが、わたしはあんたがすきなのよ、というリスの言葉にドキリ。言葉はちょっとキツイけど、リスはありのままのどんぐりの木を受け入れているんですよね。どんぐりの木とリスの関係を見ていると心が温かく、幸せな気分になってきます」(種村さん)

心が癒されるおすすめ絵本5冊

子どもに読み聞かせをしてあげたり、子どもと一緒に読んだり、一人で読んだり。一冊で何通りもの楽しみ方ができるのが絵本のいいところ。魅力的な絵とともに紡ぎ出される優しい言葉の数々は、お薬のように心や体を癒してくれます。

くるみの様子に耳をすませ、おいしい料理の匂いを想像しながら、夜の気配を感じつつ。種村さんが選んでくれた5冊の絵本をおともに、寒い冬を乗り切りましょう♪

Photo by 池山章子

【TEAL GREEN in Seed Village(ティール・グリーン イン シード・ヴィレッジ)】
●住所:東京都大田区千鳥2−30−1
●定休日:月曜、火曜
●営業時間:11:00〜18:00
●問い合わせ先:03-5482-7871

●写真・文/池山章子

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